7回忌のお布施の金額相場!封筒の書き方や包み方、渡し方を解説
亡くなった故人を供養する一つの行事として7回忌というものがあります。
7回忌では僧侶の方にお布施を渡す習わしがあることは有名な話だと思います。
しかし、実際にお布施の金額としていくら用意すればいいのかわからないと思います。
この記事では知らないと恥ずかしいお布施のルールについて解説していきます。
この記事で解決される疑問
七回忌のお布施の相場は?
七回忌のお布施の封筒は?
七回忌のお布施の渡し方は?
七回忌のお布施の書き方は?
そもそも7回忌とは?
7回忌とは故人が亡くなってから満6年たった命日に行われる法要です。
命日の数え方は故人の亡くなった日を1日とします。
つまり、故人が亡くなって 7年目に行う法要 が7回忌ということです。
また7回忌は故人を供養するだけではなく、仏様に感謝をするためでもあり仏教においてとても大切な日になっています。
7回忌のほかにも、1周忌、3周忌、13回忌などがあります。
共通して故人を供養するとともにお経を読んでいただいた僧侶に対して お布施 を渡す習わしがあります。
お布施とは何か
お布施とは葬儀やお盆など様々な法事の際に僧侶に読経や戒名をいただいた謝礼として金品をわたすことを言います。
お布施の金額には明確な決まりはありませんが、包み方にはしっかりとしたマナーがあります。
お布施には宗派や地域によって多少の違いがあるようですが、浄土真宗を除けば特別大きな違いはありません。
浄土真宗のお布施は7回忌以外の法要でも意味が異なります。
浄土真宗のお布施
ほかの宗派では一般的にお寺や僧侶に供養のお礼にお布施を渡します。
しかし、浄土真宗ではご本尊の阿弥陀如来への感謝を示すものです。
お布施とお香典の違い
一つ注意していただきたいのがお香典とお布施の違いです。
お香典は 故人の霊前に備える香に代わる金品 のことです。
それに対してお布施は お寺や僧侶に渡すもの です。
故人との関係にもよりますが、香典費のほうが多少多くなります。
7回忌のお布施の金額相場
7回忌に限らず、お布施を用意する際に最も気になるのが お布施の金額 だと思います。
お布施には 決まった金額指定 がないことが、多くの方が悩む理由となります。
特に7回忌となれば故人が亡くなってから年月が経っているため、少人数で行われることが多くあります。
そして7回忌は特にいくら用意すればいいのかわからないと思います。
7回忌などに用意するお布施は多ければ良く、少なければ悪いというわけではありません。
7回忌などのお布施はお寺や僧侶への感謝を示すための金品ですので金額について深い意味等はありません。
そしてこれから話す内容もあくまで 目安 となります。
比較しやすいように7回忌以外の法事・法要のお布施や香典についても説明していきます。
お布施の金額相場
|
金額 |
祥月命日 |
5千~1万円 |
49日 |
3万~5万円 |
1周忌 |
3万~5万円 |
3周忌以降 |
1万~5万円 |
仏壇の開眼 |
1万~3万円 |
お墓の開眼 |
1万~3万円 |
納骨 |
2万~3万円 |
お盆 |
5千~2万円 |
お彼岸 |
3千~1万円 |
これだけでも細かいお布施の相場目安ですが、このほかにもお車代や御前料などが必要になります。
7回忌でのお布施の金額は1~3万円が目安です。
「4」や「9」などの数字は日本人が少々敏感になりがちですので避けると良いでしょう。
またお布施はお通夜や葬儀、告別式に僧侶を呼んだ場合にも供養のお礼にお布施を渡します。
故人が亡くなってから日が浅いうちの法要では、地方によってお布施の金額に多少の差があるようです。
- 関東地方:およそ20万~35万円
- 関西地方:およそ20万前後
- 東北、四国、九州地方:およそ15万円~
7回忌などのお布施は地域やお寺の宗派、お寺とのお付き合いの深さなどにより、変わってくるものです。
またあなたの地域や家の風習について聞いてみるのも良いでしょう。
香典の金額相場
香典の金額相場はあなたと故人の関係や年齢によって大きく異なります。
|
20代 |
30代 |
40代以上 |
両親 |
3万~10万円 |
5万~10万円 |
5万~10万円 |
兄弟姉妹 |
3万~5万円 |
5万円 |
5万円 |
祖父母 |
1万円 |
1万~3万円 |
3万~5万円 |
叔父叔母 |
1万円 |
1万~2万円 |
1万~3万円 |
|
20代 |
30代 |
40代以上 |
友人 |
5千円 |
5千~1万円 |
5千~1万円 |
友人の親 |
3千~5千円 |
3千~1万円 |
3千~1万円 |
恩師 |
3千~5千円 |
3千~1万円 |
3千~1万円 |
近所 |
3千~5千円 |
3千~1万円 |
3千~1万円 |
同僚 |
5千円 |
5千~1万円 |
1万円~ |
お布施の中身は新札はいいの?
葬儀や7回忌などの法要の際に用意するお布施は新札でも構いません。
ですが、香典の場合は新札はふさわしくないようです。
なぜなら、新札は用意していたような印象を与えてしまうため、その時を待っていたようになってしまいます。
そのため香典ではタブーとされてきました。
最近では昔ほど新札を気にしている人はいないようですが、気にする人もいるのでやはり避けたほうがいいでしょう。
しかし、7回忌では香典ではなくお布施を用意するので新札については避ける必要はありません。
浄土真宗の金額相場
お布施の意味さえ違いますが、実は浄土真宗もお布施の金額相場に大きな違いはありません。
お布施の金額に対する考え方は人それぞれなので自分のお布施の金額を相談してみるといいでしょう。
7回忌のお布施の封筒
奉書紙を使った包み方
奉書紙を使う包み方が正式とされ最も丁寧であるとされています。
奉書紙とは 和紙の一種 であり、半紙でお金を包んでから奉書紙で包む 中包み を用いるのがマナーです。
白い無地の封筒を使った包み方
奉書紙を用意できない場合は、市販の無地で白い封筒を使っても構いません。
ただし、郵便番号欄のないものを選びましょう。
7回忌のお布施の表書きの書き方
7回忌に限らずお布施の表書きの書き方にはルールがあります。
お布施の表書きは 薄墨ではなく黒墨 で書きます。
薄墨は葬儀の際に故人が亡くなったことへの悲しみや火急で駆け付けたことを表すために使われていたものです。
しかし、お布施を渡すお寺の僧侶が亡くなったわけではないので、お布施の場合は黒墨を使用します。
お布施は「御布施」または「お布施」と書くか、何も書かないのが一般的です。
そして、中の袋の左側に住所・氏名を、右側に金額を記入します。
ただし、金額の頭に「金」と書くことを忘れないようにしましょう。
漢数字は旧字体で書く のが丁寧なマナーです。
|
漢数字の旧字体 |
1 |
壱 |
2 |
弐 |
3 |
参 |
4 |
四 |
5 |
五 |
6 |
六 |
7 |
七 |
8 |
八 |
9 |
九 |
10 |
拾 |
100 |
佰 ・ 陌 |
1000 |
阡 |
10000 |
萬 |
しかし、例外もあります。
それは横書きの場合です。
市販の封筒には書き方の説明もあるので、それを読むとよいでしょう。
7回忌のお布施の包み方
- 奉書紙を使った包み方
- 無地で白い封筒を使った包み方
があります。
これは先ほども説明したことですが、ほかにも水引や中包みについてのルールがあります。
水引
水引とは何か
水引は和紙で作られた糸のことです。
水引は冠婚葬祭や季節の挨拶で目にしていると思います。
お布施の場合は水引は不要だと言われていますが、これも地域によって異なります。
一般的には双銀(そうぎん)または白黒の水引を使います。
ですが、関西地方では黄色と白の水引を使用することもあります。
また水引は用途によって色や結び方も大きく異なりますので必ず用途に適当な色と結び方を調べておきましょう。
中包み
中包みとは何か
中包みとは封筒の中身が見えないように奉書紙で包み隠すことです。
そのため中包みのほかに上包みもあります。
7回忌のお布施の渡し方・マナー
お布施の渡し方はとても大切なものであり、知らないと恥をかいてしまうのでこの際しっかり覚えていきましょう。
お布施の渡し方
お布施は7回忌などの法事・法要と葬儀とでは渡し方に少し違いがあるのです。
法事・法要の場合
お布施は本堂などの入り口で渡す機会が設けられていたりするので、式が始まる前や本堂に入る前に渡すようにしましょう。
もし法事・法要前が慌ただしくて挨拶する時間が取れなかった場合には、終わってからお礼の挨拶をするタイミングでお布施を差し出すとよいでしょう。
葬儀で渡す場合
葬儀が始まる前に僧侶が挨拶する場面でお布施を渡すことが多くあります。
また渡す暇が取れない場合は、式が終わってからでも構いません。
お布施を渡すときのマナー
これも7回忌に限らずほかの法事・法要にも言えることです。
お布施をお盆にのせる
7回忌などのお布施は直接渡してはいけません。
必ず切手盆(黒いお盆)にのせるようにしましょう。
切手盆がない場合は葬儀屋さんなどが用意してくれることもあります。
袱紗(ふくさ)にお布施を包む
お盆がないときは袱紗がよく使われます。
袱紗とは絹布を表裏2枚合わせまたは1枚で、ふろしきよりも小さい形に作ったものです。
袱紗を使用する際は黒、グレー、濃紺、紫などの暗めの色とし、包み方も弔辞の包み方が一般的です。
袱紗の包み方は
- ダイヤの形になるように袱紗を広げて中央より少し右側に封筒を置きます。
- 右→下→上→左の順で包みます。
- そして一番上を止めます。
また7回忌などのお布施や香典を渡す際には名前などが僧侶のほうに向くように渡しましょう。
どちらの場面・渡し方であっても7回忌を無事にできたことへの感謝と僧侶のお勤めにたいしてお礼を申し上げながら渡すとよいでしょう。
【コラム】7回忌のお布施以外で用意するお金
こちらも7回忌に関わらず、お布施意外にもお寺や僧侶に渡すものがあります。
それは以下の2つです。
お車料は3000円~1万円、御膳料は5000円~1万円が目安となっています。
特にこの2つは地域によって異なることが多いので事前に調べておくことをお勧めします。
そして香典も用意することをお忘れないようにしましょう。
7回忌の香典の金額相場は以下のようです。
親戚であれば1万~3万円
友人であれば5千~3万円
上の7回忌のお布施の金額はあくまで相場であって決まった額ではありません。
出張お坊さん
最近では近くにいるまたは深く関わりのあるお坊さんだけではなく、7回忌など具体的にいくらのお布施を用意すればよいのかわからないような時には出張お坊さんが便利だと思います。
出張お坊さんのメリットは
- 価格がしっかり定まっている
- 経験のあるいい僧侶を呼ぶことができる
- いろんな宗派の僧侶がいる
などです。
7回忌だけでなくほかの法要でも出張お坊さんを利用していきましょう。
この記事で紹介した7回忌のお布施について
七回忌のお布施の相場は1〜3万円です。ほかにも車代や会食を辞退された場合は御膳料を渡します。
七回忌のお布施は奉書紙に包んで渡します。奉書紙がなければ白封筒でも構いません。墨は普通墨を使用します。
七回忌のお布施は切手盆に乗せて渡します。切手盆がなければ袱紗に包んで渡すようにします。
七回忌のお布施の封筒には黒墨でお布施と記入します。中袋に氏名と住所、入れた金額を記入します。
7回忌は故人を供養するだけではなく、みんなで故人への思いを巡らせる良い日です。
より良い日を迎えるためにしっかりと準備をし、7回忌当日を迎えられるようにしましょう。
七回忌の御布施の相場は?
相場は1万円から3万円です。4や9の数字は使わないように包みます。
七回忌の御布施は何で包む?
正式な方法では奉書紙を使い包みます。また、白無地の封筒でも代用できます。
七回忌の御布施の表書きはどう書く?
御布施・お布施・何も書かないという3パターンがあり、濃い墨で書きます。また、中袋には金額を旧字で記入します。
七回忌でお布施以外に準備するものは?
案内状を用意します。また、場所や日時・招く人も事前に決めます。詳しくは
こちらをご覧ください。