葬儀の種類を参列者・主催者・会場別に解説!傾向や家族葬、自然葬も
葬儀の種類にはどのような形態があるかご存知でしょうか?
葬儀の規模や簡略式、会場別、主催者別に様々な形態があります。
今回の記事では、生前葬や骨葬など特殊な葬儀の形態を含め様々な種類の葬儀について紹介していきます。
参列者別葬儀の種類
参加者別の葬儀の種類は以下のものが挙げられます。
一般葬
家族葬
密葬
以下で詳しく見ていきます。
種類①一般葬
一般葬は、様々ある葬儀の中で 基本となる葬儀のことを指します。
地域によりしきたりは異なりますが、一般的に 葬儀と言えば一般葬のことを指します。
一般葬は、親族や近親者のみで行う家族葬とは異なり、近隣の方や仕事先の方なども参列していただきます。
そのため、参列者の人数も 30人~65人 程度となり、家族葬と比較すると費用がかかります。
しかし、宗教的儀礼を重んじる方や盛大に送り出したいと考えている方にとっては最も適した形態になります。
種類②家族葬
家族葬に明確な定義はなく、 家族のみで行う葬儀 や 家族だけでなく、故人と親しい関係にある友人なども参加する など様々な意味合いがあります。
基本的に葬儀の流れは一般的なものと変わらずに行います。
家族葬の参列者は 約10~30人程度 と言われています。
この家族葬は、近年増加傾向にあります。
その理由としては以下のものが挙げられます。
費用を抑えられる
参列者の対応に慌ただしくならない
形式にとらわれず行える
以下で詳しく見ていきます。
費用を抑えられる
平均的な葬儀費用は 約200万円 となっており高額な費用がかかります。
一方、家族葬では 約100~120万円 となっており費用を抑えられます。
参列者が多いほど、香典返しや斎場の使用料、通夜振舞いや精進落としの費用を抑えられます。
参列者の対応に慌ただしくならない
一般的な葬儀では、喪主や遺族は参列者への挨拶や対応で忙しくなります。
一方、家族葬は近親者のみで行うため一般的な葬儀と比較して、 参列者の対応に追われることがありません。
結果として、故人との 最後の時間を落ち着いて過ごせる ため、故人とのお別れをしっかりと行えます。
形式にとらわれず行える
昨今では、家族葬により従来の形式にとらわれることなく葬儀を行う方もいます。
具体的には、葬儀にオーケストラを呼び演奏してもらう音楽葬や故人が生前好きだったものや趣味を会場に飾るなどです。
故人や家族の意向に沿い、オリジナルな葬儀を行えます。
家族葬に関しては、こちらも参考にしてください。
種類③密葬
密葬とは、 遺族や親族、故人と特に親しい友人のみで行われる葬儀のことです。
密葬の場合は、多くの参列者を求めないため、葬儀のことを周知しません。
本来の意味での密葬は、故人が有名人や社長などで多くの参列者が見込まれ大規模な葬儀となるため、先に 近親者のみで行う葬儀のことを指します。
近年では、本葬を行わず家族葬よりもさらに内輪の人のみを集めて行う葬儀のことも指します。
密葬の参列者は 約3~10人程度 となっています。
基本的な葬儀の流れは、一般葬や家族葬と同様に行います。
密葬に関しては、こちらも参考にしてください。
簡略式の葬儀の種類
簡略式の葬儀の種類は以下のものが挙げられます
一日葬
直葬
ゼロ葬
以下で詳しく見ていきます。
種類①一日葬
通常、葬儀はお通夜と告別式で二日間要します。
しかし、一日葬では 初日のお通夜を省略し告別式と火葬のみを行います。
お通夜の儀式はありませんが、前夜は仮通夜として葬儀などの次の日の準備をして過ごします。
仕事などが忙しく時間がないため、時間を短縮したいと考えながらも、 故人ときちんとしたお別れがしたい と考える方に選ばれます。
一般葬と同様に葬儀社の方と告別式の打ち合わせを行ったり納棺を行うなど、 お通夜がないことを除き一般的な葬儀と同様に行います。
一日葬での所要時間の目安は、5~8時間です。
また、遺族以外の方が多く参列するお通夜を行わないため、参列者が家族葬と同じくらい少なくなる傾向があります。
種類②直葬
さらに一日葬を簡略化したものとして直葬と言われる葬儀の種類があります。
これは、火葬式とも言われており、 お通夜や告別式を行わずに、火葬のみを行います。
つまり、一日葬の告別式を行わない状態のものと考えると良いでしょう。
無宗教な方にとって、お通夜や告別式にかかる費用や時間的な制約を少なくできるため、行われるようになりました。
しかし、お別れの時間がとても少なくせわしない葬儀になる可能性があります。
また、故人の死後1日間は火葬できないため 翌日までどこかに遺体を安置する必要があります。
種類③ゼロ葬
ゼロ葬とは、 葬儀も告別式も行わず、お墓も仏壇も作らず、遺骨も引き取らずにそのまま処分してもらうことを指します。
現代において、子供に負担をかけたくないという思いからゼロ葬を選択する人がいます。
また、孤独死など突然連絡があり、故人とは幼いころに会ったが疎遠であった、会ったこともない親族だった、などの理由によっても選ばれます。
基本的に、 火葬場は遺骨を引き取ること が前提になっています。
そのため、ゼロ葬を希望する際は火葬場に遺骨の引き取りをしないことを申し出なければなりません。
以下に、簡略式の葬儀の種類について違いをまとめたので参考にしていただけたら幸いです。
〇の場合は「行う」を示し、×の場合は「行わない」を示しています。
種類 通夜 葬儀 火葬 納骨
一般葬 〇 〇 〇 〇
一日葬 × 〇 〇 〇
直葬(火葬式) × × 〇 〇
ゼロ葬 × × 〇 ×
会場別葬儀の種類
葬儀場
会場別葬儀の種類は以下のものが挙げられます。
自宅葬
会館葬
寺院葬
教会葬
以下で詳しく見ていきます。
種類①自宅葬
自宅葬は、その言葉の通り 自宅で行う葬儀 を指します。
現代で多く行われている斎場や葬儀場での葬儀は、以前から主流であったわけではありません。
以前の日本においては、大きな戸建ての家が多かったため、自宅に僧侶を呼び葬儀を行うことも多くありました。
しかし、マンションなどの集合住宅が増加したため、斎場などで行う一般葬が一般的になりました。
古くから存在する葬儀の形態であるため、地方や田舎では残っていることが多いようです。
規模としては、参列者が 20人~50人 と一般的な葬儀と同じくらいになっています。
自宅葬を行う際は葬儀社を介して行う場合と、通さないで行うセルフ葬とで分かれます。
自宅葬のメリットは、様々ありますが「費用を抑えられる」「時間を抑えられる」などが挙げられます。
種類② 会館葬
会館葬は、現代では主流となっている 斎場や葬儀場などで行う葬儀のことを指します。
一般的な葬儀と考えていただいて問題ありません。
昔は、前述した自宅葬が主流でしたが、近年では斎場などの会館を借りて行う葬儀が一般的になっています。
自宅葬では、隣近所に連絡し手伝っていただいたり段取りを行わなければならず、手間も多くかかりましたが、会館葬では葬儀社に頼りにすることでゆっくりと故人のことを偲ぶことができます。
会館葬では、親族の控室や泊まる部屋が用意され通夜の当日はそこに寝泊まりできる施設が多くあります。
また、僧侶の控室の用意やお世話などもスタッフが行うため、 多くのことにとらわれすぎずに、故人としっかりとしたお別れが行えます。
種類③ 寺院葬
寺院葬とは、 寺院で行う葬儀 のことを指します。
寺院葬には、二つのパターンがあり、一つは、会場が寺院で、葬儀は葬儀社が中心となって執り行うもの、もう一つは、場所だけでなく、葬儀自体を陣が中心になって執り行うものです。
寺院葬を行う際は、菩提寺に連絡を取り遺体を安置する場所や葬儀の段取りなどについて相談しましょう。
また、菩提寺がない場合は葬儀社と相談し、寺院で葬儀を行いたいと伝えましょう。
寺院葬は、自宅で葬儀は行いたくないけど大きな会場を借りて葬儀を行うほどではない、葬儀を厳粛に行いたいなどの場合に選ばれます。
種類④ 教会葬
教会葬とは、その言葉の通り 教会で行う葬儀 のことを指します。
礼拝やミサに行っていた教会で行えることも多く、故人や親族にとっても神の存在をより身近に感じられるでしょう。
日本においては、海外ほど教会の数が多くありません。
しかし、葬儀社との打ち合わせの際に、教会での葬儀を希望していることを伝えることでそれに合った葬儀を行うには問題ありません。
また、教会葬の場合はカトリックの場合でもプロテスタントの場合でも歌を儀式の中に取り入れられます。
カトリックの場合は聖歌を、プロテスタントの場合は讃美歌をうたうことになりますが、両者に大きな違いはありません。
主催者別葬儀の種類
主催者別葬儀の種類は以下のものが挙げられます。
社葬
合同葬
団体葬
市民葬
福祉葬
以下で詳しく見ていきます。
種類① 社葬
社葬とは、 創業者や社長など会社の発展に貢献した人が亡くなった際に行う葬儀 を指します。
遺族や親族が行う葬儀とは異なり、 会社が施主を行う ことが大きな特徴です。
また、社葬はお別れの会や偲ぶ会など様々な呼ばれ方をしますが具体的な違いはありません。
会社が施主となって行うため、費用などはすべて会社が負担します。
参列者の人数は、 100人~700人前後 とも言われており大きく異なりますが、これは会社の規模や取引先の多さによっても異なります。
またこの場合、基本的には社葬は近親者のみで密葬を行います。
種類② 合同葬・団体葬
合同葬は団体葬とも呼ばれる、2つ以上の団体や遺族が合同で行う葬儀のことを指します。
合同葬の例として以下のものが挙げられます。。
社長が亡くなった際、遺族と会社が合同で執り行う
グループ会社の会長が亡くなった際に、何社か合同で行う
多くの支社が出た事故があった際、遺族や過失のあった会社が合同で行う。
葬儀の流れや合同葬の流れは、 他の葬儀と大まかな流れに変化はありません。
しかし、合同で葬儀を行うため弔事者の人数が多くなりやすい傾向にあります。
また、費用に関しては参列者の数が多くなる傾向にあるため葬儀自体の費用は多くかかりますが、会社が負担する額によっては遺族の負担は軽減されます。
多くの場合、棺や火葬代、お布施等は遺族側が支出し、祭壇や会場使用料など演出のための費用は会社が負担します。
種類③ 市民葬
市民葬とは、 区民葬とも呼ばれる市町村がサービスの一環として行っているサービス のことを指します。
葬儀に必要なお金に関して、一部を葬儀社と協定料金を定めており、希望する場合は協定料金が適用されます。
市民葬の大きな特徴は、 安価で葬儀が行える ことにあります。
市民葬では、葬儀社が火葬場などが協力することにより相場より安価での葬儀が行えます。
また、自治体により葬儀費用の一部を負担しているところもあります。
葬儀の流れに関しては、一般的な葬儀と全く同じです。
利用条件は、故人がその自治体に住んでいたもしくは喪主が自治体のある地域に住んでいることです。
種類④ 福祉葬
火葬場 遺骨処分
福祉葬とは、生活保護葬、民生葬とも呼ばれます。
これは生活保護受給者が亡くなり、生活保護受給者が葬儀を行う場合、もしくは葬儀代を支出できないほど生活に困窮している人が葬儀を行う場合、 自治体から葬祭扶助を受給し葬儀を行う ことを指します。
故人が生活保護受給者であったとしても、喪主が生活保護を受給していない場合は葬祭扶助の支給はありません。
この場合は、喪主が葬儀費用を負担できるとみなされ、該当しなくなるためです。
福祉葬は、原則 火葬のみで執り行います。
つまり、直葬、火葬式と同様に行います。
また申請は、火葬前に役所に申請しなければなりません。
特殊な葬儀
特殊な葬儀として、 生前葬 と 骨葬 があります。
以下で詳しく見ていきます。
生前葬
生前葬とは、 本人が生きていながらも本院の希望により行われる 葬儀を指します。
多くの場合は、死ぬ前にお世話になった人や近親者に感謝の気持ちを伝えたいなどの考えにより行います。
この際は、パーティーのように明るいものやお別れ会のような雰囲気のものなど、生前葬を行う本人の意向に沿ったものが行われます。
また、音楽を流したり漫才行ったりと様々な形式で行われます。
多くの場合は、自分史の上映や本人の挨拶、余興などが行われます。
この生前葬は、とても自由度が高く様々なことが行えます。
骨葬(こつそう)
骨箱
骨葬とは、 葬儀の前に火葬を行い、祭壇の上に遺骨を置いてお葬式を行う ことを指します。
骨葬は、東北などの一部の地域では一般的に行われています。
そのため、お葬式よりも火葬を先に行うことが一般的な地域では、わざわざ骨葬とは呼びません。
骨葬が一般的である地域では、 通夜の翌日に火葬を行い、葬儀は遺骨の状態で行います。
もちろん、骨葬が一般的ではない地域でも行われており、海外で亡くなった場合や事故などで亡くなり遺体の状態が良くないため安置できない場合などに行われます。
自然葬の種類
主な自然葬の種類は以下のものが挙げられます。
樹木葬
散骨
樹木葬
樹木葬は、一般的なお墓とは異なり 木を墓標とする埋葬形態 を指します。
種類により異なりますが、遺骨は自然に還っていくため自然が好きな方に好まれる傾向にあります。
しかし、特殊な供養形態であることに変わりはないため、親族の理解が得られないなどのトラブルになる可能性があります。
また、樹木葬は 里山型 と 公園型 に分けられます。
里山型は、郊外の広大な自然の中に遺骨を埋葬する方式です。
樹木葬と言えばこの形をイメージがある方も多くいらっしゃることと思います。
反対に、公園型は墓地や霊園内に樹木葬の区画を設けて埋葬する形式です。
多くの場所ではアクセスが良いですが、自然に還ることからは少し離れてしまうでしょう。
散骨
散骨とは、 粉砕した遺骨を海や山に撒くこと を指します
遺骨を骨壺に納め、お墓に埋葬する方法とは異なるため、文字通り自然に還ることが可能になっています。
価値観の多様化や核家族化などにより、お墓を作ってもお墓参りしてくれる人がいない、もしくは心配である、自然に還りたいなどの思いから散骨を望む方も増加傾向にあります。
しかし、 一度散骨してしまうと遺骨は取り戻すことができないためよく考えたうえで行いましょう。
散骨をする場所は、以下の場所が挙げられます。
海洋散骨
山間散骨
宇宙葬
それぞれについて以下で解説します。
海洋散骨
海洋散骨は、その言葉の通り 海で行う散骨です。
個別で行う場合や合同で行う場合、業者に代行してもらうなど様々な方法があります。
この際の費用は 5~25万円 ほどとお墓を建てるよりも大幅にコストがかかりません。
山間散骨
山間散骨は 山で散骨を行います。
自治体によっては条例で散骨を禁止しているところもあるため注意が必要です。
代行している業者もあり、完全委託の場合は 5万円 ほどが相場になっています。
宇宙葬
宇宙葬は 故人の遺骨を、宇宙に送るという散骨の方法です。
昨今の科学技術の進歩により生まれた新しい葬送方式になっています。
特殊な材料で作られた大きな風船に遺骨を納め、成層圏まで上昇させて破裂させる方法や、ロケットで打ち上げて散骨する方法があります。
スタンダードな葬儀の種類
スタンダードな葬儀の流れは以下の通りです。
遺体の安置
納棺
お通夜
葬儀・告別式
火葬・骨上げ
一般的な葬儀の流れはこのようになっており、一部省略したり規模感だったり葬儀の会場などによって葬儀の形態は異なります。
葬儀で選ばれる種類の最近の傾向
以前は、地域や菩提寺との関係で行われていましたが、近年では故人や遺族の考え方を中心にした葬儀が都市部を中心に行われています。
核家族化や近所付き合いの減少により、 家族葬など規模の小さい葬儀が選ばれる ようになっており、近年では60%以上が家族葬を希望しているというデータもあります。
おすすめの主要葬儀社は以下です。
おすすめの葬儀社
さがみ典礼
さがみ典礼は、葬儀施行や葬儀後のサポートまで行う葬儀専門会社です。
埼玉、福島、栃木、岩手、茨城、山形、長野などで事業を展開しております。
葬儀のプロである1級葬祭ディレクターの資格保有者が多く在籍しているので安心です。
埼玉さがみ典礼
埼玉さがみ典礼は、同じさがみ典礼ブランドの中でも埼玉県を中心に、葬儀施行をしています。
24時間365日、ご相談・お見積り・ご搬送・ご安置を承っているので安心です。
埼玉県にお住まいの方はもちろん、埼玉県で葬儀をしたい方、東京都に住んでいるがすぐ近くの埼玉エリアで葬儀を考えている人にはおすすめです。
最適な葬儀の種類を選びましょう
この記事では、葬儀の種類について以下の内容で見ていきました。
参列者別葬儀の種類
簡略式の葬儀の種類
会場別葬儀の種類
主催者別葬儀の種類
特殊な葬儀
自然葬の種類
スタンダードな葬儀の種類
葬儀で選ばれる種類の最近の傾向
おすすめの葬儀社
葬儀の種類は様々なものがあり、故人の葬儀を行わなければならない段階で悩むのは、現実的に考えて難しいでしょう。
しかし、故人にあった葬儀の形態を選ぶことは、何よりも故人の供養につながりますし見送ったという実感が生まれるでしょう。
一人一人にとって、一回しかない儀式であるため後悔のないようにお見送りできたらよいでしょう。