血行改善!サラサラ血液を作る食事
年齢を重ねるにつれて、体のあちこちに不調を感じることが増えてきませんか?
「最近、疲れやすくなった」「冷えやすい」「むくみが気になるようになった」など様々な症状に悩まされる方が多いのではないでしょうか。これらの症状の多くは、実は血行不良が原因かもしれません。 血行が悪くなると、体の隅々まで十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、様々な不調につながります。
しかし、毎日の食事で意識することで、サラサラ血液を作り、健康的な体を目指せます。 本記事では、血行改善に効果的な食事について解説します。血行改善のためのヒントも紹介しているので、ぜひ最後まで読んで、実践してみてください。
食生活の乱れが招く血行不良
まず、血行不良とはどのような状態なのかを理解しましょう。
血液は、心臓から送り出されて、わずか1分程度で全身をめぐり、二酸化炭素や老廃物を回収しながら、酸素や栄養を細胞に届けます。また、気温の変化にも対応し、体内で発生した熱を全身に運ぶ役割を担い、体温を一定に保つ役割も担っています。
血行が良好な状態では、血液がスムーズに全身を巡り、各器官や組織に十分な酸素と栄養を届けます。
しかし、血液がドロドロの状態になると、末端部分まで十分な血液が届かなくなり、血流の流れが滞るとともに酸素や栄養の供給が滞ってしまう可能性があります。
次に血行不良の主な原因を挙げます。自分にあてはまるものがないかチェックしましょう。
- 加齢による血管の弾力性の低下
- 運動不足
- 不適切な食生活(脂肪、糖分、塩分の取りすぎなど)
- ストレス
- 喫煙
- 冷え
- 長時間同じ姿勢でいること
血行が悪くなると、老廃物が蓄積し、肩こりや足のむくみなどの症状が現れることがあります。
さらに、血流が悪化すると、体は血液量を増やそうとし、血管への負担が大きくなり、高血圧のリスクを高める可能性もあります。
あなたは大丈夫?血行不良チェックリスト
血行の状態は、見た目では分かりにくいものです。しかし、舌や爪を観察することで、血行の良し悪しを判断できる場合があります。
健康な状態の舌は、ピンク色をしています。青紫や黒ずんだ色をしている場合は、血行不良の可能性を示唆しています。
爪の色も血行状態のバロメーターとなります。血行が良好な爪はピンク色をしていますが、血行不良の場合、爪が黒ずむことがあります。そのため、爪の色に異常がないか、注意深く観察することが大切です。
- 疲れやすい、だるさを感じる
- 手足が冷える
- むくみやすい(特に足)
- 肩こりや腰痛がひどい
- 頭痛がする
- めまいがする
- 集中力が低下する
- 肌の調子が悪い(くすみ、乾燥など)
- 爪の色が悪い(青白いなど)
- 舌の色が悪い(暗い紫色など)
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、血行改善に取り組む良いタイミングかもしれません。
血行促進!おすすめ食材&飲み物
血行促進に効果的な食べ物を食事に取り入れることは、健康的な生活を送る上で非常に重要です。ここでは、血行改善に役立つおすすめの食材や飲み物をご紹介します。
おすすめ食材
納豆
血管を拡張させる効果のあるビタミンEや、血栓を溶解するナットウキナーゼを豊富に含む納豆は、毎日の食事に欠かせない食材です。血液の循環を改善し、ドロドロとした状態を改善するのに役立ちます。
さらに、納豆には脂質代謝に重要な役割を果たすビタミンB2も豊富に含まれています。ビタミンB2は、体内でエネルギーを作り出す際に重要な役割を果たすだけでなく、皮膚や粘膜の健康維持にも役立ちます。
また、納豆には大豆サポニンも豊富に含まれており、コレステロール値の上昇を抑える効果も期待できます。大豆サポニンは、腸内でのコレステロールの吸収を抑制し、血中コレステロール値を低下させる働きがあります。
このような健康効果を期待できる食材ですが、納豆1パックを摂取するだけでも血行改善に貢献できます。手軽に手に入る食材なので、ぜひ食事に取り入れてみてください。
玉ねぎ
玉ねぎに含まれるケルセチンは、血液をサラサラにする効果をもたらします。さらに、玉ねぎに含まれる硫化アリルという成分も血行促進効果も期待できます。この効果により、血液の凝固速度が低下し、血栓の発生リスクを抑制する効果が期待できます。
他にもアリシンという成分が含まれ、悪玉コレステロールの減少を促すため、動脈硬化の予防にも役立ちます。他にも、ビタミンB1と結合することで疲労回復効果も期待できます。
料理に使いやすい野菜なので、毎日の料理に取り入れるのがおすすめです。生で食べるとより効果的ですが、加熱調理しても十分効果があります。
にんにく
にんにくに含まれるアリシンは、血行を促進する効果があり、血液の粘度を下げ、血栓の発生を抑制する効果も期待できます。においが気になる方は、熟成黒にんにくを利用するのもおすすめです。
生姜
生姜に含まれるショウガオールは、体を温め、血行を促進する効果があります。お茶やお料理に積極的に取り入れましょう。冷え性の方には特におすすめです。
カボチャ
かぼちゃは、ビタミンEが豊富です。
ビタミンEは、血管を拡張させたり、赤血球の柔軟性を高めたりすることで、血行を促進する効果が期待されています。さらに、ビタミンEの働きをサポートするビタミンCや、抗酸化作用を持つβ-カロテンも豊富に含まれているため、健康維持に役立つ食材と言えます。
かぼちゃには、様々な栄養素がバランスよく含まれているので、積極的に毎日の食生活に取り入れたいですね。
海藻: 昆布、わかめなどのミネラルパワー
昆布やわかめをはじめとする海藻類は、アルギン酸と呼ばれるヌルヌルとした成分を豊富に含んでいます。
アルギン酸は、体内に摂取されると不要なコレステロールを吸着し、体外に排出する働きを持つことが知られています。コレステロールは、摂取量が多いと動脈硬化を引き起こすリスクが高まるため、昆布やわかめを積極的に食べることは、動脈硬化の予防に役立つと考えられています。
海藻類に含まれるアルギン酸は、コレステロールの吸収を抑制するだけでなく、腸内環境を整える効果も期待できます。腸内環境の改善は、免疫力の向上にもつながり、健康的な生活を送る上で非常に重要です。
昆布やわかめなどの海藻類は、お味噌汁の具材などにして摂るとよいでしょう。
青魚
青魚には、血液をサラサラにする効果のあるDHAとEPAが豊富に含まれています。
DHAは血管の柔軟性を高める効果が期待されており、血行促進に役立つと考えられています。一方、EPAは血液の凝固を抑制し、血栓の発生を防ぐ効果があるため、心臓病や脳卒中の予防に役立つと言われています。DHAとEPAは酸化しやすい性質を持つため、サバ、イワシ、サンマなどの青魚を新鮮な状態で、週に2~3回食べるように心がけましょう。
新鮮な魚を食べるのが難しい場合は、缶詰や冷凍食品を利用するのも良いでしょう。
レモンなどの柑橘類
柑橘類に豊富に含まれるビタミンCは、血管を強化し、血行を促進する効果が期待できます。
レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類を積極的に摂取しましょう。
他にも沖縄で古くから親しまれているシークヮーサーには、ノビレチンという成分が含まれており、抗酸化成分が柑橘類の中でも圧倒的に多いとされています。血糖値の上昇や高血圧の抑制、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールの酸化を防ぐなどの効果があり注目されています。
果汁を料理に使うほか、スムージーや水などの飲み物にも混ぜて手軽に摂取できます。
おすすめの飲み物
ルイボスティー
ルイボスティーに含まれるルチンは、血管を拡張させる効果があります。ノンカフェインなので、就寝前に飲んでも安心です。
ルイボスティーの健康効果については、こちらの記事で詳しく解説していますのであわせて参考にしてください。
ココア
ココアに含まれるフラバノールは、血管を拡張させ、足などの末梢血管の機能が向上すること、そして脳の血管の機能が活性化され、加齢による認知機能の低下を防ぐという研究結果もでており注目されています。
カカオは、マグネシウムや鉄などのミネラルを豊富に含み、身体の健康維持にも役立ちます。 一方で、カロリーが高い点は留意が必要です。過剰な糖分の摂取は控え、適量を心がけることが大切です。
緑茶
緑茶に含まれるカテキンには、血液をサラサラにする効果があります。
温かいお茶を飲むと、体の芯から温め血行促進効果も期待できます。
緑茶の健康効果については、こちらの記事でも解説しています。健康のために毎日飲みたい物として紹介しています。
水
水分補給は血液の量を維持し、さらに血液の循環を促進する効果があります。1日にコップ8杯程度の水を摂取することを心がけましょう。
酢
酢を毎日大さじ1杯(15ml)程度を摂取することで、高血圧を抑制する効果が期待できるという研究結果があります。
酢は、血圧を下げ、血行を促進する効果も期待できるため、高血圧の改善にも役立つ可能性があります。酢はそのままでは摂取しづらいので、ドレッシングとして使用しサラダにかけて食べるなど工夫しましょう。
他にも飲み物としてリンゴ酢や黒酢があります。特に黒酢に含まれるアミノ酸とクエン酸は、血行を促進する効果があります。水や炭酸水で割って飲むのがおすすめです。
血行改善には生活習慣の見直しも大切
血行を促進するためには、食生活の見直しに加えて、生活習慣全体を見直すことが重要です。食事や生活習慣の改善によって、血液の循環が促進され、全身に栄養が行き渡りやすくなります。その結果、代謝が向上し、体温の上昇にも繋がり、冷え性の改善にも効果が期待できます。
ここでは、血行改善のために意識すべき生活習慣の改善ポイントを2つご紹介します。
1. 適度な運動を取り入れる
運動不足は、血行不良の一因となります。運動によって筋肉が活動すると、血液の循環が促進され、血行が改善されます。毎日軽い運動を継続することが大切です。
ウォーキング
最も手軽に始められる運動です。1日30分程度、ゆっくりとしたペースで歩くことから始めましょう。徐々に時間や距離を延ばしていきます。
ストレッチ
柔軟性を高め、筋肉の緊張をほぐします。朝晩5〜10分程度のストレッチを習慣にしましょう。
水中ウォーキング
関節への負担が少なく、全身運動になります。プールや温泉施設で行えます。
ヨガや太極拳
呼吸法とゆっくりとした動きで、心身をリラックスさせながら血行を促進します。
無理のない運動を、ご自身のペースで行いましょう。
なお、持病のある方は運動を始める前に、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。
2. 質の高い睡眠を心がける
睡眠不足は、自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れを引き起こし、血行不良に繋がることがあります。質の高い睡眠を心がけ、心身ともにリラックスできる環境を整えましょう。
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 寝室の温度と湿度を適切に調整する
- 寝る前にカフェインやアルコールの摂取を控える
- スマートフォンやパソコンの使い過ぎに注意する
- 就寝1時間前からはスマートフォンやテレビの使用を控えます。
他にも就寝前に温かいお風呂に入る、軽い読書をするなど、心身をリラックスさせると良いでしょう。
これらの工夫によって、睡眠の質を向上させましょう。
血行改善のためのヒント
食生活の乱れは、血行不良を引き起こし、様々な体の不調につながる可能性があります。
血行改善は、読者の皆さまにとって非常に気になるテーマではないでしょうか。
適切な食事、運動、生活習慣の改善によって、血行を良くし、健康的な毎日を送ることができます。ただし、急激な変化は逆効果になることもあります。少しずつ、自分のペースで改善を進めていくことが大切です。
また、何か気になる症状がある場合や、持病がある方は、必ず医師に相談してから新しい取り組みを始めるようにしましょう。
血行改善に取り組むことで、体の不調が改善され、より活動的で充実した日々を過ごせるようになるはずです。
今日から、できることから少しずつ始めてみませんか?健康的な血液循環を保ち、いくつになっても元気に過ごせる体づくりを目指しましょう。