しめ縄の作り方を解説!初心者用から本格的なものまで紹介!
お正月に飾るしめ縄は毎年購入しているという人も多いでしょう。
材料があればしめ縄を自作できます。
作ったことがなくても気軽に試せる簡単な作り方や、本格的なしめ縄までレベルに合わせて楽しめます。
知っているようで実は知らないことも多い、しめ縄に関する情報も紹介しますので参考にしてください。
しめ縄とは
しめ縄の由来については諸説ありますが、日本神話の天の岩戸が由来になっていると考えられています。
神話ではアマテラスオオミカミが天の岩戸に閉じこもってしまったために、真っ暗闇の世界になってしまいます。
困り果てた八百万の神が天の岩戸の前で宴会を開き、騒ぎを聞いたアマテラスオオミカミが顔を出します。
そのすきに、岩戸を閉めしめ縄で縛ったのが由来です。
この由来からお正月に神様を自宅に招くために、玄関にしめ縄を飾るようになったとされています。
お正月に玄関に飾るしめ飾りとよく似ていますが、しめ飾りは縁起物などの装飾があるタイプです。
しめ縄は装飾がない、シンプルなものと分けています。
しめ縄の作り方【初心者】
しめ縄は自分で作れるのを知っていましたか?
初心者にも簡単に作れるしめ縄の作り方を紹介しますので、ぜひ試してみてください。
材料
- 戸籍謄本
- 印鑑登録証明書
- 身分証明書
- 印鑑
- 申込書
- 使用許可願書
土台となるしめ縄は、100均のものでも十分使えます。
藁から編むのは初心者には大変ですし、藁が入手できないと作れません。
手軽に入手できる100均のものがおすすめです。
造花や松、南天などがあると、お正月の雰囲気が出るので可能なら用意しておくといいでしょう。
水引やグルーガンも100均で入手できます。
全ての材料は100均で揃うので、初心者にも気軽に試せるのがポイントです
手順
- 土台にどんな配置で造花や松などを配置するかデザインを考える
- お好みでバランスを見ながらグルーガンで造花や松などを付ける
大きめの造花は中心に来るよう配置したほうがバランスよくなりますので、最初に位置を決めましょう。
松と南天は一番後ろに配置して、根本を花で隠すようにするときれいに仕上がります。
水引は好きな形に結び、しめ縄のアクセントに使うとおしゃれです。
飾りの量はしめ縄の土台に合わせて調整してください。
飾りの分量は土台とのバランスを見ながら、調整するのがおすすめです。
しめ縄の作り方【上級者】
本格的なしめ縄を作りたい場合は、藁から作るのもおすすめです。
上級者向きですが、自分で作るしめ縄を飾るのは喜びもひとしおでしょう。
材料
しめ縄に使う藁は、稲刈りで余ったものを農家で譲ってもらうか、ホームセンターや園芸店で園芸用の藁でもOKです。
手順
藁からしめ縄を作る場合は、作る前日から準備を始めます。
まずは藁に水をかけビニール袋に入れ1晩置きます。
もしも準備する時間がない場合は、霧吹きなどで藁を湿らせるという方法でも作れます。
- 適度に湿った藁を木槌で叩き柔らかくしておく
- 30本を1束として、3束に分けたら片方の端を紐や輪ゴムで結びまとめておく
- 3束のうち2束を右巻きでねじりながら編む
- 2本の束を合わせてから左巻きに綯っていく
- 3束目右巻きで編み2束まとめた物に左巻きで綯っていく
- 3束をまとめて1本の縄にしたら輪を作り紐で固定してしめ縄にする
- 飛び出ている藁先と、結び目の端をきれいにカットしたら完成
しめ縄の作り方【飾り】
しめ縄にはいくつかの種類があり、作り方もそれぞれに違っています。
しめ縄の種類とそれぞれの作り方を紹介します。
裏白
葉の裏側が白いのが特徴です。
白は白髪が生えるまで長生きできるようにと言う願いを込めて使うとされています。
しめ縄の土台に裏白を飾りますが、葉が丸まらないように押し花の要領で予め裏白を乾燥させておきます。
裏白をしめ縄に飾る場合は、裏の白方表になるようにするのがポイントです。
好きな位置に葉を置き、紐で縛って固定したら完成です。
紙垂
紙垂はしめ飾りや鏡餅に使われる、紙でできた飾りのことです。
奉書紙がなければ半紙でもOKですが、半紙だと薄くて扱いにくいと感じるかもしれません。
ない場合は、少し大きめの折り紙やカラーペーパーなどでも代用できます。
ここでは、奉書紙を使う作り方を紹介します。
- まずは奉書紙を半分に、半分を3枚に分け6枚にカットして正方形にする
- 広告など正方形にした状態で型紙を作り、縦4等分・横3等分になるよう折り目をつける
- 型紙を奉書紙に乗せ、折り目がクロスする場所6点に千枚通しや針などで印をつける
- 6つの印にそって両サイドは上1/3を残し、真ん中は下1/3を残すようにカッターで切れ目を入れる
- 次は左から2番目を下に折り、順に右に向かい下に折りジグザグになるよう仕上げる
紙垂に関して、詳しくはこちらを参考にしてください。
ゆずり葉
ユズリハ科の植物で若葉が出ると前年の葉が落葉します。
その様子が親子を連想させることから代々家計が続く縁起物としてしめ縄の飾りに使われています。
ゆずり葉だけを購入するのはむずかしいので、趣味で育てている人に譲ってもらいましょう。
自分で育ててみるのもいいかもしれません。
橙
みかんの一種で、代々繁栄の意味を込めてしめ縄に縁起物として使われています。
鏡餅の上に乗せるのも、みかんではなく橙が正しい飾り方です。
しめ縄に橙を飾る場合は、中央に来るよう配置するとバランスよくまとまります。
しめ縄の作り方のコツ
しめ縄を藁から編んで作りたい場合は、前もって水に浸けるか、濡らして叩いておくと柔らかく編みやすくなります。
しめ縄には青い藁を使うのが理想ですが、入手できない場合は普通の藁でもOKです。
先程しめ縄の作り方は1束30本で紹介しましたが、編みにくいと感じるかもしれません。
太めの方が見栄えは良くなりますが、初めて作る場合は1束20本でもいいでしょう。
練習用として最初は10本、次に20本、本番で30本とステップアップしていくのもおすすめです。
一度で終わらせようとせず、時間をかけてゆっくりと丁寧に仕上げてください。
しめ縄の種類
しめ縄の種類と、それぞれの特徴を紹介します。
ごぼう注連
ごぼうのように、まっすぐ横に長いのが特徴です。
まっすぐと言っても向かって右が少し太く、左の先に行くほど細くなっていくごぼうによく似ています。
一般家庭の玄関に飾るしめ縄とは違い、ごぼう注連は神棚に年間を徹して飾るのが一般的です。
神棚に飾る場合は太い方を右にして、紙垂をつけ常時飾っておくのが特徴です。
西日本ではポピュラーな形のしめ縄です。
玉飾り
玉飾りは、東日本でポピュラーなタイプのしめ縄です。
上が輪っか状になっており、下には長い藁が垂れ下がるように付いています。
輪っかの部分には、裏白や橙、紙垂にゆずり葉、海老や扇などの縁起物を飾るのが一般的です。
玄関に飾るしめ縄として、多くの家庭に取り入れられています。
輪飾り
輪飾りは細く小さい形をしています。
キッチンやトイレなどに飾るためのしめ縄です。
ゆずり葉や紙垂を飾ることもできますので、初めて作るしめ縄としてもトライしやすいのでおすすめです。
しめ縄を飾る時期
一生懸命作ったしめ縄は愛着もあるのでずっと飾っておきたいと思うかもしれません。
神棚に飾るもの以外は時期が来たら外すのがマナーとされています。
しめ縄を飾る時期と、いつ外せばいいのかについて解説します。
25日以降に飾り始める
しめ縄を飾るのにふさわしいのは、12月28日とされています。
29日は縁起が悪く、31日は一夜飾りになるのでこれもNGです。
しめ縄は歳神様を迎えるための目印として考えられている縁起物は、歳神様が来ると言われる31日朝までに飾ります。
以前は12月13日からお正月の準備を始めるのが習わしだったため、13日から飾ることもありました。
現在は12月末までクリスマスリースを飾ることが多いため、早すぎるとクリスマスリースとかぶってしまいます。
自分でしめ縄の作り方を覚えて自作する場合は、クリスマス後に飾れるよう間に合わせるといいでしょう。
松の内を過ぎたら外す
しめ縄を飾っておけるのは、松の内までです。
松の内は1月7日とされていますが、関西では1月15日までとなるので、地域による違いはあります。
一般的には12月28日似飾り、1月7日に外すと覚えておくといいでしょう。
地域の風習がある場合は、周囲に合わせてください。
しめ縄の注意点
しめ縄の作り方がわかれば、デザインや大きさなど自分好みのオリジナルを作れます。
頑張って作ったしめ縄を取っておきたいと思う方もいるかも知れません。
しめ縄に関する注意点を紹介しますので参考にしてください。
繰り返し使って良いか
愛着のあるしめ縄を処分するなんてもったいないし、まだきれいなので来年も使おう、と思うこともるかもしれません。
神様をお迎えするための物として考えた場合は、毎年新しいしめ縄を用意するのがマナーなので使い回しはおすすめできません。
インテリアやお正月の飾りという位置づけで、宗教的な意味合いで使わないのなら自作のしめ縄を繰り返し使ってもいいでしょう。
ただし保管する場合は、湿気があると藁にカビが生えるので乾燥剤や湿気取りなどを入れ、湿気に注意します。
【コラム】しめ縄のタイミングと処分方法
しめ縄は飾る期間や処分方法が決まっています。
知っておくと便利な、しめ縄に関するお役だち情報を紹介します。
飾る期間
しめ縄を飾るのは12月13日~1月7日までが一般的ですが、地域によっては15日まで飾ります。
神聖な場所に飾るものとされているので、家の玄関に飾り神様をお迎えするのが正しいしめ縄の飾り方です。
玄関を神聖な場所にしておけば、家の中も清められ神様が快適に過ごせると考えられています。
玄関以外にもキッチンやトイレ、車に飾る小さいサイズのしめ縄もあります。
小さいしめ縄ならあまり気にせず飾りたい場所に飾ってもいいでしょう。
処分方法
しめ縄は近くの神社やお寺で行われる、賽の神やどんど焼きと呼ばれる行事で燃やしてもらうのが正しい処分方法です。
しめ縄やしめ飾りなど、お正月の飾りはゴミとして捨てるのはNGとなります。
行事の日程は神社やお寺でによって異なりますが、大体松の内の後の週末に行われるのでチェックしておくといいでしょう。
もしも賽の神やどんど焼きに持っていけなくても、後で個別に神社やお寺に持っていけば対応してもらえます。
しめ縄は自分で作って飾ることができます
しめ縄は既製品を買ってきて飾るという人も多いのではないでしょうか?
材料さえ揃えれば自作することもできます。
材料は100均のものでも立派に見えるよう作れますし、本格的に作ってみたいなら藁を編むところから始めてもいいでしょう。
自作すれば他にはないオリジナルのしめ縄が作れるので、お正月気分も盛り上がりそうです。
コツをつかめば作り方は意外に簡単ですので、ぜひしめ縄作りに挑戦してみてください。