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葬儀

2024.04.30

盆入りはいつ?盆入りの準備、飾り方、迎え火も解説!

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夏が近くなると「お盆休み」というワードが浮かびます。
日本ではまとまってお休みが取れるお盆休みですが、しかしそもそもお盆とはどういう意味なのか、本来何をするべきなのか、詳しく考えたことはありますか?

こちらではお盆やお盆の入り、について詳しく解説をしています。

お盆とは
盆提灯 和室
お盆の由来
毎年8月にもなれば「お盆休み」、「お盆の入り」という言葉がテレビからも聴こえてくるようになります。
お盆休みになればそこで帰省したり旅行に行ったり と、ちょうど夏休みということもあって賑わうシーズンですよね。

しかし、 お盆とは何か、お盆入りとは? 、深く考えたことがありますか?
お盆とはお墓参りをする日、ご先祖さまが帰ってくる時、と漠然とした知識はあっても、なぜそういうしきたりなのか、 由来をご存知の方は少ないでしょう。

元はサンスクリット語の「盂蘭盆会」
お盆の語源は、 「盂蘭盆会」からきています。
これは 「うらぼんえ」と読みますが 、なかなか、パッと見ただけでは読めない漢字ですよね。

また、日本語にも馴染みのない、触れることがあまりない漢字の並びでもあります。
この言葉は、 サンスクリット語の「ウラバンナ」 からきたとされており、これは「逆さづり」という意味です。

なぜ「ウラバンナ」がお盆になったか、どう繋がってお盆という言葉になったのか、これには次のような逸話があります。

「ウラバンナ」の逸話
お釈迦さまの弟子の一人が、 「自分の母親が地獄で逆さづりにされて苦しんでいる」ということを知り、お釈迦さまに相談 しました。
お釈迦さまは 「雨季の修行を終えた僧侶たちが7月15日ごろに戻ってくるからたくさんのご馳走を差し上げてお母さんを供養しなさい」 と伝えました。

弟子がその通りにすると、お母さんは無事極楽浄土へ行くことができました。
お盆にお墓参りをしてお供えものをする、というのはこういった逸話から 習慣ができたのです。

新盆・初盆との違い
初盆は、 その人が亡くなったあとに初めて迎えるお盆 のことを言います。
読み方は「はつぼん」「ういぼん」などありますが、地域によって異なるようです。

そのほか、「新盆」とも呼びます。
こちらは「あらぼん」、「にいぼん」、「しんぼん」などあり、 やはり地域によって呼び方は異なります。

どちらも意味としては同じですが、「初盆」は主に西日本を中心に、「新盆」は関西より東の地域で使われる言葉だそうです。
注意するべき点としては、 「その人が亡くなってから四十九日の法要がすぎた後に迎える初めてのお盆」 ということです。

亡くなってから忌明けを待たずにお盆を迎えた場合には、 翌年のお盆が「初盆」「新盆」になります。


お盆はいつ?
仏壇 お盆
次の3つの項について解説します。

旧盆
新盆
月遅れの盆

旧盆
その前に、旧盆、新盆、月遅れの盆、という呼び名について見てみましょう。
上記しましたが元々お盆は7月15日頃でした。

しかし 明治時代に入り新暦に変更されたことで、新暦では1ヶ月ずれが生じ、7月15日が8月15日に なりました。
しかしほとんどの地域が、新暦への移行の後もお盆の「季節」を変えずに、そのまま8月に行い続けました。

そのことから、現在8月に行われているお盆を「旧盆」と呼ぶのです。

旧盆に関しては以下もご覧ください。

旧盆とは?新盆との違い・沖縄のお盆も解説!
第三人生編集部

新盆
日本の大多数のところでは8月にお盆の行事をします。
しかし東京など一部の地域で、新暦の7月15日ごろにお盆を行うところもでてきました。

そのお盆を「新盆」と呼びます。
旧暦のお盆を旧盆、新暦以降のお盆を新盆、と勘違いしそうでややこしいのですが、旧盆と新盆の違いは正しくはこうです。
亡くなって最初のお盆、「新盆」と区別するため、「新の盆(にいのぼん)」とも呼びます。

月遅れの盆
月遅れの盆とは、 新盆から見て8月13日から行われるお盆 のことを言います。
ちょうどひと月遅れるからですね。

ちなみに、新盆、7月にお盆をやってしまう、という場所は日本全国で20%ちかくあるそうですよ。
しかし 新暦(現在の)7月半ばというのは農業の方にとっては忙しい時期 に入り大変なため、旧盆(月遅れの盆)が一般的になったそうです。


盆入りはいつ?
お盆
盆入りは例年一緒ですが、地域によって違う場合があります。
こちらも参考にしてください。

お盆・お盆明けはいつ?意味や由来、期間や送り火も解説
第三人生編集部


お盆休みの期間は?
お盆
お盆のシーズンは交通機関をはじめどこも混みあいます。
慎重な判断のもと、お盆休みを過ごしましょう。
お盆休みに関しては、こちらも参考にしてください。

お盆の正しい時期はいつ?お盆休みの時期も解説
第三人生編集部

お盆に行うこと
お盆
お盆に行うことといえば、お墓参りや法要が挙げられます。
以下で詳しく説明します。

お墓参り
最初にあげられるのがお墓参りです。。
お盆にはご先祖さまが帰ってくる ということもあり、お墓参りをするにはふさわしいです。

お墓参りは8月(7月)13日に行くのが一番良い と言われます。
13日はお盆の初日、お盆の入りと言われる日でもあるからです。

しかし 13日に行かなくてはならない、という決まりはありません。
ご家族の都合もさまざまでしょうから、お盆に入り、皆でそろって出向ける日で大丈夫です。

お墓参りに関しては以下の記事でも解説しております。

お盆のお墓参りはいつ?服装や持ち物も解説!
第三人生編集

お盆法要
お盆の法要は必ずする、という決まりはない です。
ご先祖さまが帰ってくるのだから、と法要を行うご家庭も多いですが、決まりではなく、あくまで気持ちの問題です。

しかし、 初盆(新盆)のときには お坊さんを呼んだりしてお経をあげてもらうと良いです。

故人が亡くなられて最初のお盆の入りですから、 特別な気持ちを持ってお迎えしたい ものですね。
初盆法要に関しては以下をご覧ください。

初盆・新盆とは?法要の流れ・服装・お布施!弔問客の香典も
第三人生編集部

お盆の準備の特徴【仏教・神道】
盆提灯 水色
お盆の準備は宗教・宗派によって違いがあります。
相応しい準備をしましょう。

仏教
仏教でのお盆の準備は、いつから、と正確に決まってはいないですが、 13日の盆の入りまでにはお墓の掃除や、お供えものの準備は終わらせて下さい。
余裕をもって迎えるために、8月に入り次第すぐに始める、という方も多いようです。

しかし 墓掃除などはあまり早くやってもお天気によってまた汚れてしまう可能性 もあります。
天気予報などと見比べて、計画をたてておきましょう。

神道
神道にも仏教と同じ、お盆の習慣はあります。
7日盆(なぬかぼん)の日に、仏教と同じく、お墓や家周りの掃除などをし、お盆の準備をします。

神道にもお盆?とお思いの方も多いでしょうが、 日本には仏教が伝わる前から日本固有の宗教、神道がありました し、ご先祖様を崇拝する、という考えも元は神道のものです。

仏教が日本に入り、伝わる過程で、神道のそういった考えと融合し、「日本の仏教」が出来上がったのですね。
お盆、はサンスクリット語からきていますが、その思想そのものは神道に通じるものがある、ということなのです。


盆入りの準備・仏壇飾り①
お盆のお供え
まずは仏壇飾りについて説明します。

精霊棚・盆棚
こも・まこもの敷物
精霊棚・盆棚
お盆の入りから明けまで、 お供え物やお盆にちなんだ物を並べる場所を「盆棚」、違う言葉で「精霊棚」といいます。
盆棚は、お供えものを置くほかに、ご先祖さまがこちらに帰ってきている間にそこでくつろいでいただく場所にもなります。

お盆の時期だけ特別に設置するものですが、 お盆の入りまでに余裕をもって迎えられるよう、早めに準備はしておきましょう。
盆棚は仏具専門店などで扱っていますから、初めての方はそういったお店で購入しましょう。

精霊棚に関しては以下もご覧ください。

【図解】盆棚・精霊棚とは?飾る期間や物、飾り方、棚の購入場所!曹洞宗は?
第三人生編集部

こも・まこもの敷物
盆棚、精霊棚には、 まこも(こも)という、イネ科の植物で作られたゴザを 敷きます。
これは、お釈迦さまがまこもで作られた寝床で病人の治療をした、ということに由来します。

また、 古事記にも登場する植物で、日本古来から 馴染みのあるものです。


盆入りの準備・仏壇飾り②お供え物
盆提灯 白
お盆の入りの準備、飾りには次のようなものがあります。

精霊馬・牛
水の子
閼伽水
盆提灯
ほおずき
精霊馬・牛
お盆
お盆に入りますとよく見かける、 きゅうりやナスで馬や牛を形作ったもの 、それらを精霊馬(牛)といいます。
馬をきゅうりでつくり、牛をナスで作ります が、これらはご先祖さまの乗り物をあらわします。

馬は、ご先祖さまに早く帰ってきてもらいたい、という意味から、そして牛は、ゆっくりとあの世へ戻ってほしい、という意味から作られています。

精霊馬に関しては以下もご覧ください。

お盆にきゅうりとなすで作る精霊馬とは?作り方・処分方法も解説
第三人生編集部

水の子
水の子は、 ナスやきゅうりを小さく賽の目に切ったものを、蓮の葉や里芋の葉に盛り付けをしたもの を言います。

水の子には、精霊の供養の意味のほか、 帰ってきたご先祖さまたちの喉を潤す 、という意味もあります。

閼伽水
閼伽水(あかみず)は皿などに水を入れたもので、そこに みそはぎのお花を添えておきます。
ご先祖さまがこちらに戻ってきたときに、 一緒についてきた悪霊などを追い払う という役目があります。

盆提灯
ご先祖さまが帰ってきたときに、 迷わぬよう、ということで飾られるのが盆提灯 です。
田舎など広い住宅であれば入り口に飾ることも可能ですが、住宅事情によっては置けないこともあります。

盆提灯に関しては以下もご覧ください。

【図解】初盆・新盆に飾る盆提灯とは?相場と種類や飾り方、処理方法も
第三人生編集部

ほおずき
ほおずきは、 盆提灯に似ていることから、こちらもやはり家の目印、迷わぬように 、という意味合いで飾られます。
ほおずきに関しては下の記事でも解説しています。

お盆にほおずきを飾る理由は?飾り方やお盆後の処理方法も解説!
第三人生編集部

盆入りの準備・飾り方①
お盆 お供え
それぞれの飾り方を見ていきましょう。

精霊棚・盆棚
盆棚は ひな段タイプのものが一般的 ではありますが、最近では住宅事情などから一段のものも増えています。
お盆に入り、わざわざ買わなくても、 自宅にある机を使う 、というご家庭もあります。

しかし、地域によっては豪華なセットを使うところもあるようです。
初めての場合には事前に確認しましょう。

こも・まこもの敷物
こも・まこもの敷物は、 作った盆棚の上に敷きます。
その上にお供えものを置いて飾ります。

お盆の仏壇飾りに関しては、こちらも参考にしてください。

お盆の仏壇の飾り付け!お供えの飾り方や必要なもの、意味も解説
第三人生編集部

盆入りの準備・飾り方②お供え物
お盆
お盆入りのお供えものの飾り方をそれぞれご説明します。

精霊馬
水の子
閼伽水
盆提灯
ほおずき
その他五供
精霊馬
上記しましたが、 きゅうりやナスで作られるのが一般 です。
しかし夏場に痛んだりするのを避けるために 麻がらや和紙などで作られる場合も あります。

これらはまこもを敷いた盆棚の上に飾ります

水の子
賽の目に切ったきゅうりやナスを皿に入れて、こちらもまこもの敷物の上に お供えします。
季節が季節なので、水の子を飾る時には毎日新しいものと取り替えるようにしましょう。

閼伽水
閼伽水も 水の子と一緒に、まこもの敷物の上に 並べます。

盆提灯
盆提灯は盆棚の左右、隣に配置 します。
ご先祖さまが迷わないように、との目的ですが、住宅事情によっては置けない場合もあります。
吊るすタイプと置くタイプ がありますので、お住まいに合ったタイプを選びましょう。

ほおずき
ほおずきの飾り方はさまざまです。
多くは、 お供えのお花と一緒に生けたり、他のお供えものと一緒にまこもの敷物の上に 並べます。

地域によっては、 結界に見立てて張ったまこもの縄に昆布やみそはぎと共に吊るしたり もします。

その他五供
お盆の入りに準備しておくものとして、上記のお供えの他、仏教には欠かせない「五供」も必要です。



灯明

飲食

線香のことです。
仏教では毎日のお参りに欠かせないものですね。


仏前にお供えするお花 のことです。
できれば生花がいいですが、季節が季節なので痛む前に取り替えるのを忘れないようにしましょう。

灯明
ろうそくに火をともす ことです。
こちらも普段のお参りには欠かせないものです。


こちらも、毎日あげている、というご家庭も多いでしょう。
お盆の期間にも忘れずに お供えしましょう。

飲食
供養膳、といってわざわざお盆用の膳をお供えするのもいいですし、 この季節の果物や、故人が好きだったものをお供え しましょう。
お供えした食べものは 夕方下げたときにご家族でいただきます。

その他、お盆のお供え物に関しては以下もご覧ください。

お盆のお供え物はお菓子?お金?選び方やおすすめ商品とのしも紹介
第三人生編集部

盆入りの準備・迎え火
送り火
迎え火とはお盆の入り、13日に行われるもの で、 ご先祖さまをお迎えするために「迎え火」 を焚きます。
帰ってくるご先祖さまが迷わないように、おがらなどを入り口で燃やすものです。

盆入りの日とは逆に、 盆の明け、16日には「送り火」を焚きます。
こちらは、ご先祖さまがおかえりになるのをお送りするために焚くものです。

迎え火の手順
盆の入りの日に行われる迎え火は、時間としては、 盆入りの13日夕方から、夜にかけて焚きます。
マンションなど住宅事情、また地域の事情によっては入り口や外で焚けない場合もあります。

玄関や門、入り口のところに火を焚いても大丈夫な器をおき、そこに おがらや松明、ろうそくなどを置いて燃やします。
外で火を焚けない場合には、 代わりに盆提灯を置く 、というのもありです。

迎え火・送り火に関しては以下もご覧ください。

お盆の迎え火・送り火とは?時期は?必要な物とやり方を解説
第三人生編集部

コラム 盆明けとは
盆提灯 2
一般には 盆の入りが8月(7月)13日で、盆明けが16日となっています。
盆の入りには「迎え火」を焚きましたが、 盆明けにはご先祖さまをお見送りするのに「送り火」を焚きます。

少しでも長く、ご先祖さまには家にとどまっていただきたい、という気持ちから、夕方遅い時間に焚かれるケースが多いようです。
ご先祖さまをお送りしたところで「盆明け」 となります。

盆明けは他に「盆の明け」「送り盆」とも言われます。
余談ですが、 京都での名物とされる「大文字焼き」は、送り火の一つとして行われている ものです。

今では観光の一つの目玉ともなっていますが、実はお盆の大切な行事なのですね。
盆明けに関しては、こちらも参考にしてください。

お盆・お盆明けはいつ?意味や由来、期間や送り火も解説
第三人生編集部

お盆の入りまでに余裕を持ってお迎えの準備を
こちらでは、 お盆の入りについて、日程を詳しくまとめた他、お盆の入りまでにしておくべきことや何を準備したらよいか、などをまとめ ました。
さらには、お盆の入りの飾りつけや迎え火の準備などについても触れています。

現代ではざっくりと「お盆休み」という言い方をし、なんとなく 「8月の13日頃からの連休」というイメージでとらえているところが あります。
しかし、 お盆にもちゃんと意味があり 、お盆の入りからお盆明けまで、事前の準備から含め、毎日することがあるのですね。

お盆は単に帰省するシーズン、ではなく、 ご先祖さまの魂をお迎えする、という重要な日 なのです。
そういった気持ちを新たにし、お盆の入りを迎えるようにしたいものですね。

お盆とは?意味は?お供えや由来、お盆時期のお墓参りも解説
お盆とは?意味は?お供えや由来、お盆時期のお墓参りも解説

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