しめ縄につける紙垂とは?形の意味・紙の種類・作り方も解説!
紙垂(しで)とはどのようなものか知っていますか?
紙垂とは、しめ縄や玉串などに付けられている特殊な形で垂らされている紙のことを指します。
紙垂はつけるものにより役割や意味が異なります。
この記事では、しめ縄につける紙垂について詳しく見ていきます。
この記事の結論
しめ縄の紙は紙垂と言い、神の領域と人の領域を分ける働きがあります。しめ縄に付いている垂れ下がった紙を指します。
紙垂は半紙を折り畳んで作ります。また、4本付けるのが一般的です。通販などで購入することも可能です。
しめ縄につける紙垂(しで)とは
しめ縄とは
まず始めに、しめ縄とはどのようなものか知っていますか?
しめ縄とは、神様をまつるのにふさわしい神聖な場所を他と区別するために張る縄のことを指します。
しめ縄を張ることにより、神の領域と人の領域とをへだてることができるため、不浄なものが入らない役目も果たせます。
新年の際に、家の入り口に張ることで悪気が入らないようにする場合も多いです。
また、「しめ」には神様が占めるといった意味もあるとされています。
紙垂とは
次に、紙垂(しで)とはどのようなものか知っていますか?
紙垂とは、しめ縄や玉串などに付けられている特殊な形で垂らされている紙のことを指します。
紙垂は、しめ縄につけられている際には神聖な場所という意味の境界線の役目があると言われています。
紙垂という名前を知らない方は多いかもしれません。
しかし、神社などに行った際に見たことのある方も多いと思います。
紙垂は、神社の木に巻かれていたり、鏡餅などにつけられていたりします。
また、 紙垂はつけるものにより役割や意味が異なります 。
次に、玉串につけた際について見ていきます。
玉串に着けると祓具になる
まず始めに、玉串について見ていきます。
玉串とは、榊(さかき)に木綿や紙をつけたもののことを指します。
意味としては、玉串も神前にお供えするもののため、神饌(しんせん)と一緒になります。
神饌とは、御饌(みけ)とも呼ばれ、お祭りなどで神様にお供えする食事のことを指します。
お供えする食事は、米や酒、魚、鳥、水鳥、野菜など基本になります。
また、地元の産物をお供えする場合もあります。
では、玉串につけた場合にはどうなるのでしょうか?
玉串につけた場合には、祓具(はらいぐ)としての役割になります。
祓具とは、神道の儀式の際に最初に行う修祓(しゅばつ)で使用する道具になります。
しめ縄につける紙垂の形には意味がある
紙垂は、 稲妻の形 をしています。
紙垂の形の由来は色々あります。
その中で、宮沢賢治は「雷」説を説いていました。
ここでは、その説を見ていきます。
宮沢賢治は、教員時代しめ縄について生徒に教えていました。
そこで、注文縄の太い部分は雲、細い藁の部分は雨、紙垂は雷を表し豊作になるように祈っていると説明しています。
雲は降らせて、雷は空気のなかの窒素を分解し、雨が茎の中の窒素を土地に流し込みます。
そして、その窒素が土の栄養分になるため豊作に繋がると言われています。
そのため、豊作を願う意味でもしめ縄を滞納すると説きました。
しめ縄につける紙垂の"紙"
では、紙垂ではどんな紙を用いればいいのでしょうか?
紙垂の紙は、現在と昔で使用されているものが異なってきます。
ここでは、現在と昔を分けて見ていきます。
昔の紙
昔は、紙垂には木綿(ゆう)が使用されていました。
木綿(ゆう)とは、私たちの衣服で使用される綿(もめん)ではありません。
漢字は一緒になりますが、全く別のもののため注意してください。
木綿(ゆう)は、コウゾという木の皮の繊維から作られる糸のことを指します。
現在の紙
現在は、奉書紙や美濃和紙、半紙を使用します。
しかし、半紙などは水に弱いです。
そのため、 コピー用紙を使用する場合もあります 。
しかし、紙では限界が知れています。
そのため、 プラスチックコーティングされた紙を使用する神社もあります 。
しめ縄につける紙垂の作り方
ここでは、3つの流派の作り方について見ていきます。
吉田流
1. まず始めに、半紙を縦に3 つに分かれるように折り、3つの長方形を作成します。
2. 次に、先ほどできた長方形を2つに折ります。この際、山が左に来るようにします。
先ほど折って出来たものが正方形になると完成した際に綺麗に仕上がります。
3. 次に、先ほどできたものを4個に分かれるように折り目をつけ、左右で折り目がついてるところはは上から、真ん中の折り目のところは下から、3分の2程度の長さで縦に切込みを入れていきます。
4. 最後に切り込みがある部分を3回手前に折って完成です。
白川流の場合
1. まず始めに、半紙を縦に3 つに分かれるように折り、3つの長方形を作成します。
2. 次に、先ほどできた長方形を2つに折ります。この際、山が左に来るようにします。
先ほど折って出来たものが正方形になると完成した際に綺麗に仕上がります。
3. 次に、先ほどできたものを4個に分かれるように折り目をつけ、左右で折り目がついてるところは上から、真ん中の折り目のところは下から、3分の2程度の長さで縦に切込みを入れていきます。
4. 最後に切り込みの部分を一回目は手前に折り、二回目は奥に折り、三回目は手前に折って完成です。
伊勢流の場合
1. 半紙に2本切れ込みを入れます。
2. 左右を手前に折って完成です。
しめ縄につける紙垂は4枚が基本
基本的に、しめ縄につける際は、紙垂は4枚垂らす場合が多いです。
しかし、紙垂の枚数は正式に何枚と決まっているものではありません。
そのため、 場所や神社により異なります 。
また、しめ縄は七五三縄と表記される場合があります。
しめ縄はに〆の子と呼ばれている房が7本または5本付いていて、その房の間に3枚、房の両側に2枚の合計5枚の紙垂を垂らす場合があります。
しめ縄には右側の方が太い大根締めと両方が細いごぼう締めが存在します。
また、紙垂は垂れる数で呼ばれ方が異なってきます。
2枚の場合は二垂、3枚の場合は三垂、4枚の場合は四垂と呼ばれます。
しめ縄につける紙垂は購入できる
しめ縄の紙垂は神聖なものになる
この記事では、しめ縄につける紙垂について詳しく見ていきました。
紙垂は、しめ縄につけられている際には神聖な場所という意味の境界線の役目があると言われています。
また、現在は昔と違い奉書紙や美濃和紙、半紙を使用します。
プラスチックコーティングされた紙を使用する神社もあります。
しめ縄につけられる紙垂は、耐久性や見た目なども考慮しつつ選ぶようにしましょう。
しめ縄に関しては、こちらも参考にしてください。
しめ縄につける紙垂とは?
紙垂は、しめ縄に付けられた紙を指す言葉です。雷の形を象っていて、豊作を願う意味があります。
しめ縄の紙垂とはどんな意味?
紙垂には、神聖な場所との境界線として区切る意味合いがあります。名前の通り垂れさがった形の紙であることが特徴的です。
しめ縄の紙には何を使う?
昔は木綿という繊維を使っていましたが、現在は和紙や半紙が使われています。防水加工された紙を使っている場合もあります。
紙の付いたしめ縄はどこで買える?
仏具店などで購入できます。また、ECサイトなどで取り扱いがあることもあります。詳しくは
こちらをご覧ください。