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葬儀

2024.04.23

社葬とは?参列者の範囲や目的!当日の流れ・準備・挨拶も解説

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「社葬」について、どんな葬儀のことを指すのか、一般葬や家族葬との違いは何なのか、お悩みのことと思います。

この記事では、社葬の意味や開催の目的、事前準備から当日の流れなどをお伝えします。
そのほか、服装や持ち物についてもご説明しますので、是非ご参考になさって下さい。

社葬とは
お葬式 参列
社葬とは、 創業者や企業のトップが亡くなった際に、企業が主体となって執り行う葬儀 のことです。
一般葬や家族葬に比べて大規模な葬儀となる場合が多く、事前準備に時間を要します。

そのため、親族やごく親しい友人のみで密葬を行い、その1~2ヵ月後に本葬儀を行うことが大きな特徴です。
また、 葬儀にかかる費用は、原則会社が負担 します。

弔われる人
社葬で弔われる人は、どのような人なのでしょうか。

創業者や企業のトップ
多くの企業では、 企業の創業者、会長、社長、副社長、専務、常務などのトップ が亡くなった場合に社葬が執り行われます。

また、以前このような立場にいた人が亡くなった場合にも、社葬が執り行われることがあります。

殉職者
業務中の事故などにより 殉職者が出た場合 には、役員会の決定のもと、社葬を執り行います。

目覚しい功績を残した社員
一般社員の中でも、 特に目覚しい功績をあげ、著しく企業に貢献した人 が亡くなった場合にも、社葬が執り行われることがあります。

施主と喪主
社葬では、 施主は企業、喪主は親族の代表者 となります。

一般葬や家族葬の場合、施主と喪主は主に親族の代表者ですので、この点が大きな違いでしょう。

施主
施主は、「お布施をする主」という名の通り、 葬儀の費用を担う人 を指します。

喪主
喪主は、葬儀を取り仕切り、参列者や僧侶の対応を行う、 遺族を代表する人 です。
主に、故人の配偶者、両親、子供、兄弟姉妹などの家族が務めます。

喪主と施主の違いに関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

喪主と施主の違いや仕事!誰がやるべき?香典・供花は必要?
第三人生編集部

弔電を送る場合の注意
個人葬で弔電を送る場合の宛先は、喪主である親族の代表者となります。
それに対し、 社葬の場合の弔電の宛先は、施主である企業の葬儀委員長など、その社葬の責任者 となります。

参列者
社葬には、どこまでの範囲を呼べば良いのかお悩みのことと思います。
基本的に、 取引の大小に関わらず、全ての関係者が参列の対象 です。

企業関係者、取引先、部長以上の社員、故人の友人、親族などが参列します。

社員の参列
社葬は業務時間内に執り行われる可能性が高いため、多くの場合、一般社員は参列せず、 部長以上の役職者が参列 します。

社葬の種類
葬儀
社葬は、主に3つの種類に分かれます。

社葬
お別れの会
合同葬
3つの大きな違いは、 執り行うまでの期間 です。

社葬とお別れの会は、 先に密葬を行い、その1~2ヶ月後に本葬儀 が執り行われます。
それに対し、合同葬は、一般葬や家族葬と同様に、 逝去から5日~1週間程度 で全てを執り行います。

では、それぞれの特徴を、以下で詳しく解説していきます。

厳粛な雰囲気で執り行われる社葬
社葬は、亡くなった企業のトップの貢献を社内外に示し称え、ご遺族に対しても弔意を示したい場合に選ばれます。

また、現社長の顔が広く、各業界との繋がりを大切にし、新体制を広く知らしめたい場合にも、社葬が執り行われます。
葬儀にかかる費用は企業が担います。

参列者は数百人~何千人規模になる場合もあり、会場は主にお寺やセレモニーホールなどです。
お別れの会や合同葬と比べ、 厳粛な雰囲気で執り行われる儀式 。

それが社葬です。

自由度の高いお別れ会
社葬と大きく異なる点は、 無宗教形式で自由度が高い ことです。

おもてなしの会食を中心とし、故人や会社の以降を尊重した、自由な形式のお別れの会。
故人の功績や思い出を映像や展示物で伝えることも可能です。

社葬と同様、 葬儀にかかる費用は企業が担います。

参列人数は何百人~何千人規模になる場合もあり、会場にはセレモニーホールのほか、ホテルやレストランが選ばれています。

お別れの会に関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

お別れの会・偲ぶ会とは?流れや会場、時間!葬儀との違いも解説
第三人生編集部

合同葬
合同葬の大きな特徴は、 葬儀にかかる費用を、会社と遺族の両方が担うこと です。
また、社葬とお別れの会が、密葬と社葬の2回に分かれることに対し、合同葬は お通夜から葬儀・告別式、火葬までの全てを一度に執り行う ことも特徴です。

執り行う時期は逝去から5日~1週間以内と、企業は遺族にとっては準備期間が短く、迅速な準備と対応が必要です。

その反面、1度で全て執り行われるため、遺族にとっては 精神的・体力的な負担が少なくなります 。

また、企業と遺族で葬儀費用を負担するため、両者にとって 経済的なメリット も。
ただ、参列者の 拘束時間が長くなる デメリットもあります。

合同葬に関しては以下をご覧ください。

合同葬とは?社葬との違いや費用、メリット・デメリットを解説!
第三人生編集部
社葬を行う目的
はてな ?
社葬を行う背景には、どのような目的があるのでしょうか。
以下で詳しく解説していきます。

故人の死を悼む
広報活動の目的
会社全体の結束力を高める
故人の死を悼む
社葬の一番の目的は、 故人の死を悼み、その意思を継承すること です。

広報活動の目的
企業の重要人物が亡くなれば、業績に影響する可能性も多いにあります。
不安になる人も多いことでしょう。

ぐらついた地盤を再び固めるためにも、 これまで通り企業力が安定していることを、社内外にアピール しなければなりません。

社葬では、企業関係者が一同に会します。
そこで、社葬の場で 後継者の発表と共に新体制を周知し、会社のさらなる発展に繋げる こと。

それが社葬の目的でもあります。

会社全体の結束力を高める
社葬には、社内の結束をより強いものにする目的もあります。

企業の重要人物である故人を悼み、敬うことによって、日常業務では感じることのできない 「会社の発展に貢献しよう」という気持ちが社員それぞれに生まれる ことでしょう。

また、後継者となる人は、 故人の志と事業を継承する意思が高まり、それをアピールする 場ともなります。

社葬の流れ
葬式 受付
綿密な事前準備が必要となる社葬。
社葬の対象となる人の訃報が入ったら、どのような行動をとればよいのでしょうか。

大まかな流れは以下のようになります。

病院からご自宅までのご遺族対応
社内通知
ご遺族と密葬の打ち合わせ
密葬を執り行う
1~2ヵ月後、社葬を執り行う
訃報を受けた担当者は、 直ちにご遺族のもとへ 。

ご遺族の意思に基づき、社葬を執り行う了承を得ます。
続いて社葬全体のスケジュールを決め、 社内外関係者へ連絡 をしましょう。

次に、密葬についてです。
密葬は、 親族やごく親しい友人のみで行う小規模な葬儀 のことです。

社葬では、本葬儀となる社葬が大規模となることから、その事前準備に時間を要します。
そのため、 先にこの密葬を行い、その後1~2ヶ月間の準備期間を設けます 。

密葬はご遺族が主体となって行います。
後日の社葬をスムーズに執り行うためにも、この**密葬の段階からご遺族をサポートしましょう。

併せて社葬の事前準備を進めていくことが大切です。
**密葬の2週間後には、社葬のご案内状を送付し、社内に告知できる状態 にしなければなりません。

以下で、事前準備について詳しくお伝えしていきます。

社葬の準備
葬儀委員会の選定
渉外担当者の選定
会場担当
まず、 葬儀社を決定 しましょう。

葬儀社によって得意分野が異なるため、執り行いたい社葬の雰囲気や会場、規模によって慎重に選ぶことが大切です。
社葬取り扱い規定の作成や、ご案内状の準備まで、全てをプランニングしてくれる葬儀社もあります。

葬儀社が決定したら、 社葬取り扱い規定を作成 しましょう。

社葬取り扱い規定には、

社葬となる対象者の基準
費用負担の基準
葬儀委員選定の基準
などを明記し、 慌しい中でもスムーズに事前準備を行えるようにする役割 があります。

葬儀委員会の選定
続いて、 葬儀委員会のメンバーを決定 します。

葬儀委員会は、葬儀委員会と葬儀実行委員会に分かれます。

葬儀委員長
葬儀副委員長
葬儀実行委員長
葬儀実行副委員長
葬儀委員
以下で 適任者 を解説します。

葬儀委員長
葬儀委員長は、社葬の最終責任者です。

故人が社長以外の場合は 社長 。
故人が社長ご本人の場合は、 会長、副会長、専務 などが担います。

また、 故人とごく親しい友人 や、 社会的地位のある外部の人 が務める場合もあります。

葬儀副委員長
葬儀委員長の候補が複数いる場合には、 無理に一人に絞ることでトラブルにつながる 場合もあります。
その場合、葬儀副委員長を設置します。

葬儀実行委員長
葬儀全体の中心人物となり、人選によって社葬の成否が分かれます。
そのため、実務に強い、 総務部長や次長、部長クラスの人 が適任です。

葬儀実行副委員長
葬儀副委員長同様に、候補者が複数いる場合には、葬儀実行副委員長を設置します。

葬儀委員
葬儀委員は、基本的に 役員全員 が務めます。

渉外担当者の選定
葬儀委員会以外にも、社葬には、 各担当者の選定が必須 です。
社葬を滞りなく執り行うために、慎重に人選を行いましょう。

親族係
喪主となる 親族の代表者と、実務的な話し合いを行う 担当者です。

文書係
社葬の通知や挨拶状、広告の手配、また弔電の管理や弔辞の作成 を行う役割があります。

受付係
当日 来賓を出迎え、芳名長の記帳を促したり、供花や香典の受け取り を行います。

会場担当
渉外担当以外にも、 社葬当日の運営を補佐する会場担当 を設置することをお勧めします。

式場係
会場の下見から、座席の決定、駐車場や控室の手配を行う 役割です。

車両係
来賓や関係者の送迎を行う 役割です。

通信係
無線を利用し 、全係との連絡を担当する役割です。
葬儀を円滑に進めます。

接待係
来賓やご遺族の おもてなしや、控室でのお茶出し、救護 などを担当します。

社葬での服装
喪服
社葬のご案内状を受け取ったら、 どのような服装で参列するべきか 、迷うことと思います。
ご案内状には「平服」と記載される場合もありますが、私服で良いということはありません。

「平服」と記載されている場合にも、 黒・濃紺色・ダークグレーなどの暗い色のスーツやワンピース を選びましょう。
以下で、男女別に服装のポイントをご紹介します。

男性
男性 平服
黒または濃紺色 の上下セットのスーツに、 白いYシャツ 、黒のネクタイを着用します。
ネクタイピンは光物のため外しましょう。

また、清潔感のある短めの髪型にし、明るいヘアカラーの場合は、黒に染め直してから参列するようにします。
靴や靴下も 黒で統一 しましょう。

女性
女性 平服
黒または濃紺色のスーツ、もしくはワンピース を着用します。
袖は長めのもの、スカートは膝下丈がお勧めです。

長い髪の毛はシンプルに下の方でまとめ、メイクは薄めを心掛けましょう。
アクセサリーは結婚指輪以外はつけないことが基本ですが、真珠などの1連のネックレスのみなら大丈夫とされています。

靴やバッグも黒で統一 しましょう。

平服に関しては以下をご覧ください。

【図解】平服とは?女性・男性の葬儀での平服を解説!バッグや化粧も
第三人生編集部

社葬での挨拶
喪主 続柄
葬儀委員長に選ばれた際には、 社葬での挨拶 はどのように行えばよいのか迷うことと思います。
以下では、葬儀委員長の挨拶文の例を記載します。

例文
葬儀委員長を拝命しております、株式会社○○ 代表取締役の○○でございます。
会社を代表し、一言ご挨拶を申し述べさせていただきます。

おかげ様をもちまして、株式会社○○ 会長 故 ○○殿の社葬葬儀、ならびに告別式は、滞りなく終了いたしました。
ご遺族に代わり、ご会葬の皆様に心より御礼申し上げます。

○○会長はとても温和で誠実なお人柄でございました。
素晴らしい決断力で我々社員を常に率いてくれた、かけがえのない存在です。

そのブレのない強さと志に、我々社員だけではなく、ここにいらっしゃる多くの皆様も魅了されたことと思います。
それだけに、私たち社員は、大きな衝撃を受けております。

ですが、この悲しみを乗り越え、○○会長の志を受け継ぎ業務を全うすること。
これが私たち社員にできる唯一の道だと思っております。

ご参列の皆様、本日はご多忙にも関わらずご参列をいただき、誠にありがとうございました。
社葬に参列時の持ち物
数珠
香典袋(不祝儀袋)・袱紗
名刺
香典 書き方
数珠
社葬が仏式の場合は、 数珠を必ず持参 します。
ホテルやレストランで開催されるお別れの会では数珠は不要ですが、何かあった時のために持参しておくと安心です。

数珠の選び方に関しては以下をご覧ください。

数珠の選び方を解説!本式・略式、性別など!無宗教の人は?
第三人生編集部

香典袋(不祝儀袋)・袱紗
参列する社葬で香典を受け付けている場合、 必ず香典を持参 しましょう。
香典袋に現金を入れ、袱紗に入れて持ち歩きます。

香典袋、袱紗に関しては以下をご覧ください。

【図解】香典袋の種類と表書き・中袋の書き方!袋の選び方やお金の入れ方も
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香典袋の入れ方!中袋がない場合は?袱紗の包み方や金額の決め方も
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名刺
社葬の場合には、名刺も忘れずに持参しましょう。
代理として参列する場合には、 自分の名刺と、参列できない代表者の名刺2枚 を持参します。

名刺を持参する場合の注意点があります。

名刺の 右肩に「弔」(代理の場合「代」)の文字を黒のボールペンで書くことが礼儀 です。
代理の場合、参列できない代表者の名刺には、右肩に「弔」と書きます。
社葬の理解を深め、後悔のない執り行いを
社葬の執り行いは、人生の中で大変貴重な経験になることと思います。
多くの方が参列する大規模な葬儀となるからこそ、故人を悼む気持ちを大切に、後悔のない執り行いをしたいとお考えでしょう。

また、社葬の成否が、今後の業績に影響するケースもあることと思います。
ご遺族の気持ちに寄り添いながら、入念な下調べと事前準備を行うことで、社葬が滞りなく進むことでしょう。

この記事が、これから社葬を執り行う方、参列される方のご参考になれば幸いです。

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