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葬儀

2024.05.01

散骨は法律違反にならない!法務省の見解や各地区の条例と注意点を解説

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散骨は、新しい供養の方法として近年注目されています。
しかし、日本の法律には散骨に関する明確な規定がありません。

それが法律で定められていないので、違反するかも?と心配になるのですよね。
この記事では、散骨の法律での扱いを解説します。

他に、散骨の種類や散骨を規制する各地域の条例なども見ていきます。
世界の法律における散骨事情も紹介するので、興味のある方は一読下さい。

散骨は法律違反にはならない!
法律
散骨とは
散骨に関して定めた法律がない
墓地埋葬法の対象外
散骨は違法ではない
散骨とは
法律の話に入る前に、散骨そのものについて知りましょう。
散骨は、 亡くなった人のお骨をパウダー状になるまで砕き、自然に葬る方法 です。

元々は、世界各地に見られたポピュラーな物でした。
定番の火葬のように、お骨をお墓に保管して供養するのとは概念が異なります。

現代は葬り方=お墓という概念が定着しています。

しかし家族構成の変化や経済格差等の問題が増えて、変化しているのも事実です。
亡くなる前にお墓を造っても、供養に来る親族がいない場合が目立ってきたのです。

またお墓自体を用意できない層もおり、それが散骨への需要を高めています。

散骨に関して定めた法律がない
散骨に 言及している法律は、現在ありません 。
墓石関連を取り締まる『墓地、埋葬等に関する法律』であっても、未記載なのです。

同法律が成立した時期(戦後)は、まだ葬り方としては特異な存在でした。

墓地埋葬法の対象外
同法律では、埋葬と認める物について

火葬によって葬られた遺灰を、墓地に埋めて供養する事
土葬による供養
のみを明記しています。
散骨は、法律では葬り方としては想定されていない事が分かるのです。

散骨は違法ではない
法律でこそ触れられていませんが、散骨は違反行為にあたりません。
法務省が、 『明らかに迷惑のかかる場所以外なら問題ない』 と声明を出した為です。

法律で良くても例外もあります。
日本全国、どの環境でも自由に散骨する事が許されてはいません。

実施する際は、あらかじめ お骨をパウダー状にする事が必須 です。


散骨における法務省の法律解釈
男性 法律
法務省の散骨への解釈を、もう少し詳しく見てみます。
まず法律においては、刑法と前出の墓地埋葬法で言及されています。

法律①

【刑法 第190条 遺骨遺棄等】(一部)
お骨を置き去りにした場合は3年以下の懲役を課すとする
法律②

【墓地埋葬法 第4条 墓地以外の埋葬、火葬場外の火葬の禁止】
火葬や埋葬は許された場所以外では禁止
法務省が散骨に言及したのは、1991年です。
背景には東京の自然葬を推進する市民団体による、ある出来事があります。

同団体は、 神奈川県の海岸で散骨を行った のです。
世間では、それこそ法律違反になるのでは?と話題になりました。

しかし法務省は、

『純粋に葬送が目的で、一形式として度を越さない限りは違反しない』
と明らかにしました。
この発言からも、必ずしも法律違反とは言えないという事です。


散骨の種類
いずれの葬送も、法律では明確に規定されていません。
ただ法律の概念では、海洋が一般的でしょう。

海洋散骨
山間散骨
宇宙葬
海洋散骨

散骨では、一番知名度が高く人気です。
法律や条例の概念でも、海が連想されます。

主に3つの供養方法があります。

クルーズ散骨
他の遺族と乗船、同時に散骨
業者に代行して散骨してもらう
クルーズ散骨
一遺族に船舶を1つ用意します。
陸から遠く離れ、遺族だけで散骨を行い、故人が自然に還るのを見送る のです。

個別が基本で、時間を気にせずゆっくりと最後の瞬間に集中できます。

平均費用は、200,000円前後です。

他の遺族と乗船、同時に散骨
2~3の遺族が一緒に乗船し、遠洋で同時に 行います。
平均相場は、一家族2人で100,000円ほどです。

海洋散骨を望むけれど、低出費で実施したい方に合っています。

業者に代行して散骨してもらう
自分ではなく、 代行業者に散骨してもらう方法 です。
平均費用は50,000円で、普通はお骨を業者に預けて依頼します。

葬送後は、会社から散骨証明書等が送付されてくるのです。

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第三人生編集部

山間散骨
金比羅山
遺灰を登山して山々の自然へ葬る方法 になります。
山は陸地なので、法律ではNGでないですが、人にはNGになりえます。

なぜなら住環境と直結しているので、直接的な影響があるのです。
大昔、人は『霊魂は山に還る』と信じていて、山の土葬が一般的でした。

山間散骨には3つの形式があります。

一遺族のみの散骨
複数の遺族で散骨
業者に登山してもらって散骨
一遺族のみの散骨
個別になります。
遺族だけで登山し、山にパウダー状にしたお骨を撒く のです。

1つの遺族につき、参列できるのは8人程度が一般的な定員数です。
形式としては、お別れの儀式をした後、散骨可能な山岳に向かい実施します。

複数の遺族で散骨
2~3の遺族で同時に散骨を行います。
儀式も一緒に行い、前述した通り葬送が許された山で執り行う のです。

業者に登山してもらって散骨
登山するのが難しかったり、諸々の事情から立ち会えない場合に依頼 します。
委託された代行者は登山し、実施するのです。

他人の手で葬られる事に違和感を覚える人もあります。
しかし、時に思わぬ景勝地が選ばれる事もあるのです。

宇宙葬
宇宙
散骨では比較的新しく、ユニークな魅力にあふれた方法です。
地球を越えて、無限の宇宙空間に遺灰を撒きます 。

限定された場所ではないので、いつでも空を仰げば亡くなった人を偲べるのです。
名称もさることながら、その壮大な世界観から希望される家族も増えています。

法律ではそもそも宇宙葬の考えは無いと言えるでしょう。
宇宙葬には5つもの形式があり、どれも皆個性的でドラマチックです。

ロケットに載せて空に向かって散骨
人工衛星上で散骨
風船に入れて散骨
月面散骨
宇宙旅行散骨
ロケットに載せて空に向かって散骨
遺灰を ごく小さな容器に納め、飛翔体に載せて宇宙へ打ち上げます 。
発射場所はアメリカです。

宇宙に出た遺灰は、3ヶ月から6ヶ月ほど地球周辺をぐるっと回ります。
その後大気圏に入り、ロケットは 燃え上って星になる のです。

人工衛星上で散骨
人工衛星に載せた遺灰を、宇宙に発射する葬り方 です。
地球を周遊し星になるロケット散骨とは異なり、長い間宇宙に留まります。

発射する場所はアメリカです。
地球を巡回する訳ですが、 人工衛星は100~200年以上も残存します 。

また、晴れた日の夜空に衛星が点滅しているのが見えます。
故人に思いをはせやすいのもまた特徴なのです。

風船に入れて散骨
通称 バルーン葬 という方法です。
宇宙葬ではニュータイプになります。

葬送の過程がこれまたドラマチックな事から、注目を集めています。

自然素材の風船に遺灰を入れる
2m以上に膨らませ、空に飛ばす
遺灰入りの風船は、約数時間で成層圏に達する
気圏を移動する事で、素材の性質上急速に風船が破れる
遺灰は空気上に流れ出て、風に乗る
月面散骨
月に遺灰を運び、供養する方法 です。
小さな容器に納めて、ロケットで打ち上げて月面へ送ります。

葬送は、NASAによって執り行われます。
あらかじめ計画された日に、 上限分の遺灰をロケットに載せて月へ打ち上げる のです。

宇宙旅行散骨
最も宇宙葬らしい方法と言えるでしょう。
アメリカ発の 無人探査機に遺灰を載せ、宇宙に放ちます 。

探査機の目的は謎多き宇宙空間の探検です。
一緒になった遺灰は、果てしない冒険の旅に出かけます。

ダイナミックな世界観から、もはや『悲しい死』という次元を超えます。
むしろ、 故人は自由に胸躍る体験をしていると考えられ、喪失感も癒される のです。

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散骨の法律の他に注意すべきこと
! 注意
法律違反にはならなくても、気を付けるべき点はいくつかあります。
それらをご紹介しましょう。

粉骨をしっかりする
散骨する場所を確認する
市区町村の条例に従う
粉骨をしっかりする
散骨するにあたって、絶対に欠かせない点です。
法律では規定されていないです。

が、 仮にお骨のまま自然に葬ると衝突の元になります 。
刑法で『お骨を置き去りにするのは法律違反』としているようにです。

事件へ発展するのです。
例えば、事情を知らない他人がお骨を見つけると高い確率で 通報します 。

そういった危険性を回避する意味でも、粉骨は重要なのです。

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散骨する場所を確認する
法律では禁じられていません。
が、 各市町村によって、散骨を禁止または厳しく制限しています 。

葬送を予定する場所(海や山)は、実行して大丈夫か事前に把握しましょう。
法務省が言及したように、『周辺の環境や住民に迷惑が及ばない』場所を選びます。

海洋散骨
散骨形態では一番多いケースです。
法律ではだめとされないかもしれません。

しかし、実施場所に漁業関係の施設あったり海岸近くだと問題です。
理想的なのは、 陸からうんと離れた沖合での葬送 です。

山間散骨
山で散骨するにしても、 陸は人の生活空間なので、問題になりやすい です。
法律で『合法的』であっても、地元住民は違います。

山あいの集落に暮らす人々から反発される恐れがあり、

その地域の評判が悪くなる
葬り場所として知られ、地元の食べ物の需要が落ちる
といったデメリットが生じます。
理想の実現も重要ですが、 近隣環境への配慮も同じくらいするべき です。

『大陸』の葬送は避けましょう。

市区町村の条例に従う
法律に散骨の規定が無くても、自治体では条例で定めている事があります 。
注意すべきは、『(個人)葬送を認可しているか否か』です。

例え法律で良しとしても、 実施場所の町が何かしら損害を被れば話は別 です。
地方の条例によっては散骨しただけで違反とし、訴訟問題になります。

実際の事例では、北海道のある町で住民に知らせないで実施した事がありました。
住人はそれに反対の声を上げ、 条例化する事で実行が不可とされた のです。

市町村で自然葬送自体を、厳しく取り締まっている所があると知るのも大切です。


散骨の法律はないが条例がある
スーツ
法律こそないものの、市町村には明確に条例で定めています。
散骨についての取り決めを行っている地域をご紹介しましょう。

以下の表に各自治体とその条例名をまとめています。

市町村名    条例名(中略表記 )    施行年※降順
神奈川県湯河原町    『 散骨場経営の許可等 』    H26年7月31日
埼玉県本庄市    『 散骨場設置等の適正化 』    H22年年4月1日
北海道岩見沢市    『 散骨適正化規則 』    H20年12月22日
埼玉県秩父市    『 環境保全条例 』    H20年12月18日
北海道長沼町    『 さわやか環境づくり 』    H17年3月16日
北海道七飯町    『 要綱第1号 』    H18年3月14日制定
同年4月1日施行
長野県諏訪市    『 墓地等経営の許可等 』    H12年4月1日
次に各市町村の条例を詳しく見ていきます。

北海道長沼町
北海道七飯町
北海道岩見沢市
長野県諏訪市
埼玉県秩父市
埼玉県本庄市
神奈川県湯河原町
北海道長沼町
日本で 最初の散骨に関する条例を成立させました 。
経緯は、自然葬関連のサービスが考案された事に、住民が抵抗を示したのです。

条例では業者について言及しています。

遺骨を撒ける環境やその機会を付与する法人は、6ヶ月以下の懲役が課される。
または10万円以下の罰金が求められる
北海道七飯町
散骨に関する条例の要点は以下です。

(業者)実行前に葬送の過程を記した文書を町に提出する
条例における決定権は実質地元の人間にある
明らかな制約はありません。
しかし、 地元の方に実行の可否を判断する権利がある と言っても良いです。

法人に限り、業者は同エリアでの葬送業務がほとんどできなくなりました。

北海道岩見沢市
散骨を規定する条例は

葬送前に詳細を記載した文書の提出
実施する人の保持資格の確認
学校や国道等から500メートル以上の距離がある場所で行う事
と、非常に厳格な取り決めがされています。

長野県諏訪市
散骨に関しては

住民からの同意を示した文書無しには実行不可
実行も含め、墓地等の建立も(許可なしには)認められない
となっています。

埼玉県秩父市
条例が成立したばかりの頃は、主に業者が対象でした。
しかし、 議論が重ねられ同市で実行する人は誰でも規制される事 となったのです。

個人散骨であっても止められる可能性があります。

埼玉県本庄市
基本的に業者を想定した条例で、 代行散骨が禁止されています 。
個人による実施については言及されていないです。

神奈川県湯河原町
他エリアと同様、代行業者の散骨事業が規制されています。
あらかじめ住民の許可を得るのが必要条件 です。


海外散骨で注意したい法律・州法

世界では法律で定めている国が多いです。

アメリカ
フランス
韓国
中国
インドネシア
アメリカ
アメリカは国というより州ごとの法律が機能しています。
散骨について取り決め、または許可しているエリアをご紹介します。

ハワイ
こちらの法律では、 海を除く他の散骨には規定がありません 。
仮に実施場所が住民保有の土地でも、許可が下りれば実行できるのです。

カリフォルニア
明確に法律で定められています。

お骨はあらかじめ0.35mm以下にパウダー状にする事
場所は海洋か霊園の決められたエリアのみ可能
ネバダ
カリフォルニアと同様、州法律で決められています。

散骨は霊園の一部ゾーンで実行できるのです 。

フランス
ヨーロッパは基本土葬の文化です。
フランスもその例に漏れませんが、法律上違反ではありません。

火葬自体を行う人が10%にも満たないですが、 歩道や国道を除く場所で実施できます 。

韓国
意外にも 散骨が普及 していて、法律でも推奨しています。
過去は土葬が通例でしたが、首都ソウル等では墓地が足りず、火葬が定着したのです。

捉え方として

遺灰は、お墓に納めず大地に返すのが本来の自然のサイクルに沿っている
といった物が根底にあります。
さらに、ソウルには 散骨を目的にした専用の緑地 もあるのです。

2020年頃には、葬送の半分は散骨へ移行させたい考えを示しています。

中国
大陸から台湾まで、全体的に法律や条例で散骨に寛容です。

(中国大陸)条例で、葬送にかかる個人負担を無償にする事を決定
(台湾)散骨も火葬も無料
(上海)助成金が市から出る
インドネシア
法律上も違反でないですし、 海洋散骨が定着しています 。
ある大手航空は、規定の荷物重要を上回らなければ、手荷物に遺灰を入れられるのです。

その時は真空パックして、持ち込みます。


【コラム】ペットの遺骨を散骨するのは法律違反?
ペット 骨壷
法律違反ではありません。
しかし、 周辺環境や暮らす人々に害を与えるような場所では許されていません 。

すべての散骨に言える事ですが、 事前にお骨を粉骨するのはマスト です。
パウダー状にしないで葬送すると、通報されて別の法律に違反します。

例えば、犬や猫を含む動物のお骨が見つかると、 『遺棄事件』として扱われる のです。
飼い主は、『置き去りにした者』として見られてしまいます。

上記の発生を避ける為にも、事前に各エリアに電話またはウェブサイトでペットの散骨が許されているエリアはどこか確認しましょう。

ペットの遺骨をどうする?自宅で保管・手元供養・散骨など解説!
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散骨は法律違反じゃない
散骨を検討した時、法律に明確な規定が無いですから気になってしまいます。
しかし 法律違反にはならないので、実施を考えて大丈夫 です。

法律以外で注意したいのは、 実施する環境 になります。
自治体によって、厳しく取り締まっている場合がある為です。

海や山の散骨は、様々な環境事情から地元住民から反感を買う恐れがあります。
場合によっては他の法律に違反する事もあり得るのです。

厄介事を回避する為に、事前に実行先の自治体のウェブサイトを見て下さい。
条例はほとんどの場合ウェブ上に公開されています。

チェックしたい点は

散骨『自体』できるかどうか
禁止されているエリア
海または山で禁止されているエリア
等です。
ペットの散骨についても、同様に条例を確認しましょう。

法律=散骨黙認、地方条例=散骨を規制していると覚えます。
当記事が参考になれば幸いです。

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