高齢者と楽しむ歩かない旅行のコツ!体力に配慮した5つの旅スタイル
高齢者と楽しむ「歩かない旅行」のためのポイントを紹介。体力に不安がある方でも安心して過ごせる5つの旅行スタイルや、事前準備のコツを解説。快適で思い出に残る旅行を実現するためのヒントが満載です。
「長時間歩くのが難しい高齢者と旅行は、どんな準備をすればいいのか…」そんな悩みを抱えていませんか?
実は工夫次第で、体力面が気になる高齢者との旅行も、より快適なものにすることができます。
この記事では、高齢者と楽しむ旅行のポイントを解説し、歩かない旅行スタイルを5つ紹介します。大切な方との旅行を、より安心で思い出に残るものにするため、ぜひご覧ください。
高齢者と楽しむ、歩かない旅行のポイント
高齢者と快適な旅行を楽しむためには、事前の準備が大切です。ここでは移動の負担を減らし、安全に楽しむためのポイントを紹介します。
徒歩での移動を最小限にする
高齢者との旅行では、移動の負担を減らすことが大切です。
徒歩での移動を最小限にできるのは、自家用車です。
自家用車なら、乗り換えの必要がなく、好きなタイミングで休憩や食事をとるメリットもあります。
一方で公共交通機関を利用する場合は、乗り換えが少なく、バリアフリー対応の駅やバス停があるルートを選ぶと安心です。
観光スポットを選ぶ際も、徒歩移動が少なく済むように工夫しましょう。例えば、観光スポットが密集しているエリアや、バス・タクシーで簡単にアクセスできる場所を選ぶと、移動の負担が軽減できます。
バリアフリー対応の施設を選ぶ
高齢者との旅行では、宿泊先や観光施設がバリアフリーに対応しているかを事前に確認することが重要です。
特に車椅子を使用している場合は、スロープやエレベーターの有無、車椅子対応のトイレがあるかどうかを確認しましょう。
宿泊施設では、バリアフリールームがあるか、客室内に手すりや広めの浴室があるかをチェックするとより安心です。また、客室とレストラン、大浴場までの経路も調べておくとよいでしょう。
車椅子や電動カートをレンタルする
必要に応じて、旅先で車椅子や電動カートをレンタルするのもおすすめです。
最近では、多くの観光地やショッピングモール、テーマパークなどで車椅子や電動カートの貸し出しを行っています。旅館やホテルでレンタルできる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
また、旅行前にレンタル業者から借りておけば、移動時の負担も軽減できます。
無理のないスケジュールを組む
高齢者との旅行では、体力や筋力に合わせた無理のないスケジュールを組むことが大切です。
特に、体力がある午前中にメインの観光地を回り、午後はゆっくりと過ごすプランがおすすめです。1日に巡る観光地の数を少なめにし、こまめに休憩を取りましょう。
高齢者におすすめ!歩かずに楽しめる旅行スタイル5選
旅行を楽しむ方法は、歩き回る観光だけではありません。
ここでは、移動の負担が少なく、高齢者がゆったりと観光を楽しめる旅行スタイルを5つ提案します。
1.温泉旅館・リゾートホテル滞在型旅行
歩かずに楽しめる旅行としておすすめするのが、一つの宿に腰を据えて過ごす滞在型の旅行です。
最近では、旅館やホテルに滞在することを目的とした旅の過ごし方も増えています。温泉やスパ、美味しい食事など、非日常空間をゆっくり味わってみてはいかがでしょうか。
高齢者向けの宿を選ぶ目安の1つに、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会が認定した「シルバースター」があります。シルバースターの宿はバリアフリーに対応しており、手すり付きの浴槽や段差の少ない客室が用意されているので安心です。
温泉地として有名な箱根や熱海、草津などには、露天風呂付きの客室や、美味しい地元の食材を使った料理が楽しめる宿も多くあります。移動せずに施設内でのんびり過ごせるため、歩行が難しい方でも充実した時間を過ごせるでしょう。
2.バリアフリー対応の観光施設巡り
歩かずに観光を楽しむなら、バリアフリー設備が整った観光施設を巡るのもおすすめです。
たとえば、高齢者に人気の観光施設である水戸偕楽園や金沢の兼六園では、手すりが設置されていたり、園内の一部に段差がないため車椅子でも移動しやすくなっています。
また、車椅子貸出やエレベーター完備の美術館や博物館も多く、無理なく観光を楽しめます。
事前に公式サイトでバリアフリー情報を確認しておくと、より快適な旅行ができるでしょう。
3.観光バスツアー
歩かずに観光を楽しみたい方には、観光バスツアーもおすすめです。
各旅行会社が販売するシニア向けのバスツアーは、徒歩移動が少なく、移動時間にも余裕を持たせたスケジュールになっています。また、トイレ休憩の回数が多めに設定されているので安心です。
バスの乗降時には添乗員やスタッフがサポートしてくれることも多く、車椅子対応のツアーも増えています。
4.観光タクシー・ハイヤーを利用する旅
観光タクシーやハイヤーは、体力的な負担を減らしつつ、効率よく観光を楽しめます。乗車時間は5〜6時間程度で、料金は2〜3万円が一般的です。
タクシーなら観光スポットのすぐそばまで行けるので、長距離を歩く必要がありません。車窓から観光地の景色を楽しむこともでき、無理のないペースで旅を満喫できます。
また、ドライバーは観光地の知識が豊富で、名所の解説やおすすめスポットを案内してくれます。車椅子を利用している方は、リフト付き観光ハイヤーの利用を検討しましょう。
5.クルーズ旅行
宿泊・食事・エンターテインメントがすべて船内に集約されているクルーズ旅行は、高齢者にとって理想的な環境といえます。
船内はほぼバリアフリー対応で、杖や車椅子を使用する方でも安心。また、一度乗船すれば荷物の持ち運びから解放され、身軽に旅を楽しめるのも大きな魅力です。
高齢者向けのクルーズパッケージも豊富で、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと過ごせるプランが充実しています。
社交的なシニア世代に向けたイベントやアクティビティも用意されており、新たな出会いや交流を楽しむこともできます。
高齢者との旅行は体調管理に気をつけよう
体調管理は、高齢者と旅行を楽しむための最も重要な要素です。
以下では、安全で快適な旅行のために欠かせない、3つの注意点について解説していきます。
履きなれた靴やクッション性のある靴を選ぶ
旅行には必ず履きなれた靴を持参しましょう。
履きなれない靴を選ぶと、思わぬ場所で靴ずれを起こす可能性があり、旅行を中断せざるを得ない事態になりかねません。
もしも、新しい靴を購入する場合は、旅行の2〜3週間前から試し履きをして、足に馴染ませておきましょう。
また、クッション性の高い靴は、歩行時の衝撃を和らげ、膝や腰への負担を軽減してくれます。
内服薬は多めに持参する
普段服用している薬は、予定日数の1.5倍を持参することをおすすめします。
思わぬ事態で帰宅が遅れることを想定し、多めに用意しておくと安心です。薬を1日分ずつ小分けにして持参すると、飲み忘れや飲み間違いを防ぐことができます。
また、体調を崩して現地の医療機関を受診する場合を考え、健康保険証(またはマイナ保険証)とお薬手帳は、必ず持参しましょう。
緊急時の対応を考えておく
旅行先でのケガやトラブルに備え、事前に現地の救急病院の場所を確認しておきましょう。宿泊施設から最寄りの救急病院までの経路と、救急外来の電話番号は必ずメモしておきます。
また、旅行保険への加入も忘れずに。高齢者向けの旅行保険では、治療・救援費用・携行品の紛失などの保証が含まれています。保険料は1日数百円〜で、万が一の際の安心を考えれば十分な価値があると言えるでしょう。
持病がある方は、加入前に保険会社に相談することをおすすめします。各社で補償内容が異なるため、ご自身の状況に合った保険を選びましょう。
まとめ
高齢者との「歩かない旅行」を楽しむためには、事前の準備と工夫が鍵です。
移動の負担を減らし、ゆとりあるスケジュールを組むことで、安心して楽しめる旅が実現できるでしょう。
この記事で紹介した方法やポイントを参考に、素敵な思い出を作ってくださいね。