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健康

2024.04.30

ターミナルケアとは?看取りとの違いや場所・費用など問題点も解説

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ターミナルケアという言葉をご存知ですか。
おそらく、初めて聞いたという人も多いでしょう。

ターミナルケアは、これから広まっていくケア方法であることは間違いありません。
多くの人に当てはまる可能性があるターミナルケアについてご説明いたします。

この記事で解決する疑問

ターミナルケアとはどんなもの?

ターミナルケアを行う場所は?

ターミナルケアにかかる費用は?

ターミナルケアとは

高齢夫婦
病により余命わずかの人、認知症の方や老衰の方たちが、今後の生活を向上させるために行うケアのことをターミナルケアと言います。

延命や積極的な治療を優先するのではなく、治療の不快感や体の苦痛を緩和し、残り人生を楽しむことを優先しケアを行います。

通常の延命治療を行い余生を1日でも長く過ごすのか、または治療より自分がやりたいことをしながら自分らしく過ごすことを優先するのか大変難しい選択です。
さまざまな人の意見を取り入れて、本当に自分に最適な人生を歩むことが、ターミナルケアの本質です。

ターミナルケアを行う時期

時期
タイミングケアを始める時期は、特にこの日からといった決まりはありません。
他の人の意見もそうですが、最終的には自分で決めることになります。

自分が決めた時期が一番
今まで専念してきた治療をどの時期で中止するかについて、最終的な判断はご本人が行います。
もちろん、ご家族や医師の意見も聞きながら進めていくことが重要ですが、ご本人の意志を尊重することが重要となります。

ご本人が決めた時期に、早い遅いは重要とされません。
自分が今だと決めた時期こそが、開始の時期になるのです。

治療で回復が見込めなくなったとき
いくら治療を進めても、回復が見込めない場合もあります。
ご高齢世代になると、延命治療のために複雑な治療を繰り返していることもあります。

医師と相談をして、これ以上の治療を継続しても回復が見込めないときにご決断される方もいらっしゃいます。
もちろん、回復が見込めない場合にも延命治療を継続される方も多いです。

最終的には自分やご家族のご意志によって決めますが、治療の効果が一つの判断材料になることは間違いありません。

ターミナルケアとその他のケアの違い

ご高齢世代におすすめできるケアは他にもあります。
他に以下のようなケアがあります。

看取りケア
緩和ケア
ホスピスケア

それでは、他のケア方法との違いについてご説明します。

看取りケア
看取りケアは、自分が将来、死を避けることができないと感じたときに、無理に治療を続けるのではなく、人生の最後まで最適な生活を支援することです。
看取りケアは、自宅や施設などで介護を中心としたケアを行うことが主となります。

看取りケアとターミナルケアの違い
ターミナルケアは、痛みなどを緩和させるための医療的ケアを中心とします。
看取りケアは、排泄や食事など日常生活の介助が中心となります。

医療を伴うケアか介護を中心としたケアかと内容は異なります。

長期的な治療を無理に受けることは、人生において良い選択とは言えません。
とくに最期を意識した場合には、この選択も必要になります。

看取りケアは、病気自体と向き合うのではなく、自分の人生と向きあるケアとも言えます。
その生活が自分にとって最適だと感じれば、最高の看取りケアになります。

緩和ケア
緩和ケアは、苦痛を緩和することを意味しています。
治療の中には、苦痛を伴うことも多いです。

その苦痛を長期間続けるのではなく、痛みを緩和させることを中心とします。
痛みを取り除き、余生を楽しい人生にすることが一番の目的です。

こうしたケアを続けることで、今までできなかったこと、やりたかったことを無理なくできるでしょう。

緩和ケアとターミナルケアの違い
緩和ケアは重篤な病気の治療と平行して行います。
対し、ターミナルケアは余命がはっきりした時点から最後の時までを穏やかに過ごせるよう医療的ケアを行うこと。
したがって、ターミナルケアは緩和ケアの一部分と言えるでしょう。

ホスピスケア
ホスピスケアは、心理的に楽になることを目的としたケアです。
痛みから解放され、日々の生活を楽しいものに変えていきます。

人間らしく、そして自分らしく余生を送るには、心理的な苦痛も取り除く必要があります。
もちろん、それほど簡単なことではありませんが、精神的なスピリチュアルな部分を意識したケア方法です。

ホスピスケアとターミナルケアの違い
ターミナルケアでは、対象疾患に決まりはありません。
日本でのホスピスケアは、がんを中心に発展したと言われています。

治癒が望めない時期から終末期にかけてケアを行うことでは似ていますが、対象とする年齢は考え方が異なります。
ターミナルケアは高齢者を対象とすることが多いですが、ホスピスケアは年齢に制限はありません。    

ターミナルケアの内容・やり方

やり方
ケア方法は、簡単なように感じるかもしれませんが、実はとても複雑な面があります。

ターミナルケアはご本人の意志により開始することがほとんどですが、自分一人で実行できることではありません。
医師や看護師、ご家族など沢山の人の協力が必要になるので、しっかりと確認をしてみましょう。

精神面
精神面や社会面でのケアがとても重要なポイントになります。
中でも家族と一緒に取り組んでいく精神面については、おろそかにしていはいけません。

治療を継続して行わなければ、多くの場合には死期が近づくことになります。
治療をやめて、自宅で家族と一緒に過ごせるという喜びはありますが、同時に死期を意識する機会が増えます。

家族はこうした精神面でしっかりと本人を支えてあげることが必要です。

社会面
社会面についても同じです。

今まで通りに社会の中には溶け込むことは難しいでしょう。
行きたいときに食事に行き、行きたいときに買い物にいくという当たり前の生活を送ることは難しいです。

精神面と社会面は、必ず家族全員でケアしていく必要があります。

身体面
治療をやめるからには、それなりの覚悟が必要なことも理解しておきましょう。
終末期を迎えるとともに、より痛みが強くなったり、急に体調を崩すという場面も多くなります。

身体面のケアで重要なことは以下です。

痛みをコントロールする
不調を医師に伝え不安を軽減
医師とコミュニケーションを密に取っておく
自宅での様子や解除の仕方を確認
食事・入浴・排泄の介助
自宅でのケアの中心

身体面のケアは家族も一緒になって行うことになります。
たとえ病院を離れてご自宅や施設で介護される場合にも、簡単な治療は継続することになります。

どのような体調の変化も医師にしっかりと伝え、余生を楽しく過ごすことができるようにしましょう。

ターミナルケアを行う場所

病院
最適なケア場所は、その人の体調や生活によって大きくことなります。
他の人がその場所でケアしていたから、自分もそうしようという考え方ではなく、自分に最適な場所を見つけましょう。

病院
ターミナルケアは、病院で行うこともあります。
病院でのケアは、強い安心感を得られることがメリットと言えます。

もしものときにそなえて、病院で行うのも良いでしょう。

病院で行う場合にも、デメリットはあります。
常に病院にいるため、精神的な面はケアされにくいことがあります。

病院はやはり、精神的に落ち込みやすくなる傾向があり、自分はこのままここにいなければならないという発想になります。
身体的な安心感はとても強いですが、精神的な面では病院は不利かもしれません。

自宅
自宅は精神的な面において、かなり有効な場所と言えます。
常に家族と一緒にいるため、もっと長生きをしたい、色々な事をしてみたいという強いはげみになります。

ただし、急に体調を崩したときには、病院へ行くまで時間を要することになります。
自分自身の体調としっかり相談をしながら、医師と相談した上で検討されると良いでしょう。

介護施設
ケア方法の場所として、介護施設もあります。
介護施設は、介護のプロが付き添ってくれますので、居心地はとても良いです。

同じ境遇の人との出会いもありますので、精神面においても有効な場所と言えます。
ただ自宅と比較すると、どうしても家族との距離は感じてしまいます。

新しい出会いはあっても、それは家族の絆には敵いません。
介護施設は、かなり大きなメリットもありますが、デメリットもあることを理解しておきましょう。

ターミナルケアを行う際の費用

費用ですが、思っているよりも多くかかる場合があります。
特に病院でのケアは、多くの費用が必要なので、事前に確認しておくことも重要です。

病院
病院でケアを行う場合、特別な治療をやめれば日に1万円ほど必要になると考えておきましょう。
月に換算すると30万円ほどの費用が必要です。

決して安い費用ではありません。
特別な治療をやめれば、それだけ大きなリスクを背負ってしまうことになります。

病院であれば急な様態の変化にも対応できますので、ここまで費用がかかっても安心です。

自宅
自宅でケアを行う場合、特別な費用はほとんどかかりません。
特別な治療をやめた場合でも、薬の費用はかかります。

治療の方法にもよりますが、月々の薬代は2万円ほどでしょう。
自宅でケアを行うときには急な様態の変化に対応できないこともあります。

薬だけのケアなので、もしものときに備えた病院との連携はしっかり行いましょう。

介護施設
介護施設はさまざまなパターンがあります。
施設に通う場合は、月々20万円弱で利用できます。

訪問介護という方法もあります。
訪問介護は、診察報酬と合わせて、1ヵ月多く利用する場合には20万円以上の費用を考えておきましょう。

自分の体調にもよりますが、ご本人の体調と相談しながら進めることができますので、介護施設のメリットは大きいでしょう。
いずれにしても、費用は決して安くはありません。

十分が蓄えがなければ、難しいかもしれません。

ターミナルケアを行う上で大切なこと

ターミナルケアは、病院の治療をやめて自分らしい生活を送ることを意味しています。

そのため、残りの人生を楽しめるというメリットはありながら、いつ様態が変化するか分からないデメリットもあります。
つまり、いつ最後の日を迎えてしまうか分からないということです。

そのため、事前に家族と話し合いを重ねておくことが重要です。
自分自身でもエンディングノートなどを残しておくと安心できます。

場所
最後の日をどこで迎えたいか、考えてみましょう。
過ごす場所を決める事によって、そこが最後の時を迎える場所になる可能性が高いです。

もし、自宅にいる時間が長い場合は、自宅が最後の場所になる可能性が高いということです。
おおよその予測でも構いませんので、迎える場所についても具体的に考えておきましょう。

先延ばしにしてしまうことは良くありません。

延命措置を行うか
最後を迎える瞬間に、延命措置を行うかどうかも考えておきましょう。
延命措置を行うかどうかは、事前に決めておくことが重要です。

その状況になったとき、会話ができない状況で意志を伝えることが困難な場合もあります。
そのため、自分が元気なときに、延命措置を行き家族や医師に伝えておくことが重要です。

辛い話かもしれませんが、この話し合いはとても重要なことです。
自分だけではなく、残された家族のことも考慮して、措置を行うかどうかの判断をしておきましょう。

日本のターミナルケアの問題点

日本のターミナルケアは、最近広がってきました。
しかし、まだまだ欧米諸国に比べれば、遅れている面が目立ちます。

日本と欧米諸国との大きな違いは、ケアについて充実性が乏しいことでしょう。

自宅で快適に過ごすには、医師、つまりは病院との連携が必要になります。
日本はまだ、この病院との連携が遅れています。

現時点では、スムーズにケアが行えるように、個人的に病院との繋がりを密にしておくことが重要です。

ターミナルケアのこれから

この記事の結論は以下の通りです。

ターミナルケアは病で余命わずかの人や認知症を患う方の生活を向上させるためのケアです。
ターミナルケアを行う場所は病院・自宅・介護施設です。ご本人と相談の上最適な場所を見つける必要があります。
ターミナルケアにかかる費用は、月々病院30万円・自宅2万円・介護施設20万円です。
問題点を少しでも減らしていけば、理想的なターミナルケアができるでしょう。

今後ケアを行える施設が増える可能性も十分にあります。
また、病院か自宅・介護施設に限らず全く違うスタイルのケア施設ができるかもしれません。

自分に合った施設を選び、最後の人生をどのように過ごすのかしっかりと考えて進めていきましょう。

決して悲観的になる必要はありません。
ポジティブな発想で進めていきましょう。

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