仏壇じまいの方法や注意点!閉眼供養は必要?おすすめの業者も
皆さんは、仏壇じまいの方法をご存知ですか?
墓じまいには欠かせない閉眼供養ですが、仏壇じまいの際にも行う必要があるのでしょうか。
ここでは、そんな疑問はもちろん、仏壇じまいの方法や注意点、代行業者についても紹介していきます。
この記事の結論
仏壇じまいは閉眼供養をしてから処分する形で進めます。お寺や仏具店に引き取ってもらう・粗大ゴミとして処分する方法があります。
仏壇じまいは業者に依頼すると2万円ほどかかります。閉眼供養も含めて行ってもらえることがあります。
仏壇じまいには閉眼供養が必要
「 閉眼供養 」とは、「 魂抜き 」・「 抜魂式 」・「 性根抜き 」などとも呼ばることもある、 墓石から魂を抜く儀式 のことをさします。
一般的に、 改葬 と呼ばれるお墓のお引越しの際や、お墓の立て直しを行う際にとり行われます。
では仏壇じまいの際には閉眼供養なのでしょうか。
仏壇にはお墓同様に仏様の魂がこもっています。
そのように考えると、仏壇じまいとは仏様の魂がこもっている仏壇を処分する行為にあたるため、必ず閉眼供養を行うようにしましょう。
しかし注意が必要なのが、浄土真宗では行わないということです。
浄土真宗では、仏壇などに魂が宿るという概念がないため、「 魂抜き 」や「 閉眼供養 」といった表現は用いず、それにあたる表現として「 遷仏法要 」を用います。
自身での判断に悩まれた場合は、お世話になっているお寺などに相談するのも良いでしょう。
仏壇じまいの方法
仏壇じまいは以下の2つの工程を踏みます。
仏壇じまいの方法①閉眼供養
仏壇の中に入っている、故人やご先祖様の魂を抜く儀式を依頼します。
仏壇や仏具は、新しく作る際に「 開眼供養 」・「 魂入れ 」を行っています。
実際にそれを購入された方に聞いてみるのが間違いありませんが、先祖代々受け継がれてきた仏壇であれば、ほとんどのケースで開眼供養が行われています。
そして、開眼供養と逆のことを行う儀式が「 閉眼供養 」です。
菩提寺がある場合には、お寺に連絡をしてお坊さんに行って頂きます。
菩提寺など付き合いのあるお寺が存在しない場合には、近くのお寺に相談してみたり、お坊さん紹介サービスなどを用いるのも手です。
閉眼供養に関しては以下の記事を参考にしてください。
仏壇じまいの方法②仏壇の処分
閉眼供養を終えたら、ようやく仏壇を処分することが可能になります。
閉眼供養を済ませた仏壇の処分方法としては、以下の3つが主流となっています。
お寺に引き取ってもらう
菩提寺が存在する場合には、菩提寺へ閉眼供養をお願いすることになるでしょう。
その場合には、閉眼供養を終えたのちに流れでそのまま引き取ってくれる場合があります。
さらに、お寺によっては菩提寺の関係でなくとも、依頼をすれば仏壇の供養や引き取りを受け入れてくれるところもあるようです。
仏具店に引き取ってもらう
仏具店では、仏壇の販売に限らず、仏壇の処分や引き取りサービスまで行っているところがほとんどです。
さらに一部の仏具店では、処分引き取りだけでなく、閉眼供養を含めた処分までの一連を一括で行ってくれることもあります。
粗大ゴミとして処分する
閉眼供養を済ませた仏壇は、宗教上ではただの木の箱です。
そのため、粗大ゴミとして出してしまうことには何の問題もありません。
確認しておくべきなのは、自治体や仏壇のサイズによって処分にかかる手数料が異なる点で、仏壇のサイズが小さいようであれば自身で解体して可燃ゴミとして出してしまうのが良いかもしれません。
仏壇じまいの注意点
実際に仏壇じまいをする際に注意すべき点をいくつか紹介します。
引き出しの中身確認
仏壇じまいを行う際に、最も気をつけるべきなのが、仏壇の中への忘れ物です。
遺影や位牌は気付きやすいものの、 引き出し の中に入れた物などをそのままにしてしまうケースが少なくないため、細部まで確認するようにしましょう。
さらに、仏壇の中には、外からでは分からない 隠れ引き出し が付いている場合があるので、そのことも念頭においておくと良いでしょう。
仏壇の引き出しには、 家系図 など先祖代々、家にとって貴重なものが仕舞われていることも多くなっています。
遺影の処理
仏壇と共に閉眼供養を経て魂が抜かれた遺影は、単なる顔写真に戻っています。
そうなってしまえば、ゴミと一緒に処分をするのでも問題ありません。
しかし、いくら問題がないとはいえ、故人やご先祖の写真をそのままゴミとして捨てるのに抵抗がある人も少なくないでしょう。
そのため、実際のところは お焚き上げ など 焼却処分 をするのがほとんどとなっています。
お焚き上げには、魂抜きと同様に ご先祖を天へ返す という意味があります。
とりわけの理由がない限りは、魂抜きを依頼したお寺などへ相談した上で、焼却処分するのが良いでしょう。
仏壇じまいの代行サービス
これまで仏壇じまいの様々について紹介してきましたが、ご高齢の方の中には、仏壇じまいの工程が負担である人も少なくないでしょう。
そのような方におすすめなのが仏壇じまいの代行サービスです。
基本的な流れとして、問い合わせののちにサービスを申し込み、見積もりに納得が行けば仏壇の処分となります。
ここでは、おすすめの仏壇じまい代行業者「 涙そうそう 」について紹介します。
仏壇じまい代行業者「涙そうそう」
特徴
涙そうそうでは、無料見積もり・仏壇の引取/搬出・仏壇の処分に加え、追加料金で閉眼供養・お焚き上げも依頼すれば行ってくれるため、仏壇じまいの全てを業者に委託することも可能です。
お焚き上げの対象は位牌・遺影・卒倒婆・過去帳となっています。
全国からの受け入れを行っているだけでなく、宗派ごとに対応してくれるのも安心のポイントです。
費用
涙そうそうでの仏壇じまいにかかる費用は以下の通りです。
内容 料金
基本料金(仏壇高1.5mまで) 20,000円〜
閉眼供養 27,000円
宗派指定 5,000円
お焚き上げ(位牌) 2,500円
お焚き上げ(遺影・卒倒婆・過去帳) 1,500円
仏壇じまいする理由
実際に仏壇じまいをされた方に多く聞かれるのは、以下のような理由です。
実家の整理
住む人がいなくなった実家の整理で仏壇じまいを行うケースです。
一般的に、実家の整理を行ったあとは、先祖代々の仏壇を今住んでいる家へ移される方が多いでしょう。
ですが、住んでいる家の広さによっては、実家には置けていた仏壇も、置く場所がないと感じることもあるようです。
そのようなケースでは、元の仏壇にて仏壇じまいを行った上で位牌のみ自宅の仏壇に入れるという方も少なくありません。
このような理由から仏壇じまいをされる方は、近年の核家族化の進行に伴って年々増加しています。
遺品整理で処分
遠方で暮らしていた両親が亡くなったことにより、遺品整理で仏壇の処分を決めるケースです。
仏壇じまいをされる方の心情としては、先ほどの実家の整理のケースと近くなっています。
引っ越し先が手狭
転勤などを理由に引っ越しをすることになったが、引っ越し先の物件が現在の住まいに比べて手狭で仏壇を置くスペースがない、といったケースです。
引っ越し先が手狭であることを理由とした仏壇じまいは、近年の住宅事情をよく反映していると言えるでしょう。
新築に伴う買い替え
住宅を新築するのに併せて、仏壇を新しく買い替えるというケースです。
確かに古い仏壇では仏壇じまいを行いますが、新しい仏壇でご先祖様や故人の魂を引き継ぐため、他の理由で墓じまいを行うのに比べて心情的に少し楽と言えるかもしれません。
継承者がいない
高齢化社会が進むにつれて、高齢者のみの世帯が多く見られるようになりました。
そんな中で、継承者がいないことにより仏壇じまいをせざるを得ないケースです。
具体的には、単身で生活していた高齢者が老人ホームなどの福祉施設に入るのに伴って、仏壇じまいを行うなどです。
一般的に老人ホームの部屋は、それまでの住まいに比べて広くないでしょうし、大きな仏壇を入れるのは厳しいため、小さな仏壇へ買い替える人も少なくありません。
正しい方法での仏壇じまいを
近年の社会風潮も併せて、様々な理由から仏壇じまいを検討する人は増加傾向にあります。
止むを得ず、仏壇じまいが避けられないこともあるとは思いますが、仏壇はお墓同様、故人やご先祖様の魂が入っていた場所です。
そのため、仏壇を処分する際には様々なことに注意した上で、適切な手順を踏みたいものです。
この記事を参考に、皆様の正しい仏壇じまいが捗ることを祈っています。