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葬儀

2024.04.30

互助会の葬儀とは?仕組みやメリット・デメリット!トラブルも解説

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葬儀に関し、実際にかかる費用は多岐に及び、多額の出費となる事が多く遺族の方の負担となる事が多いです。このような状況に対し、「事前に費用を積み立て、その積立金により一部葬儀の費用を賄う」事を目的としたサービスを提供するのが互助会です。この記事では互助会の葬儀に着目し、仕組みや利点欠点の双方も踏まえ、解説を行ってきます。

互助会の葬儀とは
冠婚葬祭の行事に伴いかかる費用は昔も今も変わらず高額であり、特に大黒柱がいなくなった家庭の方にとっては葬儀の費用自体が負担となります。

そこで、戦後に 相互扶助の考えを元に積立式で費用を予め納めていく事で、突然の弔事に対しても費用の負担の目処が付きやすくなるのを目的として誕生したのが互助会です。

国から認可を受けた会社の元で運営が行われ、基本的に会員制で行われます。

互助会の葬儀の仕組み
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互助会の運営体制の特徴として以下が主に挙げられます。

毎月掛け金を納める
認可を受けた企業のみが行う
福利厚生の一環
毎月掛け金を納める
互助会に登録を受けた方は会員として毎月一定額を会社側に支払います。

葬儀の際には互助会の運営会社側から今まで積み立てた金額を受け取る事で行います。

金銭的制度は保険等と似ています。

急な怪我に対して発生した費用の補填や満期になって後に金銭の形でもって会社側から会員側へ返還を行うのが保険であれば、 互助会では満期までの積み立てでもって葬儀等のサービスを受けと入ります。

毎月請求される料金は選ぶサービスにより多少変動しますが1000円~5000円程です。
大抵は60回~120回程上記に示した金額を会社側に納め、 20万円~50万円程の金額を積み立てます。

認可を受けた企業のみ行う
互助会は先述したように、会員側が金額を会社に納め、葬儀の際等にその分サービスを受けとる形で提供が行われます。

このような実際に消費者側が実利を受け取る期間が長い積立方式は保険と同様に前払特定取引といいます。
前払特定取引は、国(経済産業省)からの認可が下りた企業のみが携わる事ができる事業です。

積立残高の1/2は保証
今まで積立を行っていた金額の1/2 の補償は国側が行っています。

これは、積立方式だと金銭の支払いから実利を得るまでの期間が長く、会社側などが不景気等で倒産となった際に丸損となる事を防ぐための国の制度によるものです。

経済産業省の認可を明記した会社は良い会社?
結論を言うと、 運営で「積立方式」を取り入れる場合、互助会の運営を行う全ての会社は事前に運営を行うにあたる際の財務状況等を国へ提出し確認を受けるのが義務となっています

しかしながら、審査を受け認可を貰った会社でも、倒産の可能性は存在するのが実状です。

経済産業省の認可は「積立残高の1/2の補償」と同義であるとの認識に留めておきましょう。

福利厚生の一環
会社が労働者に行う福利厚生の一つとして企業に携わる人間全員を互助会員とする事があります。

毎月払う互助会費の支払いが給与で賄われているかの確認は労働条件通知書を見るようにして下さい。

互助会の葬儀のメリット
メリット
主な利点は下の3点、

葬儀関連の費用を優待価格で利用可能
転居先でも利用可能
他サービスも割引料金に
が主に挙げられます。以降で詳しく述べてきます。

葬儀関連の費用を優待価格で利用可能
互助会のサービスでは葬儀は運営を行う会社側が指定した場所で、運営を行う会社の方針に基づいて行います。

そのため、 会員とならずにその会社を利用して葬儀を行った際よりも安く費用を済ませる事が可能です。

転居先でも利用可能
以前から会員となり積立を行っている方が住居の移転を行う際、同じ運営会社が携わっているならば、 毎月の支払を行えば転居先でも継続してサービスの提供を受ける事が可能です。

なお、転居先に運営会社が提供する葬儀場が無い際等は、相談を行えば、提携を行う全国規模の業者などに会員の登録を移す事が可能です。

他サービスも割引料金に
互助会は葬儀に限らず冠婚葬祭全般に関してのサービスの提供を会員に対し行います。

基本的には葬儀や結婚式等が主ですが、通過儀礼にあたる七五三や成人式に関しても優待料金での利用ができます。

このように、会員本人に限らず、家族全体でサービスを受けられます。

以下が提供される割引サービスの例です。

七五三に伴う着物のレンタル代
成人式のための着物のレンタル代
結婚式費用
また一部の互助会では冠婚葬祭に限らず、運営会社が提供するホテルやレストラン、主催となって行う旅行に関しても割引料金で使うことができます。

互助会の葬儀のデメリット
デメリット
一つ前の項目では利点を述べてきましたが、無論、互助会に加入する事での弊害も発生します。
主な欠点として以下が主に挙げられます。

解約の手数料が高額
葬儀の自由度が低い
費用全てを積立金で済ませる事はほぼ不可能
解約の手数料が高額
途中で会員を辞める際、今まで会員が積み立てた全額が返還される事はありません。

解約の際に受け取る事が可能な額は「今までの積立金ー解約手数料」と手数料を差し引いた額となります。

積立金の15%から20%を手数料として取る所が多く 、解約時に手元に渡される金額が今まで払った分よりも大幅に少なく損を覚えてしまう事が多いです。
互助会の解約に関しては、こちらも参考にしてください。

互助会の解約の手続き・必要書類や解約金を解説!注意点や名義変更も
第三人生編集部

葬儀の自由度が低い
互助会の会員となった方が行う葬儀は、サービスの提供会社の規定に則って行います。
一連の葬儀を行う会場も会社側が定めた形になり、亡くなった方の遺影が飾られる祭壇なども会社側が出している案の中から行います。

会社側から提示される祭壇については比較的豪華な物が多く、大勢の方々が集まる大規模な葬儀等には適しています。
しかし、家族葬や直葬等を選択肢の中にいれ、なるべく葬儀を小規模に行いたいという方の意向とは合わない形態となる可能性があります。

互助会が提供するサービスに則って葬儀を行おうと考えてる方は入会した時点で、葬儀の方向性がある程度定められてしまうと言う事も考慮して入会を決めるようにして下さい。

費用全てを積立金で済ませる事はほぼ不可能
互助会側が示す葬儀サービスの多くは以下のように勧誘の記載が行われている事が多いです。

葬儀コース料金
葬儀一式費用
葬儀料金の一部
このように「総額」、「全額」とは記載されてないプランがほとんどであり、そのため互助会に入り、提示されたプランに沿って葬儀を行ったとしても、積立金で発生する費用全てが賄える事はあまりありません。

積立金と実際にかかる費用の差は利用者側が埋める必要があり、結果論として葬儀の費用が安く済まない事もあります

互助会での葬儀トラブル
檀家
実際におこるトラブルとしては以下のようになります。

追加料金
解約できない
高額な手数料
以下に詳しく解説を行うと共に、対応方法についても説明していきます。

追加料金
先述しましたが、会員向けに提供されているサービスの多くはコース料金や一式費用であり、 葬儀費用の一部を積立金で払うという形です。
会場料金や葬儀終了後の会食場所に関わる物はプランに含まれますが、実際の葬儀で必要となる以下の項目に関してはプランで賄われない事が多いです。

お布施
車代
戒名料
心づけ
ドライアイス(遺体搬送で必要)
また、プラン内で利用を行わなかった事項については「役務放棄」とされ、返金は原則行われません。

互助会側が提示するプランに則って葬儀を行う方は、「積立金によりプラン内で割引になる葬儀の事項はどこまでになるか」を予め確認を行ってから利用を決めて下さい。

途中解約
基本的に互助会の解約を行う際、利用者側が持参すべき物として、

本人証明書(運転免許証等)
印鑑
振込口座番号
加入者証
が挙げられ、基本的に解約までの一連の手続きの流れにも以下のように煩雑ではありません。

順    内容
①    加入者が会社への連絡
②    解約書類に必要事項を記入
③    署名捺印をし、書類を郵送または提出
④    会社側からの返金
しかし、 実際に解約を行う段になって、連絡から解約書類が届くまでの期間が長期であったり、入手を行うために窓口まで出向必要があったり、会社側が渋る行動に出る事が多いです。

予め運営会社側が提示する方法に則っているのにも関わらず、解約が意図的にできない場合は、

弁護士への相談
解約代行サービスへの依頼
が手段として挙げられます。
解約代行は専門業者の他に、一部葬儀会社でもサービス提供を行っている事が多いです。

いずれも別途金銭がかかりますが、一考の余地はあるでしょう。

高額な手数料
繰り返しになりますが、解約の際に利用者側で受け取り可能な金額は、 「今までの積立金ー解約手数料」と手数料を差し引いた額となります。

積立金の15%から20%を手数料として取る所が多い ですが、中には法外な値段の手数料を取られたとして裁判沙汰になる事もあります。
また、会社側が不当に手数料を吊り上げているケースが存在するのも事実です。

解約時、特に金銭的に不当な扱いを受けた際には弁護士への相談を行うようにして下さい。

互助会の葬儀の費用・会場
金額
会員が実際に葬儀を取り行う際は、原則、互助会側が用意しているプランの内一つを選択して行います。

ここでは互助会が提示したプランに沿って葬儀を行う際、費用と会場の主に二つの観点から「どのような形の葬儀となるか」についての説明を行ってきます。

費用面
実際に積立金により賄われたり、会員となる事で割引となる項目について見てみると、約50万円程の割引があったりするなど、互助会に入会した方が費用を安く済ませる事が可能であると考えがちです。

しかしながら、実際は 割引を前提とした価格設定 となっている事も多く、一概に互助会の会員になった方が安いとは言えないのが実状です。

一連の葬儀でかかる費用の相場は150万円程とされ、互助会に入会した方であっても追加で様々な料金が必要となる事が多く、結果論として全体の費用が互助会を利用しない場合と然程変わらなかったと言う事もあります。

会場面
特に全国展開をしている互助会運営会社の場合、会場までのアクセスが良好な場合が多く、特に多くの方々が集まるお通夜等の際には適した会場を提示して下さる事が多いです。

また、会場料金として提示された値段よりもはるかに良い会場で行う事ができたという場合もあります。

互助会を利用し、よりよい葬儀を
今回は互助会の葬儀に関して、概要や流れ、トラブル事項についても述べてきました。

互助会は冠婚葬祭に関する様々なサービスを提供してくれる一方、解約時に関して様々なトラブルがあるのも事実です。

実際に入る際には葬儀を始めとした会社側が示すプランの項目について比較検討を行い、可能ならば複数社巡った上で、葬儀社に依頼して葬儀を行うことも考慮に入れた上で、入会するかどうかを決めるようにして下さい。

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