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葬儀

2024.04.30

盆花に最適なものは?種類や注意点、処分方法についても解説

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8月に入り、お盆が近づいてくると思い出されるのが仏壇に供える花です。
この花は、一般的には盆花と呼ばれます。

7月の新暦のお盆から8月の旧暦のお盆にかけて用意する盆花には、どのような花があるのでしょうか。
日本原産のものから外国産のものまで、詳しく見ていきましょう。

盆花とは

日本では 仏壇、お墓にお供えする花を仏花と呼び、お盆に用意する花は盆花と呼ばれます。

どちらも 故人をしのんでお供えされるものになり、故人の遺族、または近しい者が用意します。
ちなみに、仏花はぶっか、盆花はぼんばなと読みます。

盆花には先祖が宿るとされており、故人の好きだった花、季節の花を選び、用意しましょう。

盆棚とは
盆棚とはお盆に用意する先祖の霊にお供え物をする際に使用する棚のことです。
地域によっては精霊棚、または先祖棚とも呼ばれています。

一般的に盆棚は13日の早朝につくりますが、新盆を迎えるご家庭では1~7日の間につくるとされています。
ひと昔前までは、盆棚はどの家庭でも夏が来れば見られた夏の風物詩でした。

しかし、現在は住宅事情が異なり、新盆のみ飾る家が増えているとのことです。

ちなみに、 盆棚に飾るものは宗派、地域によって異なり、季節の果物や野菜、故人の好物だったもの等になります。


盆花に相応しいもの
仏花
盆花に適した相応しい花といえば、菊の花が思い出されます。
お墓、法要の場では菊の花は欠かせない花でありますが、実は 盆花は菊の花以外の花でも問題ありません。

先祖の霊は山に還り、山に住んでいると考えられたことから、その季節の花を用意したとされています。
菊の花でなくても、 故人が好んだ季節の花でもまったく問題ありません。

盆花に最適な色
長持ちする花
初盆の場合
盆花に最適な色
盆花に最適な色は白や黄色、紫がおすすめ です。
この3色にさし色として、薄ピンクや赤、オレンジといった明るい色がおすすめです。
派手な印象を受ける濃いピンクや毒々しいイメージのある濃い紫、赤、茶等の色はおすすめできません。

ただし、故人が好んだ花の色がこのような色であった場合は別です。
故人をしのび、故人が好んだ花、色を用意してあげましょう。

長持ちする花
花の命は短くて…、と言われますが、 盆花はできれば長持ちする花を用意しましょう。
せっかく故人をしのんで用意しても、数時間で枯れてしまっては台無しです。

枯れてしまうとまた用意しなければなりません。
手間と金銭的なことを考えるのであれば、少しでも長持ちする花を選ぶことが大切です。

初盆の場合
故人が亡くなって四十九日以降に向かえるお盆を初盆と言います。
この初盆に用意するおすすめの盆花は白を基調とした花です。

故人が好きだった花でも構いませんが、あまり濃い色の花、棘のある花等はおすすめできません。

白を基調に花を選ぶ場合は薄いピンクや黄色、紫等の色をさし色に選び、明るいイメージの花にしましょう。


盆花の種類①
仏花
盆花で迷った時はどのような花を選べば良いのでしょうか。
一般的に盆花とされており、地域、宗派に関係なく用意できる花を紹介します。

カーネーション
ユリ

ミソハギ
桔梗
カーネーション
まず、カーネーションです。
カーネーションと言えば、母の日の花になります。

日本でも定着しているイベント花になりますが、カーネーションはナデシコ科ナデシコ属、赤が有名です。
しかし、 盆花に赤いカーネーションはおすすめできません。

盆花として用意する時は白、もしくは薄いピンクや黄色のカーネーションを用意しましょう。
可憐なフリル状の花弁を持つカーネーションの草丈10~30センチ程度で飾りやすく、独特な香りが魅力です。

老若男女問わず嫌われない、最もおすすめの盆花といえるでしょう。

ユリ
凛とした姿が人気のユリは、盆花に相応しい花の一つです。
耐寒性のあるユリは白をはじめ、ピンク、黄色、オレンジ、複色とさまざまな色があります。

盆花におすすめは白色になり、品種はカサブランカです。
お祝い事にも利用される花ですが、気品のあるユリの花は盆花としても使用されます。

優雅で気品、迫力あるユリはさし色の花ではなく、メインの花としておすすめです。


仏花と言えば、菊の花です。
昔から菊の花は薬草として活用され、今では観賞用菊、食用菊も数多く出回っています。

菊の花は花が長く咲き、散らばらず、汚れにくいことから、昔から弔事に使用されてきました。
盆花で迷った時は菊の花を入れておけば、間違いはありません。

ミソハギ
ミソハギ、漢字で書けば、禊萩と書きます。
小さな紫の花をつけるミソハギは盆花として菊の花同様、人気が高く、盆棚を飾る花と言っても過言ではありません。

古来から邪気を払う花として有名で、そのことからもおすすめの盆花とされています。

桔梗
桔梗は、紫の花をつけます。
桔梗はお盆がくるころに最盛期を迎える花です。

桔梗は盆棚に欠かせない花になっています。
昔の人は盆棚に飾る自生する桔梗を探して歩いたそうです。


盆花の種類②
供花 花
盆花には菊の花や桔梗等のほかにもさまざまな種類があります。
おすすめの盆花を見ていきましょう。

千日紅
鶏頭
オミナエシ
リンドウ
千日紅
地域によっては盆花と呼ばれている千日紅 、せんにちこうと読みます。
小さな可憐な花をつける千日紅には白をはじめ、赤、ピンク、紫があります。

この花の特徴はその名前の由来となっている千日に関係があります。
百日紅という花をご存知でしょうか。

花の寿命が長いことから百日紅と名付けられました。
この 千日紅はその百日紅よりも花の寿命が長いことから、千日紅と名付けられています。

鶏頭
鶏頭はけいとうと読みます。
けいとうと聞けば、誰もが思い出すのが 鶏のとさかのような花弁 ではないでしょうか。

6~11月と長くわたし達を楽しませてくれる鶏頭の花は矮性種から高性種まで大きく5つのタイプに分けられます。
ちなみに、 盆花として高い人気を誇る品種は麗炎です。

オミナエシ
現在、自生するオミナエシは激減しており、見つけるのが難しいとされています。
オミナエシは女郎花と書きます。

小さな黄色い花をつける秋の七草の一つであり、薬草として漢方薬にも使用されています。

リンドウ
正義、真実等の花言葉を持つリンドウは竜胆と書く、秋の花になります。
9月に最盛期を迎えるリンドウは青、紫の花が代表的な色になりますが、白、ピンクもあります。

花は太陽が当たると咲き始め、翳るとしぼむという特徴を持っています。


盆花には向かない花
×
盆花には向く花、向かない花があります。
続いては、向かない花を紹介していきます。

盆花にはどのような花でも構わないという地域も少なくありません。
しかし、 避けた方が良い花もあります ので、それらの花の特徴を見ていきましょう。

バラ
彼岸花
ツバキ
バラ
バラ 花
まず、 最も避けた方が良い花の代表とされているのが、バラです。
バラには棘があることは良く知られていますが、盆花に棘のある花は適しません。

華やかな印象のあり、故人が女性の場合、つい選んでしまいがちになりますが、やめておきましょう。

彼岸花
初彼岸に供える花
曼珠沙華の別名でも有名な、赤い花弁が特徴的な彼岸花は盆花にはおすすめできません。
理由は 球根に毒があるから です。

その昔、この毒はネズミやもぐらから遺体を守る花として活用されていました。
昔は土葬が多く、お墓に埋めた遺体をネズミやもぐらに荒らされることが多く、遺体を守ることができませんでした。

そのため、 毒を持つ彼岸花をお墓のまわりに植えて遺体をネズミ等から守っていたのです。

大きな役割を持っていた彼岸花ですが、毒を持つ花は盆花としては相応しくありません。

ツバキ
江戸時代、武士の屋敷内にはツバキの花は縁起が悪いという理由から避けられていました。
理由はツバキの花の散り方にあります。

ツバキの花は花ごと落ちてしまうことから、首が落ちるとされて縁起が悪いとされていたのです。
この理由からツバキは盆花としてはおすすめできません。


盆花は生花だけ?造花でもいい?
供花
盆花は生花でなくてはならない…、というような決まりはあるのでしょうか。
日持ちする造花でも構わないのでしょうか。

盆花を用意する際、気になるのが生花、造花という点だと思いますが、結論をいえば、どちらでも問題ありません。
昨今は生花のような質感を持つ造花も増えていて、造花を用意する方も少なくありません。

生花、造花どちらにもメリット、デメリットはあります。
枯れてしまった後の処理が大変な場合は造花がおすすめです。

仕事を持っている、小さなお子様がいるご家庭では盆花に気が回らないこともしばしば。
そんな時は半永久的に綺麗な花を咲かせてくれる、経済的で手間のかからない造花を選びましょう。

反対に、 美しい姿を持つ花で故人をしのびたい、または瑞々しさや自然な儚さが欲しい場合は生花をおすすめします。


盆花の地域による違い
違い
盆花は地域によって、違いがあります。
一般的には生花を飾りますが、地域によっては金、銀、もしくはピンク色の紙、もしくはナイロン生地を用います。

それらのもので蓮の花をつくり、盆棚を飾ります。
紙やナイロン生地でつくった蓮の花は浄土に咲いている蓮の花を表しており、先祖が訪れるための道標となります。

赤い紙やナイロン生地で蓮の葉をつくる地域もあるとのことです。
関東では通常は1本用意するそうですが、新盆の際は2本用意します。

1本を盆棚に1年間飾り、翌年お墓に持って行きます。
もう1本はそのままお墓に持って行って飾り、お盆が終われば、送り火とともに燃やします。

このように 盆花は地域によって違いがありますので、必ず、確かめた上で用意することをおすすめします。


盆花の注意点
! 注意
盆花に明確な答えはないとされていますが、送る場合には注意しなければならないことがあります。
注意すべき点について、分かりやすく説明します。

送る時期に注意
まず、 送る際は時期について問い合わせておきましょう。

地域によっては7月に、また8月に行う地域がありますので、前もって確認しておくことをおすすめします。
ちなみに、 8月に行う場合は13日までに届けるのが一般的 です。

次に、置き場所の確認です。
地域によって風習が異なる、またはしきたりがある等、置き場の確保ができないことがあります。

遺族に連絡を入れる際、問い合わせておくと安心です。

2束用意する
次に、用意する数についてです。

盆花は左右に置くため、2本1対が基本です。
金や銀、ピンク、赤色の紙、ナイロン生地でつくられた蓮の花の場合も同様です。

すべて2本1対となりますので、生花、造花の場合、販売は花瓶1つ分となっている際には2つ買い求めます。
初めてで不安な時はフラワーショップ等に出向き、相談してみましょう。


盆花の処分方法
方法
盆花の処分は地域によって異なります。
風習、しきたりを確認して、失礼のないように処分することが大切です。

送り火
お焚き上げ
精霊流し
燃えるゴミ
送り火
まず、送り火ですが、 送り火とはお盆が終わった後に先祖を送り出す行事です。
送り火の火を使いむやすこともあります。

先祖を迎える行事は迎え火と呼ばれます。

一般的に送り火は8月16日の夕方に行いますが、地域によって15日になる場合もあります。
迎え火を行う場所は玄関先、庭先になりますが、地域全体で行う大がかりなものもあるようです。

送り火に関して、詳しくはこちらを参考にしてください。

お盆の迎え火・送り火とは?時期は?必要な物とやり方を解説
第三人生編集部

お焚き上げ
お焚き上げをお願いする場合は、神社、お寺ほか、遺品整理を行う業者、お焚き上げ専門業者等があります。
近くに菩提寺がある方はお願いしてみてはいかがでしょう。

お焚き上げ料はお願いする方の気持ちになります。
寺社仏閣、業者によっては明確な料金を表示している場合も少なくありません。

依頼する前に確認しておきましょう。

お焚き上げに関して、詳しくはこちらを参考にしてください。

お焚き上げとは?いつまでに行う?料金相場・注意点、マナーも解説!
第三人生編集部

精霊流し
海や川で送り火を行うのが、精霊流しです。
火を灯した灯篭を海や川に流す精霊流しを見たことのある方も多いでしょう。

幻想的な雰囲気があり、高い人気を博すイベントとしてあちらこちらで実施されています。
しかし、海、川の環境問題から昨今は禁止されている場所もありますので、個人の判断で行うことはおすすめしません。

精霊流しを行う時はお住いの自治体に問い合わせてから実施しましょう。

燃えるゴミ
盆花の処分を家庭で行う場合には、お清めの塩と白紙、または新聞紙を用意 しましょう。
まず、花を包んでいたビニール袋、輪ゴム等をすべて取り外します。

花の水気を十分に切った後、白紙、新聞紙の上に広げ、お清めの塩をふりかけます。
そのまましっかりと包み、燃えるゴミとして出してください。

ビニール袋、輪ゴム等はそれぞれに分別して指定袋に入れておきましょう。


盆花は基本に則って選ぶことが大切
盆花はお盆にお供えする花のことです。


桔梗
オミナエシ
ユリ
ミソハギ
千日紅
リンドウ
鶏頭
等さまざまな花があります。

これらの花が一般的におすすめの花ですが、故人が好んだ花を選んでも問題ありません。

盆花とはその昔、先祖を迎えるために山に登り花を摘んできたことが始まりとされています。
先祖はその花を依り代として家に迎えられるとされたのですね。

ちなみに、依り代とは神、霊がわたし達の住む人間界に現れる際に依りつくものになります。
このことから、お盆の季節に咲く花、もしくは故人が好む花であれば何でも良いとされています。

どのような花を選ぶのか、盆花で迷った時はショップに相談してみましょう。

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