高齢者の「やることない」問題が増加中!背景や生じるリスク、改善策をご紹介
この記事では、高齢者の「やることない」問題について詳しく解説します。背景ややることがない状態が長く続くことで生じるリスク、改善策をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「定年を迎えて時間が空いたけどやることがない」という方は多いのではないでしょうか。現在、日本では高齢化社会が進んでいます。
高齢化が進むにつれて、やることがないと悩んでいる方も多い傾向です。
高齢者のやることがない問題は増加している?
日本では現在、高齢者社会が進んでいます。
総務省が公表している「統計からみた我が国の高齢者」の情報によると、65歳以上の高齢者が占める割合は年々増加しており、2025年には3人に1人が高齢者になると予測されるとのことです。
65歳以上の方の割合増加に伴って、社会全体でどう活躍してもらうか、どう支えるかというような課題が生じています。
その中でも、「時間が空いてやることがない」と悩む65歳以上の方は少なくありません。課題の解決に向けて、定年を迎えた後で空いた時間をどう有効に使うかが大切というわけです。
参照:総務省「統計からみた我が国の高齢者」
高齢者の方が「やることがない」と感じる背景
シニア世代の方がやることがないと感じる背景について、主に以下の要素が挙げられます。
・生活リズムが変化した
・仕事に割いていた時間が空いた
・趣味がなくて時間を持て余している
時間が空く要因としては定年を迎えることが考えられます。
定年を迎えてこれまで仕事をしていた時間が空き、空いた時間をどう過ごして良いか分からないケースです。
また、これまでと違った生活リズムになりやすいのも要因に含まれます。
朝早くに起きたり早寝したりする必要がなくなり、生活リズムがこれまでと異なることで、やることがないと感じるケースもあるでしょう。
これらを解決するために、これまでできなかったことや新しい趣味に取り組むのがおすすめです。日常で没頭できるものを見つけることで、より充実した日々を過ごせるでしょう。
やることがない状態が続くことで生じるリスク
高齢者が「やることがない」と感じる状態が続くことで健康に悪影響を及ぼす可能性があります。具体的なリスクは、主に以下の通りです。
1. 生活リズムが乱れる
2. 人とのコミュニケーションが減少する
3. 自分への興味が薄れる
リスクを把握した上で対処方法につなげていくことが大切です。ここでは、それぞれのリスクについて詳しくみていきましょう。
1. 生活リズムが乱れる
やることがなく何となく生活していると、昼夜の区別がつかずに生活リズムが乱れやすくなります。ベッドで横たわる時間が増えたり、普段寝ているタイミングで眠りにつけなかったりするでしょう。
また、睡眠の質が低下したり短くなったりする中で、1日をだらだらと過ごしてしまうと、さらに生活リズムが乱れます。
また、体を動かしていなければ食欲がわきづらく、1日の食事の時間や食事の量もバラつきやすくなるでしょう。
健康維持のためにも、定期的に体を動かすことが大切です。
2. 人とのコミュニケーションが減少する
家の中でだらだらと生活すると、人とのコミュニケーションが減少します。特に一人暮らしの場合であれば、誰とも話さずに生活するケースも考えられるでしょう。
趣味を持ったり仕事をしたりして人と接する機会が多い方は、認知機能が高く、毎日を充実させやすくなります。また、生活リズムも整っているため、身体・精神的にも健康な状態を維持できるでしょう。
自分の好きなことを見つめ直し、「面倒」「つまらない」と感じないよう、少しずつでも趣味などに没頭する時間を作ることが大切です。
3. 生活習慣病のリスクが高まる
やることがない状態が続いて食生活や生活リズムの乱れが生じると生活習慣病のリスクが高まります。厚生労働省の情報によると、睡眠不足などによっても生活習慣病につながる恐れがあるとのことです。
例えば、発症の多い生活習慣病には以下があります。
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
運動不足や偏った栄養バランス、食べすぎ・飲みすぎ・脂の多いものの摂りすぎなどが原因で生活習慣病につながります。
趣味や運動する時間を作って健康的な生活リズム・食生活を維持することが大切です。
改善策に関しては後述しますので、ぜひ参考にしてみてください。
高齢者の方の「やることがない」状態を抜け出すための改善策
では、どうすれば高齢者が「やることがない」と感じる問題を改善できるのでしょうか。主な改善策は、以下の通りです。
1. 新しい趣味を見つける
2. アルバイトや仕事を始める
3. SNSを活用する
1. 新しい趣味を見つける
まず1つ目の改善策は、新しい趣味を見つけることです。新しく没頭できる趣味を見つけることで、生活に充実感を与えて時間を有意義に使えます。
例えば、絵画、ガーデニング、料理、手芸、音楽、写真など、興味のある分野から趣味を探し積極的に取り組むのがおすすめです。趣味を持つことで、心の充足感だけでなく達成感も味わえるでしょう。
下記記事では、お金がかからないおすすめの趣味をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
2. アルバイトや仕事を始める
3つ目の改善策は、アルバイトや仕事を始めることです。簡単なアルバイトや仕事を始めることでほかの人とのコミュニケーションが図れるだけでなく、お金に関する不安も解消できます。
例えば、事務仕事や家事代行、販売・接客業など定年を迎えた後でも働ける職種はさまざまです。「年金だけで生活できるか不安」「定年後も働いて生活を豊かにしたい」とお考えの方に適しているといえるでしょう。
下記記事では、定年を迎えた後の方でもおすすめの仕事をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3. SNSを活用する
近年、高齢者向けに使いやすいスマートフォンやタブレットが登場しています。これらの端末を上手く活用して、オンラインでの買い物や趣味の活動、さらには学び直しの機会を持つのもおすすめです。
例えば、YouTubeで健康や趣味に関する動画を楽しんだり、SNSで友達と交流するなど、上手く活用すれば、より充実した生活を送れます。
下記記事では、シニア世代におすすめのSNSをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
定年を迎えた後の方が「やることがない」と感じる背景には、さまざまな背景が存在します。中でも共通していえるのは「空いた時間をどう過ごしたらいいか分からない」という悩みです。
やることがない状態が長く続くと、生活リズムが乱れたり生活習慣病のリスクが高まったりと良いことがありません。できる限り、運動したり趣味に没頭したりする時間を作って日々を充実させることが大切です。
やることがない状態の改善策としては、新しい趣味を見つけることが挙げられます。
もし、中々趣味が見つからない場合は簡単な仕事やアルバイトを始めたり、SNSを活用して友人とコミュニケーションを取ったりするのもおすすめです。
充実した時間を増やして心身ともに健康な状態を維持しましょう。