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葬儀

2024.04.30

室内墓とは?メリット・デメリット、自動搬送式納骨堂など解説

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室内墓と呼ばれるお墓の形態をご存知ですか?
近年、室内墓と呼ばれるスタイルのお墓を選択する人が増えてきています。

ここでは、室内墓とは何かはもちろんのこと、メリットやデメリットについても詳しく紹介しています。

室内墓とは
室内墓とは、その名の通り建物の中に存在する 室内の墓地 のことを言います。

室内墓には、大きく分けて 自動搬送式納骨堂 と呼ばれるタイプと、 室内に暮石が存在する タイプの2種類があります。

室内墓は少子高齢化や若年層の人口減少といった社会的背景に後押しされて誕生し、現在では東京をはじめとした大都市部を中心に展開しています。

これは、大都市部における土地不足や、それに伴う墓地不足、地方から都市部への人口流入に併せて発生する、地元ではなく都市部で高齢を迎えた人々のお墓の問題などに答える形によるものです。

また、室内墓の多くでは永代供養のサービスも行っており、お墓の後継者がいない方々の利用が増えています。

室内墓は従来のお墓の形とは大きく異なりますが、現代社会のニーズに合わせて変化してきたと言えるでしょう。

室内墓のメリット
メリット
ここでは、室内墓のメリットとして挙げられる以下の4つの点を紹介していきます。

天候に左右されない
掃除が楽
アクセスに優れている
セキュリティが高い
メリット①天候に左右されない
室内墓はお墓が建物内に存在するため、雨や風、雪などの悪天候の日でも、気にせず参拝に行くことが可能です。

お墓参りを室内で行えることは、参拝の予定を天候に左右されることなく、 好きな時に気軽にお墓参りが出来る というのは大きなメリットでしょう。

メリット②掃除が楽
これまでのお墓では、暮石の下に遺骨を納骨するのが一般的で、そこにお墓参りに行く形でした。

ですが、室内墓では室内にある参拝スペースでお墓参りを行います。

そのため屋外にあった従来のものと異なり、草取りや落ち葉掃きを筆頭としたお墓まわりの掃除が不要です。

一般的な屋外のお墓であれば、お墓掃除はかなりの肉体労働でもあるため、 お墓の掃除の手間が省ける というのも、室内墓ならではのメリットと言えるでしょう。

メリット③アクセスに優れている
室内墓は、通常のお墓に比べて小さな敷地面積に多くの方の遺骨を収容します。

そのため、一般的な墓地に比べて広い場所を必要とせず建物を建てられることから、比較的立地の良い、交通アクセスに優れた場所にあるのが特徴です。

このような点も大都市に適している理由の1つで、東京や大阪では超高層のものもあるようです。

公共交通機関によるアクセスが良い ことは、普段仕事などで忙しい方々にとっては大きなメリットと言えます。

メリット④セキュリティが高い
大切な遺骨をいくつも預かる上で、基本的に室内墓では 入退出の管理 がきちんと行われています。

室内墓の多くは、お墓参りの際にカードキーが必要になっており、部外者が入ることのできないようにするための対策が練られています。

さらには、入口を常に施錠したり、防犯カメラを多く設置するなど、セキュリティは従来のお墓とは比べ物にならないほど高くなっています。

室内墓のデメリット
デメリット
メリットに次いで、室内墓のデメリットとして挙げられる以下の5つの点を紹介していきます。

老朽化に伴う費用
デザインが選べない
お墓参りの時期に混雑する
大勢でのお参りに適さない
合祀の可能性
デメリット①老朽化に伴う費用
建物の寿命は一般的に約50年程度と言われており、室内墓の建物も年月がたてば老朽化していきます。

今は平気であっても、数十年後に建て替えの必要性が生じた場合には、 追加の費用が発生する こともあります。

デメリット②デザインが選べない
室内墓は限られた敷地面積に数多くの遺骨を納骨するため、暮石や納骨スペースのデザインが契約時の段階で決められています。

そのため、従来のお墓のように デザインを自身で選ぶことは出来ない のがほとんどです。

お墓のデザインを自由に決めたいという方には室内墓は不向きであると言えます。

デメリット③お墓参りの時期に混雑する
お盆や春秋のお彼岸など、世間的にお墓参りシーズンと呼ばれる時期には、大勢の方が室内墓にも訪れます。

普通のお墓に比べてスペースが限られているぶん、非常に混雑し、お墓参りの列ができることも少なくないようです。

一般的なお墓参りのシーズンに参拝に行かれる方にはデメリットとなるでしょう。

デメリット④大勢でのお参りに適さない
従来の屋外のお墓であれば、親族一同集まって大勢でのお参りが可能ですが、対して室内墓は大勢でのお参りには向いていないと言えます。

待合所やロビーを活用することで可能にもなりますが、通常のお墓と同様には行えないことがほとんどでしょう。

デメリット⑤合祀の可能性
室内墓は、一定期間を過ぎると 遺骨を個別の納骨場所から合祀に移す というケースが多く存在します。

一旦合祀されてしまえば、個別に遺骨を取り出すことは出来なくなってしまいます。

全ての室内墓に該当するわけではありませんが、そのようなケースが存在するというデメリットを知っておく必要はあるでしょう。

室内墓①自動搬送式納骨堂
自動搬送式納骨堂
参拝方法
参拝用のブースにて、専用のカードキー(ICカード)をパネルにかざすと、沢山の遺骨が収められている収蔵庫から参拝ブースまで遺骨を納めた厨子(ずし)と呼ばれる箱が運ばれてきます。

その箱が到着すると参拝ブースの扉が開き、厨子の前面にある家名の入った銘板が出てきて、希望の故人の遺骨に参拝できるという仕組みになっています。

カードキーには納骨されている故人の遺骨情報が登録されているため、 カードをかざすことで機械が遺骨を搬送 してくれ、その場が故人のお墓になるのです。

利用者の立場からすれば、多くの荷物を持って広い敷地内を希望のお墓まで歩く手間などが省け、お墓参りの負担を大きく減らすことができます。

また、場所によっては焼香だけでなく、タッチパネルを操作することで、故人の生前のメッセージを聞いたり、思い出の写真や家系図を見たりと、従来のお墓では出来なかったような供養の方法が生み出されています。

利用費用
自動搬送式納骨堂を利用する上で、 永代使用料 と 管理費 の2つの費用が必要になります。

管理費は、施設のメンテナンス代などが含まれており、従来のお墓に比べて少し高めに設定されてはいますが、お墓を建立することがないため、 暮石代は不要 となっています。

永代使用料
永代使用料は施設によってそれぞれ異なっており、価格の差異の原因としては住宅と同様で、 土地の立地条件 や アクセスの良さ 、 納骨堂の施設の大きさや設備 などが挙げられます。

費用の相場としては、遺骨一基あたり 50万円程度 のものから 100万円以上 のものまであります。

自動搬送式納骨堂の永代使用料は、一般のお墓における区画の使用料に当たるイメージですが、使用料に含まれている中身に違いがあります。

場所によって多少の違いはあるものの、一般的には遺骨を収蔵する厨子代、厨子の内部に納められる骨壷代、厨子の前面にある家名を刻んだ銘板やその彫刻代、場合によっては永代供養料が含まれることもあります。

1つの遺骨を納める個別タイプや、2つの遺骨を納める夫婦用のタイプ、複数の遺骨を納めるファミリータイプなど、納める遺骨の数によっても費用は異なってくるため、確認が必要です。

管理費
これは先ほど述べた通り、一般のお墓と比べると少し高めに設定されており、相場としては、年間で 1万円から2万円程度 となっています。

これは他の納骨堂に比べて設備が最新となっていることによるもので、少し高い管理費も自動搬送式納骨堂の特徴です。

管理費として徴収された分は、設備のメンテナンスや施設の維持管理に充てられます。

室内墓②墓石が室内にある墓地
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特徴
室内墓の主流は自動搬送式納骨堂になっていますが、室内に暮石を置くというタイプのものも存在します。

これが一般的に"暮石が室内にある墓地"と言われるものです。

名前の通り、一般のお墓が室内に移っただけのもので、個人墓や家族墓のほかに永代供養墓の形をとっているものも存在します。

特に永代供養墓では、どうしても後継者がいないという場合にもそのまま管理・供養してもらうことができるので、後々のことを心配する必要がない点が挙げられます。

利用費用
暮石が室内にある墓地の利用費用の相場は 100万円前後 となっており、前に紹介した自動搬送式納骨堂に比べると若干高くなっています。

その差は、お墓に暮石が使われているかどうかによるものです。

しかし、永代供養墓の場合の利用費用はもう少し安くなり、10万円から30万円程度で済むケースも多く見られます。

室内墓という選択肢
これまで紹介してきた通り、当然のことながら室内墓にもメリットとデメリットが存在します。

しかし、従来のお墓に比べて室内墓の方が生活スタイルにあっているという方もいることと思います。

ぜひこの記事を参考に、きちんと比較・検討した上で、自身に相応しい最適なお墓の形を見つけられることを祈っております。

納骨堂に関しては以下の記事でさらに詳しく解説しています。

【専門家監修】納骨堂とは?費用・値段相場や永代供養などの特徴、選び方を解説

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