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終活

2024.06.05

位牌の処分はどうする?引越しや弔い上げ、作り替え時の方法を調査!

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人生をより良い形で締めくくるための「終活」には、先祖代々から伝わる物を、後世に分かりやすい形で残すことが必要になります。その1つとして、「位牌」(いはい)をどう処分すればよいか悩まれる方も多いのではないでしょうか。

位牌とは、故人の戒名(法名、法号)と没年月日、俗名、行年(享年)などが記された木札のことです。位牌は、ご先祖様や故人の魂が宿るとされる大切な供養物であるため、適切な方法で処分することが重要になります。

そこで本記事では、位牌処分の基本知識から具体的な処分方法までを幅広く解説します。また、終活の一環としてどのように位牌を処分すれば良いのか、お焚き上げや永代供養の方法、また閉眼供養の必要性などについても詳しく説明します。

位牌を処分するタイミングは?

位牌を適切に処分するためには、どのタイミングで処分するのかを知ることが大切です。位牌を処分するときは、家族や宗派の方針も考慮する必要があるからです。

ここでは、引越し、弔い上げ、位牌の作り替え時、後継ぎがいないとき、遺品整理などの場面における処分について説明します。

そもそも、位牌は処分してもいい?

位牌は、故人やご先祖様の魂が宿る大切な依り代(=神霊がよりつくもの)です。そのため、通常は位牌を処分することは避けられます。
しかし、様々な事情から位牌を処分せざるを得ない場合もあるでしょう。

位牌を処分する場合は、宗派や地域の習慣を確認し、適切な手順を踏むことが大切です。
例えば、浄土真宗では位牌に魂が宿るという考えがないため、位牌の処分手順が他の宗派とは異なります。
処分する際まずは、菩提寺に相談しましょう。

また、家族や親族と相談し、全員の理解を得ることも重要です。

引越しで位牌を処分する場合

位牌の処分を考えるタイミングの一つとして引越しがあります。
新しい住居に仏壇を設置するスペースが確保できない場合、仏壇だけでなく位牌も処分することが多いでしょう。
そのため、事前に新居の間取りやスペースを確認し、仏壇や位牌を置く場所が確保できるかどうか確認しておきましょう。

仏壇の設置場所が確保できない場合は、位牌を処分するという決断をする前に、家族や親族と話し合いを行い、全員の意見を尊重しながら適切な判断をするよう心掛けてください。

そして、引越し先が遠方である場合、菩提寺(=先祖代々のお墓があり、葬儀・法要をお願いする寺)との距離が遠くなり、供養の継続が難しくなることも考慮しなければなりません。
遠方に引越して菩提寺との関係が希薄になる場合も、墓じまいや供養の仕方について見直すきっかけとなり、位牌処分の決断に至る場合が多くあります。

他にも、位牌の持ち主が故人となった場合や引き取り手がいなくなった場合は処分せざるを得ない状況になります。

弔い上げの位牌処分

弔い上げとは、故人の年忌法要を終了し、先祖と共に合祀することを指します。この儀式は、故人の霊を供養し、先祖の霊に統合する重要な行事です。一般的には三十三回忌や五十回忌が区切りとされ、このタイミングで個別の位牌を処分することが一般的です。

弔い上げを行うことで、故人の霊が先祖の位牌に統合され、個別の位牌は不要になります。これにより、仏壇のスペースを有効に活用できるようになります。弔い上げの際には、閉眼供養を行い、適切な儀式を通じて位牌を処分することが重要です。

また、弔い上げを行うタイミングについては、家族や宗派によって判断がわかれます。
事前に菩提寺や親族などに相談してから、適切な手続きを踏むようにしましょう。

位牌の作り替え時に処分する

位牌が長年の使用で劣化したり、災害によって損傷した場合などは、新しい位牌を作り替えることが必要になります。
さらに、戒名や法名の変更、宗派の変更などがあった場合にも、新しい位牌を作り替えることがあります。
このような場合も、古い位牌の処分が必要です。
位牌の作り替え時には、故人や先祖を敬うためにも菩提寺や仏具店と相談し、適切な方法で処分を進めることが必要になります。

四十九日法要を終えた際に、仮の白木位牌から正式な本位牌に変更する場合も同様に、白木位牌を処分する必要があります。この過程では、まず閉眼供養を行い、故人の魂を抜いてから新しい位牌に魂を入れる儀式を行います。

後継ぎがいない場合の位牌処分

後継ぎがいない場合に位牌の処分を考えることも重要です。

たとえば、「子どもがいない」あるいは「遠方に住んでいる」といった場合、位牌の管理が困難になることがあります。こうした状況に備えて、あらかじめ位牌の処分方法を決めておくことが大切です。

後継ぎがいない場合は、永代供養を選択することが1つの解決策となります。
寺院や霊園に位牌を預け、継続的に供養を行ってもらうことで、将来的な負担を軽減することができます。

永代供養を選択する際には、契約内容や費用についてしっかりと確認し、信頼できる寺院や霊園を選ぶことが大切です。

遺品整理で位牌の処分を考える

親や親族が亡くなった後、遺品整理を行う中で、位牌の処分も必要になることがあります。この場合、閉眼供養で処分することも1つの方法です。

また、遺品整理業者を利用する場合、位牌の処分も一緒に依頼することが可能になります。
ただし、宗教的な儀式は業者では行わない場合があるため、事前に確認しておきましょう。

位牌の処分に関しては、菩提寺や寺院に相談し、正しい手続きを踏むようにしてください。

位牌処分の具体的な方法

ここまでお伝えした通り、位牌を処分するためには適切な方法を選ぶことが必要になります。一方、位牌を正しく処分するためには、お焚き上げや永代供養、閉眼供養の方法を理解することが重要です。

そうしたことから、この章では各処分の方法について詳しく説明します。

お焚き上げでの位牌処分

お焚き上げは、位牌を処分する方法の一つとして広く行われています。これは、寺院や神社で行われ、位牌に宿る魂を供養し、火によって浄化する方法です。お焚き上げを行う際には、まず閉眼供養を実施し、位牌に宿る魂を抜いてから行います。

お焚き上げの費用は、寺院や地域によって異なりますが、一般的には1柱あたり10,000円から30,000円程度が相場です。ただし、寺院によっては特別な供養を行うため、費用が異なる場合があります。事前に費用を確認し、納得した上で依頼することが大切です。

また、お焚き上げの際には、位牌以外の仏具や供養品も一緒に処分することができる場合があります。この場合、追加の費用が発生することがあるため、こちらも事前に確認しておくと良いでしょう。

永代供養での位牌処分

永代供養は、寺院や霊園に位牌を預け、寺院や霊園に継続的に供養を行ってもらう方法です。
これは、供養を続けることが難しい場合や、位牌の管理が困難な場合に検討されることが多いです。

永代供養の費用は、寺院や霊園によって異なりますが、1柱あたり30,000円以上が目安です。
ただし、契約期間や供養の内容によっては、数十万円から数百万円に達することもあります。
契約時には、供養の期間や内容、更新の有無などをしっかりと確認しておきましょう。

また、永代供養には、遺骨も含めて行う場合があり、この場合は特に注意が必要です。
遺骨の供養も含めたプランでは、供養の方法や期間が異なるため、詳細を確認しておくことが大切です。

永代供養を選択することで、遠方に引っ越した場合や家族が供養を続けられない場合にも、安心して故人やご先祖様を供養することができます。

閉眼供養とは何か?

閉眼供養は、位牌に宿る魂を抜く儀式のことを指します。この儀式を行うことで、位牌に宿る魂が解放され、単なる物品として処分することが可能になります。仏教の多くの宗派で行われており、魂が宿る位牌や仏具を処分する際には欠かせない手順の1つです。

閉眼供養は「遷仏供養」や「魂抜き」とも呼ばれ、魂を天に還す重要な儀式として位置づけられています。浄土真宗では、位牌に魂が宿るという考えがないため、この儀式を行わないことが一般的です。しかし、他の宗派では、位牌に魂が宿っていると考えられるため、閉眼供養を行わずに位牌を処分することは避けるべきです。

具体的な方法としては、僧侶を招き読経をしていただくことで行われます。魂が抜かれた後、位牌はただの物として認識されるため、適切に処分することができるからです。

この儀式の費用は、お布施として寺院に納めることが一般的であり、10,000円から50,000円が相場とされています。寺院によっては異なる金額が提示されることもあるため、事前に確認しておくことが重要です。

位牌処分に関するよくある疑問

位牌を処分する際には、状況に応じた方法が必要であることがお分かりいただけたかと思います。
ここからは、位牌の処分をどこに依頼するか、処分時の注意点、仏壇の位牌処分についても解説します。

位牌の処分をどこに依頼する?

位牌の処分を依頼する先はさまざまありますが、最も一般的なのは寺院です。
お世話になっている菩提寺がある場合は、そこに相談するのが良いでしょう。菩提寺がない場合や遠方に引越した場合は、近隣の寺院や神社に問い合わせてみることをおすすめします。

寺院や神社では、閉眼供養からお焚き上げまで一括で行ってくれる場合が多いです。また、霊園や葬儀社も位牌の処分を引き受けることがあります。葬儀社の場合は、遺品整理や仏具の処分と一緒に位牌の処分も依頼できるため、非常に便利です。

仏具店や仏壇店でも位牌の処分を行っています。新しい位牌を購入する際に、古い位牌の処分を依頼することが可能です。仏具店では、閉眼供養やお焚き上げの手配を行ってくれることが多い傾向にあります。

遺品整理業者も位牌の処分を引き受けることがありますが、宗教的な儀式は行わない場合があるため、事前に確認しておくことが重要といえます。

位牌の処分時に注意するべきこと

位牌の処分を行う際には、いくつかの重要な注意点があります。
まず、家族や親族に事前に相談し、全員の理解と了承を得ることが大切です。位牌は故人やご先祖様の魂が宿るとされる大切なものですので、自己判断で処分を決定することは避ける方が無難でしょう。

宗派によっては、位牌に魂が宿るという考えが異なるため、宗派ごとの儀式や習慣を確認することが必要です。すでに記事内でお伝えした通り、浄土真宗では位牌に魂が宿るという考えがないため、閉眼供養を行わずに処分することが一般的です。しかし、他の宗派では閉眼供養が必要な場合が多いこともあります。

また、位牌の処分に際しては、適切な処分方法を選ぶことが重要です。お焚き上げや永代供養など、宗教的な儀式を伴う方法を選択することで、故人やご先祖様への敬意を保つことができます。

仏壇の位牌は処分できる?

仏壇に安置されている位牌も、適切な手続きを踏めば処分することが可能です。仏壇ごと処分する場合は、まず仏壇の供養を行い、その後位牌の閉眼供養を実施することが一般的です。この手順を踏むことで、仏壇も位牌も適切に処分することができます。

位牌だけを処分する場合でも、閉眼供養を行うことが必要です。閉眼供養を行うことで、位牌に宿る魂が解放され、単なる物品として処分することが可能になります。この儀式は、仏教の多くの宗派で行われていますが、宗派ごとに手順が異なることもあるため、事前に確認しておくことが重要です。

仏壇や位牌の処分を依頼する際には、信頼できる寺院や業者に相談することが必要になります。寺院では、閉眼供養からお焚き上げまで一括で行ってくれることが多いです。また、仏具店や葬儀社でも処分を引き受けてくれることがあります。

仏壇の処分には、追加の費用が発生することがあるため、事前に費用を確認しておくことが大切です。仏壇の大きさや種類によって処分費用が異なるため、見積もりを取ることをおすすめします。仏壇や位牌を適切に処分することで、故人やご先祖様への敬意を保つことができます。

位牌の処分方法やタイミングのまとめ

今回は位牌の処分についてお伝えしました。
ポイントは以下です。
  • 位牌処分を検討する際にはまず家族や親族と相談し、全員の理解を得ることが重要
  • 位牌処分は引っ越しだけでなく遺品整理のタイミングや後継ぎがいない場合、位牌が古くなったり損傷した場合や戒名や宗派の変更時にも処分・作り替えの必要がある。
  • 位牌の処分については寺院や神社、仏具店に相談・依頼する
位牌の処分は、人生の節目や終活の一環として、慎重に行うことが大切です。関係者全員が納得できる方法を選びましょう。

また、宗派や地域の習慣に従い、適切な手順で進めることも大切です。故人やご先祖様への敬意を忘れずに、適切に処分することで、後の世代への負担を軽減することができます。ぜひ、本記事を参考にしてみてください。

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