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葬儀

2024.04.23

仏壇の処分方法の種類と費用!魂抜きや注意点、位牌の取り扱いも解説

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引っ越しや遺品整理など、仏壇を処分したい場面はさまざまですが、どのように処分すればよいのでしょう?
そのまま捨ててしまってはバチが当たりそうだけど、どこに連絡すればよいか分からない、という方も多いでしょう。

今回は、仏壇を処分したいときの処分方法や手順などをご紹介します。
自分の家に一番合う方法を選んでみてください。

仏壇の処分に多い理由
仏壇
仏壇を処分する理由もさまざまですが、ここでは下記の 3つのパターンをご紹介します。

家を整理するため
遺品を整理するため
仏壇が2つになった
家を整理するため
1つ目の理由は、 自宅を整理する必要が出てきた場合です。
具体的には、引っ越しで置くスペースが無くなってしまう場合や、老人ホームへの入居が決まった場合などです。

また、自宅をリフォームするときに古い仏壇を廃棄し、新しい自宅の雰囲気に合わせて新調したい方もいるでしょう。
今はモダンなデザインもあるので、 部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。

遺品を整理するため
2つ目の理由は、 仏壇の持ち主が亡くなり遺品として処分する場合です。
家族が引き継いで供養する場合もありますが、後傾者がいなければ廃棄することになります。

仮に 自宅がそのままでも、仏壇を置いておけば手入れが必要になります。
家族が遠方に住んでいれば手入れできないので、廃棄してしまう方が負担は少ないでしょう。

仏壇が2つになった
自宅の仏壇が増えてしまう のも、理由のひとつです。

実家と嫁ぎ先のもの、など2つになった場合は、1つを廃棄することが多いでしょう。
もしくは、二世帯住宅になって仏壇が増えてしまったというのも、これに当てはまります。

このような場合、片方を処分してもよいですが、 両方廃棄して新しいものに買い替える、というのもひとつの選択肢です。
どちらを残すのか、両方廃棄するのか、家のしきたりや部屋の雰囲気、デザインなどを見て決めていきましょう。

仏壇の処分方法①菩提寺(ぼだいじ)
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1つ目の方法は、菩提寺にお願いする方法です。
仏具の取り扱いに関するプロなので、 一番安心できる処分方法でしょう。

菩提寺とは、 家のお墓を置いているお寺のことを言います。
もしも菩提寺が家から遠くて大変という場合は、自宅から近い同じ宗派のお寺でも構いません。

ここでは菩提寺にお願いする場合について

費用
メリット
デメリット
の3つをご説明していきます。

費用
菩提寺にお願いする場合、 費用はお布施という形で支払います。
お布施は一般的に具体的な金額は決まっておらず、「お気持ち程度」となっているので、いくらにするか難しいところでしょう。

相場は3万円~5万円程度ですが、お寺との関係性などによっても金額は変わってきます。
自分だけで決められない場合は、親戚などに一度相談してみるのがよいでしょう。

家族・親族であれば以前の金額など知っているはずなので、アドバイスがもらえる可能性があります。

メリット
菩提寺にお願いするメリットとして、下記の2つがあります。
・安心してお願いできる
・閉眼供養をはじめ、最後まで全てお願いできる

菩提寺の場合は、プロにお願いする分気持ち的に安心できますし、閉眼供養から廃棄まで一貫して依頼することができます。
精神的なメリットが大きいので、 安心できるところにお願いしたいという方には、菩提寺にお願いするのがおすすめです。

デメリット
逆にデメリットとしては、 お布施の金額に気を遣う 、ということが考えられます。
お布施は値段が決まっていない分、頭を悩まされます。

そのようなことに気を遣いたくない方は、菩提寺にお願いするよりも、値段がはっきりしている業者などを利用するとよいでしょう。

菩提寺に関しては、こちらも参考にしてください。

菩提寺とは?入檀のメリット・デメリット!檀那寺との違いも
第三人生編集部

仏壇の処分方法②仏具店
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一般的に仏具を販売している 仏具店でも、廃棄をお願いできます。
買い替えを希望している場合は、下取りとして引き取ってくれる可能性もあるので、一度最寄りのお店に確認してみましょう。

ここでは仏具店に依頼する場合の

費用
メリット
デメリット
の3点についてご説明していきます。

費用
仏具店は 他の方法と比較すると、やや高額になる傾向があります。
仏壇によりますが、 およそ3万円~8万円かかります。

しかし、買い替えを予定している場合には、もう少し安くお願いできるかもしれません。
買い替える意志がある旨を伝え、一度お店に確認してみましょう。

メリット
メリットとしては、
・買い替えの場合は安くなる可能性がある
・大きい仏壇でも運び出してもらえる
・日程調整が楽
という点が挙げられます。

仏具店であれば 運び出しもお願いできるので、大きくて自分たちでの移動が難しい場合などに、お願いするとよいでしょう。
また、買い替えを考えている方も、そのまま買い替えの話ができるので、手続きがスムーズです。

デメリット
デメリットとしては、
・買い替えない場合、値段が高い
・買い替えない場合、お願いしにくい
という2つがあるでしょう。

仏具店は、仏壇を販売しているお店なので、 処分のみを依頼するというのは、何となく頼みづらいものがあります。
また、買い替えない場合は、値引きも難しいでしょう。

そのため、買い替えではなく処分のみを依頼したい方は、他の方法を検討した方がよいかもしれません。

仏壇の処分方法③自治体
行政書士
自治体に処分をお願いする場合は、 ごみとして廃棄することになります。
粗大ごみになるのか、解体しバラバラにして可燃ごみと不燃ごみに分けて出すのか、自治体によって対応は異なるので、一度確認が必要です。

ここでは自治体にお願いする場合について

費用
メリット
デメリット
の3つをご説明していきます。

費用
自治体にお願いする場合には、費用面では他と比べて抑えることができます。
手間はかかりますが小さく解体して 可燃ごみ、不燃ごみとして出せる場合には、無料 で廃棄できる自治体が多いでしょう。

粗大ごみとして出す場合でも、自治体によっては数千円で済むので、他の方法と比べるとかなりリーズナブルです。
粗大ごみの処分費用は、自治体によってことなるので、確認してみましょう。

メリット
自治体にお願いする上でのメリットは、下記の2点があります。
・費用が安い
・手続きが簡単

処分前に閉眼供養をするため、その分の費用が別途かかりますが、 費用や手続きを極力抑えたい、という方にはおすすめの方法です。

デメリット
デメリットとしては、 人の目が気になる点でしょう。
問題ないとはいえ、ごみとして捨てていることが近所に知られてしまうので、周りの目が気になるかもしれません。

「近所で噂されるかも…」と心配になる方もいるでしょう。
閉眼供養をしていれば、仏壇をごみとして捨てることは問題ありませんが、人目の気になる方は、他の方法を選ぶのがおすすめです。

仏壇の処分方法④専門業者
お墓掃除代行依頼
4つ目の方法は、専門業者に依頼する方法です。
閉眼供養まで行ってくれる業者もあれば、処分のみの業者もあります。

業者によってお願いできる範囲が違うので、依頼する前に確認してください。

ここでは専門業者にお願いする場合について

費用
メリット
デメリット
の3点についてご説明していきます。

費用
業者によって異なるため幅が広いですが、 およそ2万円~7万円かかります。
しかし、なかには 遺品整理の一環として、片付けてくれる業者もあります。

その場合は無料という業者もあるので、遺品整理も予定している方は、検討してもよいでしょう。
大変な遺品整理も一緒にお願いできるので、家族の負担も大きく減らすことができます。

メリット
専門業者にお願いするメリットは、以下の2点が挙げられます。
・お寺や仏具店との関係を気にしなくてよい
・日程調整が楽

専門業者にお願いする大きなメリットは、お寺や仏具店と直接的な関わりを持たずに廃棄できることでしょう。
お寺に対して苦手意識がある方や買い替えの予定がない方でも、気軽にお願いすることができます。

また、日程調整に関しても、お寺よりは業者の方が都合を合わせやすいでしょう。
ある程度、 こちらの都合で決めることができるので、忙しい方にもおすすめです。

デメリット
デメリットとしては、以下の2点が考えられます。
・業者を選ぶ手間があることが挙げられます
・業者によってサービス、費用が大きく変わる

業者によって値段やサービス内容が変わるため、 業者選びには多少時間がかかります。
専門業者にお願いするときには、自分にとって必要なサービスを、納得できる価格で提供してくれる業者を選びましょう。

仏壇の処分の流れ
流れ
閉眼供養から処分するまでの流れをご紹介します。

はじめに行わなければいけないのは、閉眼供養です。
仏具店や専門業者に依頼する場合は、閉眼供養まで手配してくれる可能性もありますが、入っていないときには自分で手配します。

菩提寺があれば、連絡してお坊さんと日程を調整しましょう。
もしもどこにお願いすればよいか分からないときには、 お坊さんの手配サービスというものがあるので、利用するのがおすすめです。

閉眼供養が終わったら、自分が選んだ方法の依頼先に連絡しましょう。
このとき、廃棄するのにかかる費用の見積もりを出すので、 大きさを測っておくと話がスムーズです。

見積もり、日程調整などが終われば、あとは当日に仏壇を運び出してもらい終了です。
引き渡した後は、依頼先にてお焚きあげなどで、適切に廃棄してもらえます。

仏壇の閉眼供養・魂抜き
供養
仏壇の多くは購入した時に、 魂を入れるための「開眼供養」を行っています。
開眼供養は「お性根入れ」とも呼ばれます。

魂を入れることで、石が墓になり、像が仏像になると言われています。

そのため、 廃棄する場合には、逆に魂を抜く「閉眼供養」を行う必要があります。
閉眼供養は「魂抜き」や「お性根抜き」などとも呼ばれます。

閉眼供養を行うことで、仏壇はただの像に戻り廃棄することができるのです。
閉眼供養を行わないと、先祖の魂もろとも処分してしまうことになるので、必ず行うようにしましょう。

仏壇を処分する以外にも、墓じまいをするときや、墓のリフォーム、引っ越しをするときなども、閉眼供養は行います。

しかし、 浄土真宗には魂を入れるという概念がないので、閉眼供養はありません。
「遷座法要」が閉眼供養に当たる儀式になるので、覚えておきましょう。

開眼供養に関しては以下をご覧ください。

開眼供養・開眼法要とは?流れ・費用は?時期・服装・マナーも紹介
第三人生編集部

仏壇の処分で位牌はどうする?
位牌
位牌は故人の魂が宿っているので、基本的に廃棄せずに供養を続けることが望ましいです。

買い替える方は、新しい仏壇に位牌を置き、以前と同様に供養を続けましょう。
買い替えた仏壇が以前のものより小さいときには、位牌を小さく作り変えることもできるので、場合によっては作り変えるのもおすすめです。

位牌を受け継ぐ人がいない場合など、 自宅で供養できないときには、お寺に永代供養をお願いしましょう。
永代供養をお願いした場合、そのほとんどは最終的にお焚きあげを行うことになります。

お焚きあげを行うまでの期間はお寺によって違う ので、お願いする際に確認するとよいでしょう。
それでも、どうしても位牌を処分したいというときには、菩提寺で閉眼供養をして処分することとも可能です。

仏壇処分時の注意点
! 注意
仏壇処分時の注意点について、下記の3つをご説明します。
トラブルが起きないよう、事前に確認しておきましょう。

仏壇の中身を確認しておく
閉眼供養を忘れないようにする
近しい親戚には連絡しておく
仏壇の中身を確認しておく
引き出しなどは、廃棄する前にしっかり確認しておきましょう。
とくに自分が管理していたものではない場合、何が入っているか分かりません。

金品や大切な物など入っている可能性もある ので、隅々まできちんと確認しておきましょう。
廃棄後に気づいても、取り返しがつかないので、とくに注意が必要です。

閉眼供養を忘れないようにする
ほとんどの仏壇は設置するときに、開眼供養を行い、魂を入れています。
そのため、 処分前にはきちんと閉眼供養を行い、仏壇を木の箱に戻した状態にしましょう。

近しい親戚には連絡しておく
仏壇を廃棄したいと思ったら、 お寺や業者などに連絡する前に、近しい親戚や家族に連絡をしましょう。
なかには手を合わせに来る方もいるでしょうから、無断で片付けてしまうと思わぬトラブルを招きかねません。

手を合わせに来てくれる方などには、経緯などきちんと説明し、理解を得たうえで廃棄するようにしてください。
きちんと理由を説明し、故人を粗末に扱っているわけではないことを説明すれば、理解してくださるでしょう。

仏壇処分と宗教の関係
仏壇処分と宗派関係あるか
一般的には仏壇の処分に、宗派は関係ありません。
どの宗派に関しても、閉眼供養をして廃棄するという流れになります。

今まで見守ってくださった、仏様、先祖に感謝し、しっかりと供養したうえで廃棄するようにしましょう。

しかし、先ほどもお話しましたが、 浄土真宗は別です。
もともと仏壇に魂を宿すという概念が存在しないので、閉眼供養を行う必要はありません。

浄土真宗では、その代わりに遷座法要という儀式を行う必要があります。
遷座法要は閉眼供養にあたる儀式なので、浄土真宗の方は覚えておくとよいでしょう。

見守ってくれた仏壇に感謝し、丁寧な処分を行いましょう
自宅の仏壇のなかには、 小さいとき、もしくは何代も前の世代から家族を見守ってくれたものもあるでしょう。
仏壇は日本人にとって生活の一部であり、心の支えとなってきました。

そのため、処分する、となると少し罪悪感があるかもしれませんが、先祖や仏様を粗末に扱う訳ではありません。

いろいろな事情がありますが、 仏様や先祖への感謝を忘れず、きちんとした手順を踏めば問題ありません。
とくに、閉眼供養はとても大切な儀式なので、忘れないように注意しましょう。

廃棄の方法も、さまざまな依頼先があります。
お寺との付き合いや、住んでいる場所、自分の予定などを考慮した上で、どこにお願いするのがよいか、検討してみましょう。

片付けた後は、それぞれのライフスタイルに合わせた、供養の方法を選び、先祖の供養を続けていきましょう。

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