お墓参りの服装を男性、女性・目的・季節別に紹介!持ち物や注意点も
お墓参りをする際はどのような服装をすればよいのでしょうか。
今回の記事では、お墓参りの服装について男女別や季節、目的別で紹介します。
また、お墓参りの際の服装の注意点やマナーも今一度確認してみましょう。
お墓参りの男女別・子供の服装
お墓参りには、特にこれといって決まった服装はありませんので私服を着用することが可能です。しかし、節度のある、清潔な服装を着る必要があります。
また、法要などの際にはきちんと喪服や正装服を着用する必要もあります。ここでは、男性、女性、子供に分けてお墓参りの一般的な服装をとりあげてみました。
お墓参りの服装①男性
法要の際にお墓参りも行う場合は、喪服や正装服を着用します。男性の場合は、黒のスーツ、ネクタイ、靴を合わせます。
そして、白色のワイシャツを合わせます。ワイシャツは、きちんとしわなどがないようにアイロンにかけたり、クリーニングに出したりしましょう。
また、ネクタイピンはつけないでおきましょう。靴やネクタイも光沢のあるものは避けます。
法要や初盆などといった特別な機会でない限り、喪服や正装服で行く必要はありません。もちろんスーツで行く必要はありません。
普段着で行きましょう。ただし、普段着といっても派手な色のものは避け、落ち着いた色の服装を選ぶようにしましょう。
また、アロハシャツなどの派手な柄のついたものも避けるべきでしょう。
お墓参りの服装②女性
法要の際にお墓参りをする場合は、喪服もしくは正装服を着用します。
女性の場合も、全身黒で統一させましょう。基本的には、黒のジャンパースカートやワンピース、セットアップスーツを着用します。
ブラウスを着る場合は、白色のものにしましょう。ストッキングや靴は黒色のものを着用します。
女性も、男性同様、法要や初盆でない限り、喪服や正装服でお墓参りをする必要はないです。普段着で構いません。
ただし、露出の多い服や、華美なものは避けましょう。小物や鞄なども同様です。
アニマル柄のものや、毛皮やファーのついたものも避けましょう。フリルのついたものもあまりふさわしいとは言えないでしょう。
お化粧も、奇抜なものは避けましょう。ただし、葬儀や法要の際ほどは、抑える必要はありません。
アクセサリーは基本的に着用可能ですが、きらびやかなものははずしましょう。真珠のネックレスなどが無難でしょう。
香水は、まわりの方への迷惑も考えてつけないようにしましょう。
お墓参りの服装③子供
子供も大人同様、お墓参りをする際にきまった服装はありません。ただし、あまりに華美な色の服装は着させないようにしましょう。
お墓参りをする際の服装に困ってしまった場合、制服があるならば、制服でお墓参りをすることも可能です。制服がない場合や制服は着たくない、という場合は、私服で落ち着いたデザイン、色のものを着用させましょう。
男の子であれば、シャツにズボンなどといった組み合わせの格好でかまわないでしょう。ただし、ズボンの丈があまりに短いものは避けましょう。
女の子であれば、男の子同様シャツにズボンでも構いませんし、スカートやワンピースを着用するのも良いでしょう。ただし、フリルやラメのついた派手なものは避けるようにしましょう。
特に暑い夏場などは、帽子やキャップをかぶせてお墓まで連れて行くことは構いませんが、墓前でお参りをする際は、必ず着脱させましょう。また、砂利道が多く歩きにくいため、怪我などを防ぐためにもスニーカーを履かせると良いかと思います。
お墓参りの目的別の服装
お墓参りにもいくつかの目的があり、目的に沿った服装を選択する必要があります。
掃除
掃除が目的でお墓参りに行く際の服装のポイントは、「動きすく、汚れてもよい」格好です。お墓参りの掃除では、墓石を掃除したり敷地内の雑草などを抜いたりします。
洋服が汚れてしまうことも多くあるので、エプロンや替えのシャツなどを持参すると良いでしょう。また、靴もサンダルやヒールの高い物は避け、スニーカーなどの動きやすいものを履くのが一般的です。
また、真夏に長く作業する場合は、暑さ対策も十分に行いましょう。
普段
普段のお墓参りの際に決まった服装はありません。そのため、普段着で構いません。
しかし、あまりに華美な恰好や、露出の多い服装は、避けるようにしましょう。周りの参拝者に対する配慮も必要です。
季節や当日の気候に合わせた服装選びを行います。
成人式・結婚等の報告
成人式や結婚など人生の節目となるようなタイミングで、報告を兼ねてお墓参りする際は、普段着でも構いませんし、多少改まった格好をしても良いでしょう。
また、成人の報告の際に、晴れ着である振袖を着用してお墓参りにいくこともマナー違反ではありません。
ただし、いずれの場合にしても、露出の多い服装や、ファーや毛皮のついたものを着用してよいということではありません。節度のある服装を選択しましょう。
特別な行事・節目の際にお墓参りをする際の服装
法事や初盆などといった節目の際にお墓参りをする際はどのような恰好をするのがふさわしいのでしょうか。
法事
法事の際にお墓参りをするときは、一般的に法要の式のあとに続いて行うことが多いので、法要の際に来ていた服装をそのまま着用してお墓参りを行います。
男性は、黒のスーツ、ネクタイ、靴を着用します。ワイシャツは白色のものを着ましょう。
女性は黒のスーツかワンピースが良いでしょう。靴や鞄、ストッキングも黒色のものにそろえましょう。
初盆
当日に法要を行わない場合は、基本的に普段着でお墓参りをしてもかまいません。ただし、地域によって異なることもあるので注意しましょう。
当日に法要がある場合は、法要の際に着用した格好のままお墓参りをしましょう。初盆は真夏なので暑さが厳しいことが予想されます。
真夏の法要の際はどのような服装をすればよいのでしょうか。
男性の服装に関してですが、黒色のスーツを着用します。中に着るワイシャツは白いものであれば半袖でも構いません。しかし、必ず上にジャケットを羽織るようにしましょう。
また、暑くても黒いネクタイを着用するようにしましょう。その際に、ネクタイピンの使用は避けます。
女性の服装に関しては、黒色のワンピースやスーツを着用します。ワンピースの袖は五分丈もしくは七分丈であってもかまいませんが、必ず上に黒色のジャケットやカーディガンも持参し、羽織るようにしましょう。
また、スカートの丈にも注意が必要です。いくら暑くても、短い丈のものは着ないようにしましょう。膝より丈が長いものを着用しましょう。
また、夏であっても生足は厳禁です。黒色のストッキングを着用しましょう。
季節別のお墓参りの服装
春
春には、お彼岸がありお墓参りをする人も多いでしょう。春は「三寒四温」といわれるだけ、一日一日の寒暖差が激しいです。
お墓参りに行く際の天候と気温を事前に調べて、その日の気候にあった服装を選択しましょう。基本的には、長ズボンに上はシャツ、そしてジャケットなどを着ると良いのでないでしょうか。
また、春になると花粉が飛び、花粉症の人にとってはマスクなしの生活がとてもつらい季節になると思います。お墓に行くまでは、マスクの着用はもちろん構いません。
しかし、墓前でお参りをする際は、しょうしょう辛くても、必ずマスクを取るようにしましょう。
夏
夏は、お盆があるので、休みを利用して帰省した際にお墓参りをする、なんて人も多いのではないでしょうか。
そのような際は、普段着でお墓参りをしても構いません。ただし、あまりに露出の多い服装などは着用しないようにしましょう。
半袖のシャツに七分丈のズボンなどを合わせるとよいのではないでしょうか。夏は墓地に蚊が多くいることもあるので、露出度を低くすることで虫よけの効果も期待できます。
また、お墓の敷地内には砂利道も多いため、サンダルなどでのお墓参りも避けましょう。クロックスなどのラフなものもなるべく避けるようにしましょう。
一般的に、夏は全国的に暑さが厳しいためお墓参りの「熱中症対策」が欠かせません。また、夏は雑草などが生えやすく、お墓参りのついでにお墓の掃除をする、なんてことも多くあると思います。
帽子を着用したり、飲み物を持参するなどしてきちんと熱中症対策も行うようにしましょう。ただし、帽子を着用した際は、墓前でお参りする際は一度着脱するようにしましょう。
熱中症対策に関しては、「お墓参りの際の服装の注意点」の章でまとめたので参考にしてください。また、一般的に夏は蚊なども多いため虫よけスプレーなども持参すると良いでしょう。
初盆の際の服装については、うしろの章でまとめたので参考にしてみてください。
秋
秋も春同様、お彼岸がありお墓参りをする人も多いですよね。秋の場合は他の季節に比べ、天候が穏やかなことが多く「お墓参り日和」となることが多いです。
服装に関しては、当日の気候に合わせた服装を選ぶと良いでしょう。昼間は暑くても、夕方などになっていきなり気温が下がることもあるので、上着など羽織れるものがあると良いかもしれません。
長ズボンに半袖のシャツ、その上にパーカーやジャケットを合わせると良いかと思います。脱ぎ着がしやすい服装だと便利です。
冬
年末年始、帰省した際、お墓参りに行き、新年の抱負を故人や先祖に報告するなんて人も多いのではないでしょうか。
冬は、かなり冷え込むため、お墓参りに行く際もきちんと防寒をする必要があります。
長ズボンに長袖シャツ、セーターやコートなどを着て寒さをしのぎましょう。ヒートテックなどの下着やタイツを着用するのもおすすめです。
マフラーや手袋などの小物も持参し、寒さ対策を行いましょう。
しかし、墓前でお参りをする際は、それらの小物は取り、マスクなどをしている場合も一度はずしましょう。
できればコートも一度脱ぐのが良いですが、あまりに寒い場合などは着衣したままお参りしても良いでしょう。ただし、カイロなどを持参し、できればコートも脱ぐのが正しいマナーとなっています。
防寒対策については、「お墓参りの際の服装の注意点」の章でまとめたので参考にしてみてください。
お墓参りの服装の注意点
お墓参りの服装は基本的には決まっておらず自由です。しかし、いくつか注意すべき点もあるので以下にまとめました。
帽子について
真夏にお墓参りをする場合などは帽子をかぶってお墓まで行くという人も少なくないでしょう。それは構いません。
ただし、墓前でお参りをする際は、必ず帽子はとるようにしましょう。ジャケットやパーカーのフードも同様です。
靴について
お墓の敷地は砂利が敷かれていることが多く、足元が不安定なことが多いです。そのため、サンダルやヒールの高い靴、ブーツなどは避けた方が良いでしょう。
高齢者の方がお墓参りをする際は、家族が付き添って足元に気をつけながら歩くと良いでしょう。
ファーや毛皮、アニマル柄は避ける
ファーや毛皮のついているものやアニマル柄の服装を着て、お墓参りをするのは避けましょう。これらのものは「殺生」を連想させてしまうからです。
鞄やマフラーなどの小物にも注意しましょう。
露出の多い服装は避ける
特に夏場のお墓参りは暑く、特に女性は服装の露出度が高くなりがちです。具体的には、ミニスカートや短パン、ノースリーブなどの服装は着ないようにしましょう。
もしくは、お墓に行くまではそのような恰好をしていても構いませんが、墓地についたら上着を着用するなどして、肌の露出を少なくしましょう。
華美な色のものは避ける
お墓参りは、故人や先祖を偲び、供養する場です。また、自分の家族以外にも多くの方が供養をしに来る場でもあります。
まだ、お墓の敷地内には、まだ喪に服している方もいらっしゃることも多いので、華美な色の服を着用するのはできれば避けた方が良いでしょう。
アクセサリーについて
アクセサリーは基本的につけても構いません。しかし、あまり華美なものは避けるようにしましょう。
真珠のネックレスなどをワンポイントとしてつける程度が無難であると言えます。
おすすめの熱中症対策
夏場にお墓参りをするとなると、厳しい暑さに対して熱中症対策をする必要があります。
まず、主要な持ち物は
帽子
飲み物
日傘
タオル
日焼け止め
です。これらのものを持参するだけでもかなり暑さを緩和することができると思います。これ以外にも、制汗スプレーや氷嚢(ひょうのう)、携帯扇風機などを持って行っても良いのではないのでしょうか。
熱中症対策についてはこちらで詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
おすすめの防寒対策
真冬にお墓参りをする際のおすすめ防寒対策をお教えします。
・カイロを貼る、もしくは貼らないカイロを持参する
・下着を重ね着する
・帽子、マフラー、手袋などの小物をフルに活用する
です。寒さが厳しい日でも、きちんと防寒対策をした上でゆっくりとゆとりのあるお墓参りをしましょう。
【コラム】お墓参りのマナー
ここでは、お墓参りのマナーを軽くまとめます。
基本的な持ち物
お墓参りの際に持参すべき持ち物がいくつかあります。
供花
供物
線香
マッチ、ライター
これらのものは必ず持参するようにしましょう。ただし、もしこれらのもの用意がなければ、墓地や墓地の近くのお花屋さんなどで購入できることも多いですので、慌てずに臨機応変に対応しましょう。
お墓の掃除について
定期的にお墓の掃除をするようにしましょう。お墓を掃除する際は、上記の持ち物に加え
・軍手
・バケツ
・ブラシ
・草むしりキット
などを持参しましょう。墓地によっては、掃除用具の貸し出しを行っているところもありますが、数に限りがあるのでできれば持参するようにしましょう。
必要に応じて、長靴や雑巾などを持って行っても良いでしょう。
子供をお墓参りに連れていく場合
小さな子供をお墓参りに連れていく際には、以下のことに気をつけましょう。
・子供が大声で騒がないようにする
・子供が他人の墓地の敷地に入らないようにする
・砂利道が多いため、なるべくベビーカーは使用しない
墓地には、他の家族の方もお参り来ています。子供が走り回るなどして周りの人の迷惑にならないよう、十分注意しましょう。
お墓参り全般についての記事は以下を御覧ください。
お墓参りの服装は華美でないものを
お墓参りに決まった服装はありません。そのため、私服で行っても全然問題ないでしょう。
ただし、その際注意しなければいけないのは、「華美にならないようにする」ことです。お墓参りは、故人や祖先を偲ぶために行います。
また、同じ敷地内には、複数の墓石があり多くの人がお墓参りにきます。まわりの人の目もきちんと意識し、お墓参りにふさわしい格好を選択するようにしましょう。