告別式に参列すべきか迷ったら
葬式
告別式とは、故人との最後のお別れの式 です。
通常、葬儀と同日に行われます。
葬儀と告別式の違い
通夜と告別式どちらに参列すべきか
告別式に参列すべき親戚の範囲
についてご説明します。
葬儀と告別式の違い
葬儀は、故人を供養し、成仏を願う宗教的儀式です。
告別式は故人と縁のあった人々が、故人にお別れを告げる社会的な意味合いの式 です。
本来は別々の式として執り行われていました。
最近では参列者への時間の配慮などから、同時進行する場合が増えています。
告別式に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
告別式とは?葬儀との違いを知ってる人は2割!【時間・服装・香典のマナー】
第三人生編集部
通夜と告別式どちらに参列すべきか
通夜と告別式、親族はどちらも参列するのが理想です 。
しかし通夜や告別式のお知らせは急なことです。
仕事関係者などは予定により、 どちらか参列しやすい式を選んでも良いでしょう 。
どちらに参列しても間違いではありません。
告別式の前日に行われるのが通夜です。
通夜とは、故人と親しかった人々が、故人と現世での最後の夜を過ごす行事です。
昔は一晩中ろうそくの火を絶やさず、親戚が故人を見守るしきたりでした。
最近では 17時~21時くらいの時間帯で行われる半通夜というスタイルが主流 です。
人々の生活習慣の変化や、葬儀場の決まりが半通夜に変化した理由です。
また本来、通夜は故人と近い人、告別式は仕事関係者など一般参列者が対象でした。
しかし、最近では仕事終わりに駆け付けやすい通夜に一般参列者が多くなりました。
その為、 通夜や告別式の対象者の規定はなくなってきています 。
通夜と告別式に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
お通夜・告別式とは?どちらに参列すべき?意味・日程・流れ・服装も解説
第三人生編集部
告別式に参列すべき親戚の範囲
告別式に参列すべき 親戚の範囲に決まりはありません 。
法律では、 血縁は6親等内、姻戚は3親等内が親族の範囲 とされます。
血縁6親等ならはとこ、姻戚3親等なら義理の叔父叔母などです。
これらを参考に、故人との関係性や告別式の規模などを踏まえて考えましょう。
告別式に参列するときの流れ
流れ
告別式の流れは
受付・記帳し会場へ
焼香
花入れの儀・釘打ちの儀
出棺
火葬・収骨
初七日法要・精進落とし
です。
順にご紹介します。
①受付・記帳し会場へ
葬儀会場で告別式参列の受付 をします。
関係者別に列が分かれている場合があるので気を付けて並びましょう。
自分の順番になったら袱紗に包んだ香典を取り出し、お悔みの言葉と共に渡します。
芳名帳に記帳し、粗供養品をいただき、着席します。
告別式の席次は、祭壇に向かい右が血縁者、左が一般参列者 がポピュラーです。
前列ほど上座になるので、故人との関係性や自身の立場に配慮し座ります。
受付に関しては、こちらの記事を参照してください。
告別式の受付を頼まれたら?挨拶や香典の取り扱い、マナーを解説
第三人生編集部
②焼香
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告別式では僧侶の読経中に、 焼香 を行います。
喪主→遺族・親族→一般参列者の順番 です。
喪主や遺族・親族に一礼した後、焼香します。
焼香の仕方は宗派によって違いがありますが、自身の宗派に従って良いとされます。
焼香の仕方が分からない方は喪主、または前列の方を真似ると良いでしょう。
焼香に関しては、こちらの記事も参照してください。
焼香の正しいやり方とは?意味や回数、宗派ごとの作法も解説
第三人生編集部
③花入れの儀・釘打ちの儀
まず、 花入れの儀 を行います。
故人の血縁者から、弔いの花を棺桶に敷き詰め、火葬前に最後のお別れをします。
故人が愛用していた物などを棺桶に入れることもあります。
次に棺桶に蓋をする 釘打ちの儀 が行われます。
小石で棺桶を叩く儀式ですが、最近は省略されることが多いです。
④出棺
男性参列者で、棺桶を霊柩車へ運びます。
喪主が出棺の挨拶をし、親族のみで火葬場へ向かいます。
一般参列者は合掌して見送り、ここで告別式の参列は終了 です。
出棺に関しては、こちらの記事も参照してください。
出棺の手順・挨拶・マナーを解説!出棺時に流す音楽や出棺式も
第三人生編集部
⑤火葬・収骨
火葬炉の前で僧侶の読経後、火葬 されます。
親族は別室で火葬の完了を待ちます。
終了したら、骨壺に遺骨を納める 収骨 が行われます。
火葬に関しては、こちらの記事も参照してください。
火葬にかかる時間と流れ!火葬中の過ごし方やマナー、手続きも解説
第三人生編集部
⑥初七日法要・精進落とし
火葬場から葬儀場へ戻り、 初七日法要 が行われることが多いです。
本来なら文字通り初七日に行われますが、近年は同日に行うことが増えています。
その後、親族で会食をする 精進落とし をして、告別式は終了です。
初七日に関しては、こちらの記事を参照してください。
初七日はいつ?繰り上げ法要・繰り込み法要は?所要時間も解説
第三人生編集部
【図解】告別式に参列するときの服装
男女喪服
告別式に参列する際は、 黒の礼服(喪服)が基本 です。
ただし最近、一般会葬者に限り地味な平服が許容され始めています。
告別式参列の服装を
男性
女性
子供
控えるべき格好
に分けご紹介します。
男性
喪服 メンズ ダブル 準喪服
男性は 黒の礼服(喪服)に白いシャツ、黒のネクタイ が基本です。
黒の礼服(喪服)は、ビジネス用のブラックスーツと黒色の濃さが違います。
告別式に参列する血縁者は、ブラックスーツを着用しないほうが無難です。
しかし一般会葬者はブラックスーツが許容されています。
靴下と靴は、必ず黒 を着用しましょう。
また、腕時計と結婚指輪以外のアクセサリーは外しておいてください。
女性
女性 準喪服
女性は黒の礼服を着用 します。
ワンピースとジャケットのアンサンブル が多く用いられます。
ストッキングは薄手の黒にします。
タイツや靴下はカジュアルな印象なので避けましょう。
カバンは布製の黒 を選びましょう。
靴は黒のシンプルなパンプス が基本です。
素材は布製がベストですが、靴においては本革や合成皮革でも良いとされています。
アクセサリーは1連真珠のシンプルなものにします。
全くつけなくてもかまいません。
子供の服装
男の子の場合
喪服 子供
男の子の場合は画像のようなシンプルで清潔感のある服装がふさわしいです。
女の子の場合
女の子 喪服
女の子の場合でも清潔感のある服装が良いでしょう。
また、華美な服装は避けましょう。
制服がある場合は制服が最もふさわしいでしょう。
控えるべき格好
告別式参列の服装において、華美な印象になるものは避けましょう 。
明るい色はもちろん、暗い色でも柄物やレースが施されたものはマナー違反です。
靴やカバンでは 光沢のある素材がタブー です。
また、リボンやビーズなどワンポイントも避けたほうが無難です。
肌の露出が多い印象を受けるアイテムも厳禁 です。
つま先が開いているオープントゥの靴や、膝上丈のスカートなどは避けましょう。
告別式服装に関しては、こちらの記事も参照してください。
【図解】告別式での服装を男性・女性・子供、喪主・参列者別に紹介
第三人生編集部
告別式に参列するときの持ち物
香典と数珠
告別式参列の際には
香典
袱紗
数珠
を忘れないようにしましょう。
各持ち物ごとに注意点をご紹介します。
香典
香典は、故人へのお供えの現金です。
不祝儀袋は、白黒もしくは双銀の結び切りの水引 を使用します。
仏式では水引の上に、 薄墨で「御霊前」「御香典」「御香料」 と書きます。
ただし浄土真宗の場合は「御霊前」を使わないのがマナーです。
浄土真宗の教えでは、人が亡くなるとすぐに仏になり、霊にはならないとされる為です。
香典に関しては、こちらの記事も参考にしてください。
葬儀に持参する香典とは?意味や由来を解説!【アンケート&図解】
第三人生編集部
袱紗
袱紗
袱紗(ふくさ)は香典の不祝儀袋を包む布です。
最近では袋状のタイプもあります。
袱紗は必ず使用しましょう 。
不祝儀袋をそのまま持っているのは失礼にあたります。
告別式の場合、 袱紗の色は黒、紺、灰色などダークなもの にします。
ちなみにお祝いの席では明るい色の袱紗を使います。
混同するのを避けましょう。
なお、紫の袱紗は弔事・慶事ともに使用できます。
告別式での袱紗は左開き になるように包みます。
袱紗に関しては、こちらの記事も参照してください。
ふくさとは?弔事用の色や不祝儀袋の包み方!購入場所や代用品も
第三人生編集部
数珠
数珠には、 本式数珠と略式数珠 があります。
本式数珠は仏教の宗派ごとにある既定の数珠です。
故人の宗派に関係なく、参列者自身の宗派のものがあれば使用して構いません。
なお、略式数珠はどの宗派にも対応可能です。
迷われる方は略式数珠の持参がおすすめ です。
数珠に関しては、こちらの記事も参照してください。
数珠の選び方を解説!本式・略式、性別など!無宗教の人は?
第三人生編集部
告別式に参列するときのマナー
マナー
告別式などお悔みの席のマナーをご紹介します。
遅刻NG
私語は控える
お悔やみの言葉は短めに
遅刻NG
告別式は時間厳守です 。
受付や、焼香、火葬場へ向かう時間が決まっている為です。
交通トラブルなどで遅刻しそうな場合は、葬儀場に連絡 します。
喪主や遺族に直接連絡をしてはいけません。
喪主や遺族は当日、告別式や葬儀において大変忙しくされています。
葬儀場のスタッフから喪主や遺族に伝えてもらうようにしましょう。
私語は控える
告別式などお悔みの場面での私語はNG です。
久々に会う方や、故人の思い出話をしたい場面もあるでしょう。
しかし故人の為に滞りなく告別式を行えるよう参列しましょう。
悲しみに暮れる遺族や、供養の為に読経を行う僧侶への配慮でもあります。
お悔やみの言葉は短めに
お悔みの言葉は、簡潔に済ませます 。
遺族は自身の悲しみに浸る間もなく、告別式当日は忙しくしています。
「この度はご愁傷さまです」「心よりお悔やみ申し上げます」が一般的です。
また避ける言葉として、 忌み言葉 があります。
直接「死」「苦」という言葉をつかうこと
「重ねて」など連続することを想像させる表現
が挙げられます。
また、死因を聞くことや、その状況をなぞる話をするなどは絶対に避けてください。
お悔やみの言葉に関しては、こちらの記事も参照してください。
お悔やみの言葉・挨拶の文例とマナーまとめ!状況別・間柄別に解説
第三人生編集部
告別式のマナーに関しては、こちらの記事も参考にしてください。
告別式のマナーに自信がある人は1割?服装・化粧、香典等のマナーを図解解説
第三人生編集部
告別式に参列するときの香典
49日の香典の渡し方
告別式の持ち物の1つ、香典について詳しくご説明します。
香典を渡すタイミング
香典は、通夜もしくは告別式の受付で渡します 。
通夜・告別式ともに参列する場合は、どちらか一方で香典を渡します。
2度渡す必要はありません。
通夜で香典を渡している場合は、告別式の受付でその旨伝えます。
香典の渡し方
告別式受付の列に並んでいる間に、カバンから袱紗に包んだ香典を出しておきます。
スムーズに香典を渡すためです。
順番が来たら袱紗から香典を出し、 受付の方へ正面を向け、両手で渡します 。
その際、お悔やみの言葉を忘れないようにしましょう。
「心よりお悔やみ申し上げます」「御霊前にお供えください」 などが一般的です。
香典の渡し方タイミングび関しては、こちらの記事も参照してください。
【アンケート】香典の渡し方に自信がない人は9割!タイミングやかける言葉を解説
第三人生編集部
香典の相場
金額
告別式参列での香典相場は、 親族が1万円~3万円、それ以外は3千円~1万円 です。
ただし故人と血縁の近さにより差があり、 実親では5万円~10万円 とされます。
加えて、告別式の後に会食をする場合は、食事代も考慮して金額を決めましょう。
香典は弔事の為、特に一般参列者はあまり多くの金額を包まないことがマナーです。
遺族が恐縮したり、香典返しに気を遣ったりする為です。
香典に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
【ご住職監修】お通夜・告別式の香典相場や書き方は?マナーや欠席する時も
第三人生編集部
告別式に参列できないときは?
葬式
やむを得ない事情により、通夜・告別式ともに参列できないこともあるでしょう。
まずは遺族に欠席の旨伝えましょう 。
電話やメール、もしくは知り合いに伝達してもらっても構いません。
欠席の際、お悔みの気持ちを伝える手段として、
弔電を打つ
供物、香典を贈る
後日弔問に伺う
などがあります。
項目別にご紹介します。
弔電を打つ
弔電はお悔みの電報 です。
昔はNTTのみの扱いでしたが、郵便局など参入会社が増えています。
また、インターネットからも手軽に弔電が打てるようになりました。
各社料金は3千円~5千円が相場です。
告別式の前日までに、葬儀場当てに弔電を申し込みます。
弔電は、 基本的に喪主宛 にします。
喪主が分からない場合は、故人のフルネームの横に「ご遺族様」と記します。
弔電に関しては、こちらの記事も参照してください。
弔電の送り方は?どんな時に送ればいい?料金、文例、注意点も
第三人生編集部
供物、香典を送る
供物を贈る場合は、花や盛籠がおすすめ です。
盛籠とは、缶詰や果物などを籠に詰めて、淵を造花などで飾るお供えです。
お花・盛籠ともに葬儀場に問い合わせるとスムーズです。
葬儀場や葬儀社が提携している業者があるので手配が早い為です。
香典の郵送に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
【ご住職監修】香典を郵送してもいい?宛名・封筒・料金は?添える手紙も
第三人生編集部
後日弔問に伺う
弔問とは、告別式後日に故人の家を訪問してお悔やみを述べること です。
その際は必ず遺族に連絡をし、都合をお伺いしましょう。
弔問の際は、お供えと数珠、香典を渡していなければ香典を持っていきます。
服装は平服で構いませんが、ダークな色でシンプルな服を心掛けます。
遺族に、お悔やみと、告別式に参列できなかったお詫びの言葉を伝えます。
その後お線香を上げ、合掌しましょう。
お茶等進められる場合がありますが、 長居は禁物 です。
数分の故人との思い出話にとどめ、おいとまします。
弔問に関しては、こちらの記事も参考にしてください。
弔問とは?弔問に伺う際のマナーまとめ!【服装|香典|お悔やみの言葉|お供え物】
第三人生編集部
告別式に関する正しいマナーを知り、落ち着いて故人を供養しましょう
今回は告別式についてご紹介しました。
通夜・告別式ともに参列できるのが理想ですが、都合により一方のみでも構いません 。
告別式にスムーズに参列できるよう、流れを頭に入れておきましょう。
服装は男女共に黒の礼服(喪服)が基本 です。
また告別式参列には、 香典・袱紗・数珠が必須アイテム です。
香典は袱紗に必ず包んで持参しましょう。
香典の相場は 親族が1万円~3万円、一般参列者が5千円~1万円 です。
受付にて簡潔なお悔みの言葉とともに、両手で持ち渡しましょう。
その際、「死」や「苦」などの忌み言葉を使わないよう気を付けます。
通夜・告別式ともに参列が出来ない場合は、親族に欠席の旨お詫びします。
欠席の際にお悔みを伝える手段として、弔電や供物の送付 があります。
また後日弔問に伺うのも良いでしょう。
その際は必ず、遺族に連絡して日程を調整しましょう。
告別式の正しいマナーを知り、落ち着いて故人を供養出来ると良いですね。