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葬儀

2024.04.30

お通夜に焼香だけは失礼?焼香のみの際のマナーや抜けるタイミングも

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突然の訃報で、お通夜に出席したくても、時間が取れないことがありますよね。
そんな時、焼香だけをしに行くことは、失礼に当たるのでしょうか?
これから、焼香だけしに行く際のマナーを、一緒に見ていきましょう。

この記事の結論

お通夜でお焼香だけに参加することは可能です。回数などのマナーををさえて参列しましょう。

お通夜の最中に焼香だけする場合は焼香が始まったタイミングで会場に入ります。そして、出入口の近くに座って待ちます。

お通夜に焼香だけはマナー違反?

お通夜に焼香だけしに行くことは、 マナー違反ではありません 。

訃報はいつ来るのか分からないものであり、最後まで葬儀に出たくても、途中から他の用事が入ってしまっていることも多々あるでしょう。
そんな時は、「焼香だけなんて失礼だから、お通夜に行くのはやめておこう。」と思うのではなく、焼香だけであってもお通夜に行くべきです。
大切なのは、 亡くなられた方を偲んでお通夜に駆けつけたという行動 です。
その行動は、遺族に対して哀悼の意を示すことにも繋がります。
中には、焼香だけをして帰ることが当然だという地域もあるそうです。

ただし、焼香をしに行く時間帯や焼香のマナーなど、注意しなければならないこともあります。
これから、その注意すべき点を紹介していきます。

お通夜に焼香だけしに行く時の服装

一般的な服装

基本的に、焼香だけをしに行く際も、 喪服 を着ることが好ましいです。

お通夜に参列する際には、参列者は急いで駆け付けなければならないことから、平服(地味な色の服装)を着用することが許されます。
しかし、近頃では、葬式には出席せずに、お通夜のみに参列する人が増えているので、お通夜にも喪服を着ることが望ましいとされています。
学生ならば学校の制服、子どもならば、目立った柄のない地味な色の服装で参列しましょう。

喪服に関しては、こちらも参考にしてみてください。

喪服を用意できない場合

もし、喪服を着用して行くことが難しい際には、平服を来て参列しましょう。
平服を着用する際に気を付けなければならないことを、男女別に紹介します。

男性
  • 紺や灰色など地味な色のスーツ
  • 黒などの地味な色で光沢のないネクタイ
  • ネクタイピンはなし
女性
  • 紺や灰色など地味な色のスーツまたはワンピース
  • 黒や肌色など目立たない色のストッキング
  • 化粧やアクセサリーは目立たない程度に抑えましょう。
  • ネイルはしないか、地味な色にしましょう。
また、男女共通で、 動物・爬虫類の革から作られたものは持って行ってはいけない ということに注意しましょう。
動物や爬虫類の革は、殺生を思い起こさせることから、葬儀には適切でないとされています。
これはお通夜だけでなく、葬儀全体においても守らねばならないことなので、覚えておきましょう。

お通夜に焼香だけしに行く時のタイミング

お通夜に焼香だけしに行く際には、 お通夜の開始時刻の15〜30分前 か、 お通夜がひと通り終了した後の、通夜振る舞いの最中 に行くことが好ましいです。
それぞれのタイミングの注意点について、ご紹介します。

お通夜の開始時刻の前に行く場合
お通夜は 18〜19時頃 に始まることがほとんどです。
お通夜の開始時刻の 15〜30分前 には会場に入りましょう。
そこで焼香を行い、遺族に挨拶をしてから会場を後にしましょう。

お通夜の開始時刻より、極端に早い時間に参列してしまうと、会場の準備が整っておらず、遺族の方に負担をかけてしまうことがあります。
また、お通夜の開始時刻の直前の時間帯でも、お通夜の開始の準備をしている遺族の方に迷惑になります。
お通夜の開始時刻を把握し、適切な時間帯に伺いましょう。

お通夜の終了後に行く場合
お通夜は、一般的に 1時間ほど で終わります。
そして、お通夜終了後には、 通夜振る舞い が1時間ほど行われます。
通夜振る舞いとは、お通夜の会場とは別の部屋で、遺族の方々がお通夜の参列者に、お酒や食事を振る舞うものです。
お通夜の開始前に会場に行くことが難しい場合には、この 通夜振る舞い の時間帯に伺うようにしましょう。
この場合も、焼香をしてから遺族の方々に挨拶をするという流れは同じです。

しかし、仕事の勤務を終える時間が夜遅かったりと、通夜振る舞いが終了する時間までに行くことが難しいという場合もあると思います。
その場合は、 遺族の方に事前に伝えておきましょう 。
ただし、 22時まで に参列できない時には、会場に迷惑をかける可能性が高いので、後日遺族の自宅に弔問しましょう。

お通夜の途中にしか会場に来れない場合
もし、お通夜が行われている時間にしか会場に来れない場合には、焼香が始まるまで会場の外で待ち、焼香が始まったら会場に入り、列に並んで焼香を行いましょう。
読経の最中には、会場に入らないように注意してください。
会場の受付の方など、係の方に尋ねることをおすすめします。

お通夜のスケジュールと所要時間については、こちらも参考にしてみてください。

お通夜に焼香だけしに行く時の挨拶

どのように挨拶すれば良いか

焼香だけして会場を後にする場合には、お通夜の最中でなければ、遺族の方に挨拶をして帰るようにしましょう。
挨拶は手短なもので構いません。
挨拶の例文は以下の通りです。
「この度はご愁傷様でございます」
「この度はお悔やみ申し上げます」
「ご生前には大変お世話になりました。」
これらの挨拶を、落ち着いた声で控えめに言いましょう。

また、会葬御礼をいただく際には、「恐れ入ります」と言いながら受け取りましょう。

焼香だけと伝えるべきか

基本的に、 焼香だけで帰る旨を詳しく言う必要はありません。
仕事など、もっともな理由がある場合には、手短に付け加えて言っても構いません。
ただし、私的な理由であれば、逆に良くない印象を与えてしまうこともあるので、注意しましょう。
先ほど紹介した挨拶を丁寧にすることが、最も大切です。

言わない方が良い言葉

お通夜において、あまり言わない方が良い言葉があります。
今回は、それらの中から特に気を付けるべきものを紹介していきます。

励ましの言葉
お通夜は、故人が亡くなられて間もなく行われます。
遺族の方々は、思い掛けない故人の死により、悲しみに暮れていることと思います。
お通夜は、故人に哀悼の意を捧げ、故人を想うものであり、無理に励ます必要はないのです。

故人の生死に関する言葉
思い掛けない故人の死に困惑し、どんな状態だったのか、知りたいと思うこともあると思います。
しかし、お通夜の場での挨拶では、それらに関する質問などはしないようにしましょう。
また、「天寿を全うされましたね」などの、長生きを祝うような言葉もNGです。

不幸が続くことを思い起こさせる忌み言葉
忌み言葉とは、縁起が悪く、使用を避ける言葉のことを言います。
お通夜では、不幸が続くことを意味する忌み言葉は避けましょう。
例えば、「くれぐれも」・「度々」・「返す返す」などです。
先ほど、「ご生前には大変お世話になりました」という挨拶の例文を紹介しましたが、「度々お世話になりました」などと言うのはNGです。

お通夜に焼香だけする時のマナー

お通夜が始まる前か、通夜振る舞いの最中に焼香だけをしに行く分には、遺族の方や会場の受付の方への挨拶を忘れなければ、問題はありません。
しかし、お通夜が行われている間に会場に到着し、焼香だけをして会場を後にしたいという際には、どういったことに気を配らなければならないのでしょうか。
今回は、その場合のマナーについてご紹介します。

どの席に座るべきか
まずは、焼香が始まるタイミングまで、会場に入らずに待ちましょう。
焼香が始まると、参列者は順番に焼香台へ向かい、焼香を行います。
静かに会場に入ったら、なるべく 出入り口の近く に座り、自分の順番を待ちましょう。

焼香の後は?
焼香を終え、退席したいという場合は、その時点で会場を出ても構いません。
静かに会場を出ることと、受付の方に挨拶をしてから帰るということを、忘れないようにしましょう。
そのままお通夜に出席する場合は、途中退席は控え、通夜の一連の流れに最後まで出席しましょう。
特に、喪主挨拶や、僧侶の退場の際には、途中退席は厳禁です。

お通夜に焼香だけする時の作法

焼香だけをする際にも、基本的な焼香の作法は変わりません。
基本的な焼香の作法は、以下の通りです。
  1. 自分の順番が来たら、焼香台へ向かいます。
  2. 焼香台の1歩手前のところで、遺族に一礼をします。
  3. その場で、祭壇に向かって一礼をします。
  4. 1歩進み、焼香台の前に立ち、抹香を親指と人差し指と中指でつまみます。
  5. 額へおしいただき(抹香をつまんだ手を、額の前に持っていき)、抹香を香炉に落とします。
  6. 宗派別の焼香の回数に沿って、焼香を1〜3回繰り返します。
  7. 祭壇に向かって合掌し、一礼をします。
  8. 体の向きはそのままで少し後ろに下がり、遺族に向かって一礼します。
  9. 自分の席へと戻ります。
ここで注意しなければならないことは、 宗派別の焼香の作法について です。
浄土真宗では、お香をおしいただかずに焼香をする という点に、注意しましょう。
また、宗派別の焼香の回数は、以下の通りです。
宗派 焼香の回数
真言宗 原則3回
天台宗 決まりはないが、基本1回
浄土宗 決まりはない
浄土真宗本願寺派 原則1回
浄土真宗大谷派 原則2回
浄土真宗高田派 原則3回
日蓮宗 決まりはないが、基本1回
日蓮正宗 原則3回
臨済宗 決まりはないが、基本1回
曹洞宗 原則2回
自分の宗派と亡くなられた方の宗派が異なっていても、 自分の宗派に従って 焼香を行ってください。
もし、自分の宗派の作法が分からなかったり、会場が混雑している時には、丁寧に焼香を 1回 行うようにしましょう。

宗教別の焼香の作法に関しては、こちも参考にしてみてください。

お通夜に焼香だけする時に香典は必要?

焼香だけする際にも、 香典は持って行く必要があります 。
香典は、葬儀を行う遺族を金銭面で助けるという意味があり、葬儀には欠かせないものです。
ただし、 遺族が香典を遠慮している場合には、香典を持って行く必要はありません。

どこで香典を渡せば良いか
香典は、基本的には 受付 で渡しましょう。
この時、「この度は御愁傷様でした。」と伝えて渡すようにしましょう。
もし、受付が閉まっている場合には、遺族の方に挨拶とともに渡してください。
この時には、「御霊前にお供えください。」と一言添えましょう。

香典の相場
香典にどのくらいの金額を包むかは、 亡くなられた方との間柄 によって変わってきます。
自分の親戚であるならば、1〜5万円、自分の仕事先の方や、友人・知人であるならば、5千〜1万円、顔なじみであるならば、3千〜1万円 を包むことが多いです。
あまりにも高い金額を包んでしまっても、遺族が香典返しをする際に、気を遣わせてしまうので、注意しましょう。
香典の入れ方
香典袋は、水引が印刷であるものと、結んであるものとがあります。
基本的に、1万円以下ならば、印刷のもので良いでしょう。

お札は、 新札でないもの を使い、 向きを統一して 入れましょう。

また、香典は、 袱紗(ふくさ) という布に包んで持って行き、香典を渡す時に、袱紗を取ってから香典を渡しましょう。

焼香だけの通夜参列もマナー違反ではない

お通夜に焼香だけをしに行くことは、 マナー違反ではありません 。
ただし、焼香だけだからと気を抜かずに、基本はお通夜に出席する時と同様の準備をして行きましょう。
服装は、 喪服 を来て行くのが1番良いですが、平服でも構いません。
焼香をしに行くタイミングは、 お通夜の開始15〜30分前 と、 通夜振る舞いの最中 を狙いましょう。
もし、お通夜の途中に来てしまった場合は、焼香が始まるまで待ち、特にマナーに気をつけて退席するようにしてください。
焼香だけをする際にも、 遺族への挨拶 香典 を忘れずに、遺族にかける言葉にも気を使いましょう。
焼香をする際には、たとえ焼香だけでも、基本的な作法を守りましょう。

焼香だけをしに行くことは、決して悪いことではありません。
ただ、自分の予定に気を取られて、焦って焼香をして帰ってしまうのは、お通夜に来た意味がありません。
個人が亡くなって間もないお通夜の場であることをわきまえ、遺族の方の気持ちを思いやりながら、亡くなられた方に対して真心を込めて焼香をしましょう。

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